愛を貫く心、その人と物語を追って九州北部地方を旅する。 白蓮夫人こと伊藤 子の愛は、いまだに語り継がれ、今も尚、ファンが次々と旧伊藤伝右衛門邸を訪れる。そこには彼女の息づかいまでが伝わる彼女の2階座敷が当時の面影を伝えている。 飯塚市の隣の直方市、そこには伊吹信介と牧織江の男女を主人公にした、五木寛之の名作「青春の門」の舞台がある。ボタ山や炭住の面影は今はすっかり亡くなっているが、香春岳や遠賀川、犬鳴峠に象徴される筑豊の風土は残る。 玄界灘に面した福岡市西区今宿は伊藤野枝が生れ育った地。墓もあるという。 幼い頃、彼女は、沖の小島を目指して泳ぎ渡った。それほど意志を貫く人だった。同じく玄海の海辺に育った佐用姫は、恋しい狭手彦の船が見えなくなるまで、そしてその帰りを永遠に待ち続ける想いが石にまでなった。 長崎に行く。文明開化の先がけの地、長崎には近隣諸国はじめ西欧先進国の人たちとの愛が芽生えたものだ。 その代表が、じゃがたらお春であり、おたくさんであり、蝶々夫人である。 × × この一連の旅を終えたら、忘れかけていた愛の炎が、燃えしきることだろう。 愛の旅の効能といえる。
福岡空港~(7分・地下鉄)博多~(46分・JR)飯塚~(15分・JR)直方~(60分・JR)博多~(19分・地下鉄+23分・JR)筑前前原~(52分・JR)唐津
唐津~(50分・JR)伊万里~(80分・松浦鉄道+15分・JR)平戸~(82分・バス)佐世保~(約110分・JR)長崎
長崎~(44分・バス)長崎空港