九州の麺三昧

てっちり

 鍋料理の中でもとくに高級料理として知られているのが、福岡が本場のふぐ鍋「てっちり」です。本来は冬が旬ですが、現在では調理法や養殖などの技術が発達したおかげで、一年を通して美味しく食べられるようになりました。
 昆布でダシを取り、ふぐ、白菜、長ねぎ、ニンジン、絹ごし豆腐、シイタケなど好みの具材を入れます。ふぐの魅力はその繊細な味わいにあるので、あっさり味に仕上げるのが一般的。他の魚ではなかなか得られない美味しさです。シメはご飯を入れ「ふぐ雑炊」にするのが定番です。

てっちり
  • 柳川鍋柳川鍋

     柳川市で慶長年間(1596年~)から作られている柳川焼きの土鍋を使ったドジョウ料理が柳川鍋です。
     活きの良いドジョウと新鮮なゴボウ、ミツバなどを使いカツオダシや昆布ダシ、醤油などで味を整え、卵でドジョウをとじます。
     ゴボウがドジョウの泥臭さをうまく取り除いてくれるので、美味しく食べられます。
     水郷の町、柳川らしい鍋料理です。

  • 鱧しゃぶ鱧しゃぶ

     鱧(ハモ)はウナギと異なり小骨が多いため、美味しく食べるためには「骨切り」と言われる独特の技術が欠かせません。この「骨切り」発祥の地が中津市(大分)です。ネギや白菜などの野菜を入れた昆布ダシの煮汁に、中津の海で獲れた鱧をつけポン酢で食べます。あまり湯がき過ぎないのが美味しく食べるコツ。湯につけると身がボタンの花のようにキレイに丸くなります。鱧の身は驚くほど淡白で上品な味です。5月から8月頃までが旬です。

  • キビナゴ鍋キビナゴ鍋

     「キビナゴ鍋」は五島市(長崎)を代表する鍋料理です。キビナゴは体長10センチほどで銀色の身体に縞のような模様があります。白菜、大根、ネギ、豆腐などを好みによって入れ、醤油で薄く味付けしたダシにキビナゴを数匹ずつ入れながら食べます。キビナゴは刺身でも美味しく食べられる魚なので、あまり火を通し過ぎないのが美味しく食べるコツです。

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