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世界遺産の島「奄美大島」最南端の瀬戸内町で「ワークフルネス」体験!

2021年に世界自然遺産に登録された「奄美大島」。その最南端の瀬戸内町にあるコワーキング施設「すこやか福祉センターHUB」で、ワークフルネスを体験してきました。

世界遺産の奄美大島最南端の街、瀬戸内町って?

西古見 観測所跡 展望台
奄美群島は、九州本土の南に点在するトカラ列島と沖縄諸島の間に連なる奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の8つの有人島からなる島々で、亜熱帯の豊かな森や美しいサンゴ礁などが多くの人々を魅了しています。
その中の奄美大島と徳之島は、アマミノクロウサギに代表される希少種を含む多様な生物が生息・生育していることが評価され、沖縄島北部、西表島とともに、2021年7月に世界自然遺産に登録されました。

瀬戸内町は奄美大島の最南端に位置しており、大島海峡を挟んで本島側と加計呂麻島や請島、与路島と多数の美しい島々からなる、人口約8,500人程の港町。
年中温暖で、過ごしやすい気候が特徴で、黒糖焼酎発祥の地とも言われています。

ワークフルネスとは?

すこやか福祉センターHUB外観
今回体験した施設があるのは町役場の敷地内。
瀬戸内町の町役場と連携し、島内はもちろん、島外から訪れる人にワーキングスペースを提供しています。

ちなみに「ワークフルネス」とは?
地域の産業やコミュニティとの交流や地域に特化した様々なアクティビティから体験を得ることをベースに自らのスキルを活かし、新たな価値を創出していく働き方を総称してワークフルネスと定義しています。
すこやか福祉センターHUB

鹿児島県大島郡瀬戸内町大字古仁屋字船津23

https://www.sukoyaka-welfare-hub.com/

「すこやか福祉センター“HUB”」開設の背景は?

昨今、コロナの影響やリモートワークの普及により、働くこと・働き方への意識に変化が訪れています。環境自然が豊富な海の街、瀬戸内町の町役場と連携し、島外や町外から来島する施設利用者に向け、瀬戸内町を知るためのプログラムの提供や、地域に特化したプロジェクト・事業創出の提案などを定期的に推進していくことで、町との関係人口を創出し、瀬戸内町から日本全体を活性化したいとの思いから、開設されました。

この施設の名前「HUB」の由来は、旅行や出張中で訪れた施設利用者と地域の事業や住民とをつなぐ交流の場「『HUB』=『ネットワークの中枢』」になって欲しいとの思いが込められているとのこと。

室内は開放感溢れるコワーキングスペース

中に入ると、開放感のある空間が広がっています。会員登録をすれば、誰でも1日~使用できるコワーキングスペース型の施設。様々なタイプのテーブルやいすが並んでいて、フリーアドレスのため、各々が好きな席に移動して仕事をする事ができます。
日中はスタッフの方が在駐されており、困った事があれば何でもお尋ね可能。
オープンスペースなので、施設を利用されている様々な地域の方との情報交換も期待できそう。

働き方に合わせて設備も充実

プライベートルーム
施設内は55インチの昇降式モニターや、会議用スピーカーを活用した大人数での会議も可能で、ミーティングテーブルやパーソナルテーブルなど用途に合わせたデスクを選ぶ事も可能。
オンラインミーティングや、集中したい時に利用できるプライベートルームも3部屋設置されており、Wifiや各テーブルには電源タップも完備されているので、ストレスなく仕事に没頭できるのも魅力。

開放感のあるバルコニースペースも

施設にはバルコニースペースもあります。開放感のある空間でリラックスして仕事をしたい人も、バルコニーで使用できるモバイル電源もあるので安心。
2階建のテラスからは海沿いの景色を見渡すことができ、離島気分を味わいながら開放感のある空間で仕事ができるのも、瀬戸内町のワーケーション施設ならでは。
仕事終わりに、瀬戸内町の景色を眺めながら、一息つくこともできます。

カフェカウンタースペースもあり

ミニマムなキッチンカウンターには、フリーコーヒーやドリンクの販売もあり、ブレイクタイムに気軽に情報交換をしながら過ごせるスペースとなっています。

ワーケーションを終えた後は、マングローブの種植えを体験

視察した小名瀬のマングローブ群
HUBでのワーケーション体験を終えた後、瀬戸内町内のマングローブ増殖に向けメヒルギの種植え体験を行いました。

瀬戸内町は2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量ゼロを目指しており、メヒルギの植栽はCO2の吸収率の高いマングローブの形成に向けた取り組みの一環です。
小名瀬のマングローブ群を視察した後、HUBのテラスで、事前に採取したメヒルギの種約30本を中間育成のため鉢に植え付ける作業を行いました。

事前に採取されたメヒルギの種

マングローブ(メヒルギ)の種
マングローブが生育する場所は、過酷な場所なため、普通に種子を作っても、簡単に流されていってしまったり、水に沈んでも酸素分が少なかったり、
呼吸ができなかったりしてしまうため、発芽が困難で容易に子孫繁栄ができないということもあり、母体にくっついている内に発芽をして、その状態で栄養分を作っておき、ある程度の長さになった時に、自然に落ちて地面にささり、根っこを出せるように細長く、ささりやすい種子(胎生種子)と進化したそう。

CO2削減へ向けた瀬戸内町の取り組み

種植えしたメヒルギ
瀬戸内町役場の方に指導を受け、腐葉土を入れたポットに長さ20センチほどの独特の形をしたメヒルギの種を植えていきます。苗木になるまで成長させたメヒルギは、2022年11月に瀬戸内町内のマングローブ林に植えられる予定とのこと。

マングローブの種自体今回初めて目にし、またマングローブは種が綺麗に地面にささらないと成長をしないため、十分なマングローブを形成するには、人の手が必要という事も初めて知りました。
今回のようなCO2削減に向けた取り組みに参加させてもらう事ができ、貴重な経験となりました。

すこやかHUBでは、瀬戸内町を知るための体験プログラムとして、マングローブ植林の他、クルーズやダイビング、名産の黒糖焼酎のティスティング体験など、仕事をしながら、地域のコミュニティと交流ができる、様々なアクティビティが用意されています。

大自然が残る瀬戸内町。知っておきたい周辺の観光情報

せっかく奄美までワーケーションに足をのばしたなら、知っておきたいのが周辺の観光スポット。
施設がある瀬戸内町には様々な観光スポットが点在しています。

すこやか福祉センターHUBから徒歩10分ほどのところに、せとうち海の駅があります。
海の駅に着くと目に飛び込んでくる、巨大なクロマグロのオブジェ。
駅には国内トップクラスの生産量を誇る、瀬戸内町の養殖クロマグロを使用した絶品クロマグロ丼や地元の魚介類を使った海鮮丼を食べることができるレストランや
半潜水船で瀬戸内町の美しい海中を覗ける水中観光船も。
ここから対岸の加計呂麻島や与路島へのフェリーも出ています。
せとうち海の駅

鹿児島県大島郡瀬戸内町古仁屋大湊26-14

http://www.town.setouchi.lg.jp/suisan/uminoeki_setouchi.html

かごしまロマン街道「ハートが見える風景」

奄瀬戸内町の人気スポットでもある『ホノホシ海岸』へ向かう途中の高台にあるこの場所は、その名も『ハートが見える風景』
『ハートが見える風景』のある場所は休憩所となっており、東屋やベンチが設置され、真下にある集落や目の前に広がる嘉鉄湾を一望することができます。
青く透き通ったハート型の海を眺めながら一息入れることのできる『ハートが見える風景』は、特にカップルにおすすめのスポットです。
ハートが見える風景

鹿児島県大島郡瀬戸内町嘉鉄

https://www.kagoshima-kankou.com/guide/53579

パワースポット「ホノホシ海岸」

瀬戸内町の東部に位置する「ホノホシ海岸」は、パワースポットとしても人気です。
突き出した岬にあるホノホシ海岸の浜辺は、砂浜ではなく全て石。
荒々しい太平洋の波に揉まれた石は全て角が取れ玉石となっており、ビーチ一面を埋め尽くしています。
玉石をしきつめたホノホシ海岸は、奄美の他の海とは一味違ったものを感じることができます。
ホノホシ海岸

鹿児島県大島郡瀬戸内町蘇刈

https://www.amami-tourism.org/scenery/805/

奄美諸島最西端に位置する「西古見集落」

瀬戸内町古仁屋からカーブの多い山道に車を走らせること1時間、奄美大島最西端に位置する西古見集落。
奄美でもめずらしいサンゴの石垣などの景観が今でも残る集落です。
西古見集落から眺める海には三連立神が連なり、青い海と立神の美しいシルエットの風景を眺める事ができます。
※立神とは沖合いに浮かぶ小島で、古くから神が降り立つ島として信仰の対象として崇められています。
美しい夕陽が眺めることのできる場所としても有名です。
西古見集落

鹿児島県大島郡瀬戸内町西古見

https://amamikke.com/2638/

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