一般に「海の民」「山の民」と呼ぶことがある。そして、海の民は開放的、山の民は閉鎖的ともいわれる。 風土が、いつしか、その地に住む人の気質をつくり、DNAがそれを形づくってきた。 同じ意味で、海の文化は各地へ伝波していく。山に入った文化は、出ていかない。いつまでもその地に温存されていく。 本、第3巻での「ハイヤ節」はその典型、第2巻にとりあげた人吉・球磨地方の鎌倉期の仏教文化や椎葉の恋物語は風化せずに、今日まで語りつがれている。 ところで、九州は黒潮がまともに流れ込み、九州全島を取り囲む。寒流が沿岸を洗う北海道や東北地方の海とは、なりたちが違う。 この大前提を頭に入れて旅しよう。目線がもう一つ肥えてきて、見るもの、触れるものに非日常の旅の興趣が深まる。 ここでは、南の海と交わりの深い岬と海岸美を辿ってみる。 こんな機会でもないと、岬を巡って辿る旅は、なかなか出来ない。 九州の南の岬や海岸には神武天皇東征の出発点や、海幸物語や、鑑真和上上陸の故地もある。黒潮踊るエキゾチックな雰囲気がただよっている。海はエメラルドの緑となって広がっていく。
・宮崎空港~(20分・JR)青島・宮崎~(20分・JR)青島
青島~(32分・バス)鵜戸神宮入口~(約20分・バス)油津~(51分・JR)串間~(35分・バス)都井岬
都井岬~(35分・バス)串間~(23分・JR)志布志~(約60分・バス)鹿屋~(100分・バス)大泊~(20分・タクシー)佐多岬~(20分・タクシー)大泊~(47分・バス)根占港~(60分・フェリー)山川港~(18分・バス)指宿~(80分・JR)枕崎
枕崎~(40分・バス)吹上浜~(約30分・バス)伊集院~(18分・JR)鹿児島中央駅~(60分・バス)鹿児島空港