海に囲まれた九州、取り囲むとりどりの海の性質によって、岬の表情も違う。のびやかな砂州であったり、荒波が打ち砕ける岩崖であったり。九十九島の島影を望む大自然のシンフォニーの舞台であったり、さまざまな表情の中に岬はある。そして岬には、物語が残る。岬に包まれた入江には古来からの出船入船の港。港の物語も残る。 岬への道は遠い。道中、やや所用時間がかかるが、岬に立って、大海原を望むと、己の物語も発見できる。 ここでは、玄界灘の潮が洗う九州北部一帯から、思い切って朝鮮海峡の真中の島・対馬に飛ぶ。とって返して唐津は虹の松原、日本列島の西の端・九十九島の多島海の「美しき天然」の響きを聴き、水平線のみしか見えない天草灘の空気を吸ってみよう。 帰途は天草上島のおだやかな風の中に身を置いて、遥けくもその昔、景行天皇御幸の故地に立ってみよう。 各地で、日本の歴史の足跡が実感できる。 綴り合わせたら、日本が「倭国」と呼ばれていたまほろばの時代、新羅に兵を送った古代、元冦の嵐に襲われた鎌倉期、源平の世のものの哀れ、キリシタン弾圧の雄叫び、軍港・佐世保華やかなりしとき‥‥日本の歴史が、海と岬を通して学べる。新しい「海洋交流学」の嚆矢となるだろう。
北九州空港~(40分・バス)小倉~(14分・JR)門司港~(45分・特急+6分・JR)博多(福岡市)~(7分・地下鉄)福岡空港~(35分・飛行機)対馬空港~(25分・バス)厳原
厳原~(25分・バス)対馬空港(35分・飛行機)福岡空港~(15分・地下鉄+20分・JR)唐津
唐津~(50分・JR)伊万里~(53分・JR)佐世保市~(JR・53分)長崎市~(30分・バス)茂木港~(45分・フェリー)~富岡港~(30分・バス)下田温泉
下田温泉~(20分・タクシー)苓北町~(50分・バス)本渡~(約70分・バス)松島~(約30分・バス)三角~(37分・JR)宇土~(13分・JR)熊本駅~(70分・バス)阿蘇くまもと空港