つとに知られている鹿児島の加治屋町を皮切りに、宮崎の地に。伝説を探り、牧水の生家まで旅しよう。
桜島、霧島を望みながら、先哲、偉人の生家やゆかりの故地を歩く。
のびやかな南国の風土が、とてつもなくスケールの大きい人物を生み出す土壌となっていることが判る。
併せて「薩摩の芋づる式」といわれている人脈の相互扶助の精神も汲みとれる。
それと共に加治屋町では強く感じるのは、人間は地理的条件と歴史的条件から切り離しては存在しない、こと。
司馬遼太郎さんは「肥薩のみち」の中で、「‥‥薩摩人集団やその個々が風土的存在として発光しているものはじつに鮮烈で、日本の他の地帯とはひどく違ったものなのである。‥‥‥風土を除いてはとても桐野は存在しがたい。西郷隆盛もそうである。
軍人では大山厳や東郷平八郎‥‥明るさというよりそれ自身が一体の発光体であったようなものを持っている」。
まこと風土というものは恐ろしい。
故・大宅壮一は「南国の潜在的エネルギーは計るベからざるものがある。それがいつまたどのような形で爆発するのかわからない。歴史的時限爆弾だ」と述べている。
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観光地という視点でなく、偉人・文人輩出の地としての視点で宮崎を見るのもよい。
総じて南国の人はエネルギッシュである。大きく、屈託がない。歌人・牧水の生家でゆっくり時を過ごすと、その気風が伝わってくる。
鹿児島空港~(約60分・バス)鹿児島市内
鹿児島市~(約45分・JR)霧島市~(約110分・JR)宮崎市~(約75分・JR)日南市
日南市~(約60分・JR+約100分・バス)日向市~(約75分・バス)美郷町~(約35分・バス)日向市東郷~(約40分・バス)日向市~(約50分・JR)宮崎駅~(10分・JR)宮崎空港