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異国の香りあふれる街、長崎市内で歴史・文化に触れる冬の大人旅

西九州新幹線の開業で盛り上がる「長崎市」。さまざまな楽しい情報を見聞きし、長崎への旅行を計画している方も多いのではないでしょうか。冬の長崎に出かけるなら、「長崎ランタンフェスティバル」の時期がおすすめ。色鮮やかなランタンの光がきらめく長崎で、異国情緒にあふれる歴史や文化にふれる冬旅を満喫しましょう。

3年ぶりに開催!冬の長崎が幻想的な光に包まれる「長崎ランタンフェスティバル」

長崎新地中華街で中国の旧正月・春節を祝い行っていた「春節祭」を起源とし、1994年から「長崎ランタンフェスティバル」として開催している長崎の冬の風物詩。2023年は3年ぶりの開催となり、1月22日 (日)~2月5日 (日)の約2週間にわたって長崎の街が鮮やかなランタン(中国提灯)に彩られます。「長崎新地中華街」をはじめ、「湊公園」、「中央公園」、「眼鏡橋周辺」、「浜市・観光通りアーケード」などの会場に約15,000個ものランタンや大小さまざまなオブジェが設置され、訪れる人々の目を楽しませます。
今回は「湊公園」、「中央公園」にさまざまな長崎グルメを提供する出店とイートインスペースが登場。また、「長崎新地中華街」そばの銅座川には可愛らしい桃色のランタン、眼鏡橋そばの「中島川公園会場」では黄色のランタンなど、その場所でしか見ることのできないランタンも楽しみです。

ランタン装飾のほか、さまざまなイベントも開催されます。皇帝・皇后など約150名が豪華な中国衣装を身にまとってパレードする「皇帝パレード」、航海安全の神とされる媽祖(まそ)をのせたみこしが街を練り歩く「媽祖行列」などを観覧し、中国の文化を感じてみましょう。

そのほかにも、見どころ満載の「長崎ランタンフェスティバル」。ホームページなどをチェックして出かけてみてください。
長崎ランタンフェスティバル

長崎県長崎市新地中華街、観光通りアーケード、中央公園 他

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中国の路地に迷い込んだような「長崎新地中華街」で食べ歩き&お土産探し

横浜、神戸と並び、「日本三大中華街」のひとつに数えられる「長崎新地中華街」。その歴史は古く、江戸時代中期に中国貿易の倉庫が作られたことを起源とする日本初の中華街です。東西、南北あわせて約250mの十字路には中華料理店やお土産店など約40店舗が並び、地元の人々や観光客で賑わいを見せています。お楽しみのグルメは、名物の「長崎ちゃんぽん」や「長崎皿うどん」はもちろん、本格中華料理から角煮まんじゅうや長崎のソウルフード「ハトシ」などの軽食まで多彩に勢揃い。小腹を満たすのも、しっかり食べるのもどちらもおすすめです。

「長崎ランタンフェスティバル」期間中には、通りを真っ赤なランタンが埋め尽くし、幻想的な雰囲気のなか、散策を楽しめます。
「長崎ランタンフェスティバル」期間以外も、夜になると華やかで縁起の良い装飾と共に色鮮やかなネオンが点灯します。中国のどこかの路地に迷い込んだような感覚を楽しみながら通りを歩いてみてはいかがでしょうか。
長崎新地中華街

長崎県長崎市新地町10-13

https://www.welcomekyushu.jp/event/?mode=detail&id=9999900038957&isSpot=1&isEvent=

見晴らし抜群!「グラバー園」で日本最古の洋風建築に出会う

長崎港を望む南山手の小高い丘に位置する「グラバー園」は、長崎屈指の人気観光スポット。スコットランド出身の商人トーマス・グラバーの邸宅として建てられました。150年以上この場所にある国内最古の木造洋風建築「旧グラバー住宅」をはじめ、「旧リンガー住宅」、「旧オルト住宅」(3棟はいずれも国指定重要文化財)を中心に、市内に点在していた「旧ウォーカー住宅」や「旧三菱第2ドックハウス」など明治期の洋館6棟を移築復元した建物を見ることができます。長崎独特の坂の地形を生かした園内には、動く歩道やエスカレーターなどがあり、回遊しやすくなっています。

建物内は入ることができるので、和洋が融合した独特の建築を見学してみてはいかがでしょうか。特に「旧三菱第2ドックハウス」の2階のベランダは、長崎港や稲佐山をはじめ、長崎市街地を見渡せるビュースポット。海風に吹かれながら絶景を楽しみましょう。
また、「グラバー園」を訪れた際は足元にも注目を。園内の石畳のどこかに隠れているかわいい「ハートストーン」がきっと見つかるはず。この石に触れて願いごとをすれば恋が叶うという恋愛成就のパワースポットと言われているので、お願いごとをしてみるのもいいですね。
また、冬季夜間開園も実施しています。「長崎ランタンフェスティバル」の会場のひとつ「孔子廟」から徒歩10分ほどの距離なので、併せて訪れるのもおすすめです。
グラバー園 旧グラバー住宅

長崎県長崎市南山手町8-1

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劇的な歴史の舞台になった祈りの教会「大浦天主堂」

グラバー園のほど近くに位置する「大浦天主堂」。幕末の開国によって設定された長崎居留地に1864年に竣工しました。国内に現存する最古の教会堂であり、国宝に指定されています。また、2018年にユネスコの世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産のひとつです。正式には、「日本二十六聖殉教者聖堂」といい、長崎の西坂の丘で殉教した26聖人へ祈りを捧げるために建てられたため、正面は西坂の丘に向けられています。

「大浦天主堂」が完成した1864年は約2世紀半にわたりキリスト教が禁教・弾圧されていた時代です。翌年2月から公開が始まった直後の3月に浦上の潜伏キリシタンが訪れ、信仰を告白したことにより劇的な「信徒発見」の舞台となりました。
教会内ではゴシック様式ならではの上にのびる高い天井や窓を彩るステンドグラスなどを見ることができます。美しいステンドグラスのなかには約140年前のものもあり、歴史の深さを感じます。
毎日、日没から22時までライトアップが実施されています。夜空に浮かび上がる神秘的な佇まいは心に残る光景です。
大浦天主堂

長崎県長崎市南山手町5-3

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まるでメガネのように見える長崎のランドマーク「眼鏡橋」

中島川に架かる「眼鏡橋」は、1634(寛永11)年に、興福寺の住職が参拝者のために架設したと伝わる石造りのアーチ橋です。川面に映る影がメガネに見えることからこの名前がついたと言われています。1982年の水害で一部が崩壊しましたが翌年復元され、国の重要文化財に指定されています。また、日本橋、錦帯橋と並び「日本三名橋」のひとつに数えられる橋です。

水位が低い時は、川沿いの遊歩道に降りることができます。眼鏡橋のそばなど中島川護岸に隠れた「ハートストーン」は恋愛成就のパワースポットと言われるのでぜひ探してみてください。
毎晩、日没~22時はライトアップが行われ、夜の水面に浮かび上がる「眼鏡橋」を見ることができます。昼間とは違ったしっとりとした雰囲気もいいですね。
眼鏡橋

長崎県長崎市魚の町と諏訪町の間

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坂本龍馬が通った「史跡料亭 花月」で長崎の伝統料理に舌鼓

江戸時代、長崎市丸山地区には花街があり、江戸の吉原、京の島原とともに日本三大花街として賑わっていました。「史跡料亭 花月」は1818年、丸山随一の太夫屋「引田屋(ひけたや)」の庭園内に、茶屋として造られたことを起源とする料亭。1960年には長崎県の史跡に指定され、全国的にもめずらしい史跡料亭となりました。

丸山地区は幕末から明治の激動の時代に活躍した国際人の社交場でもありました。「引田屋」には頼山陽(らいさんよう)などの歴史家や文人も数多く訪れ、詩文・版画などにも紹介されています。坂本龍馬が切りつけたと伝わる刀傷が床柱に残る「竜の間」や勝海舟が愛した日本庭園も一望できる「月の間」など、当時の姿を残しています。
こちらの名物は、長崎に伝わる「卓袱(しっぽく)料理」。江戸初期に長崎で暮らす中国人が客人をもてなした料理をルーツとし、朱塗りの円卓にずらりと並んだ料理の数々を数人で囲んで楽しみます。料理は鎖国時代にも海外との交易があった長崎らしく、和食をベースに中国やオランダなどの要素が融合していることから「和華蘭(わからん)料理」と呼ばれることも。国際色豊かな長崎らしさを感じられる料理は、一度は味わっておきたいものです。
史跡料亭 花月

長崎県長崎市丸山町2-1

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