「石の文化」という時、その範囲は石造物の石橋はじめ、石垣、石の御仏、さらに磨崖仏に及ぶが、ここでは磨崖仏をとりあげた。
その石の文化の白眉・磨崖仏の宝庫は質量ともに大分県。国東半島から臼杵一帯、さらに熊本県境にまで連なり広がる。
その中には日本三大石仏、(臼杵・大日如来、阿弥陀如来、大分市元町の石仏薬師)はじめ、巨大な熊野磨崖仏や詩的情緒を添える川中不動尊など約200体が集中している。(全国では368体)小さなみ仏を入れると数えきれないと研究者はいう。大自然の岩肌にみ仏を磨む。切り出された石塊に彫った石仏と、生きている岩壁に彫まれたものとは本質的に異なる。磨崖仏には命が通っている。
日本に数少ない、生きたみ仏の磨崖密集地帯の大分県を磨崖にのみ焦点を絞って参詣していこう。
国東半島の磨崖と臼杵地方のそれとに大きな違いを発見するだろう。臼杵地方のは完成された造形美。巍巍と聳える国東半島の自然背景の中と、臼杵の長閑な田園風景の中との対比、心癒され、み仏との逢瀬が続く。ここでは磨崖仏のみの旅でありたい。
二つの県の広域圏に及ばなくてよい。じっくり、静かに手で触れるような気持ちで参詣し仏との精神世界に同化しよう。
大分空港~(30分・タクシー)杵築駅~(20分・JR)宇佐駅~(70分・バス)豊後高田市~(70分・バス)宇佐駅~(約35分・JR)別府駅
別府駅~(約30分・JR)大分駅~(約40分・JR)臼杵市
臼杵市~(約40分・JR)大分駅~(50分・JR)三重駅 ~(20分・JR)朝地駅~(170分・バス)肥後大津駅~(15分・バス)阿蘇くまもと空港