「装飾古墳」という言葉はまだ新しい。(昭和30年代の終り頃)各地に眠るそれらの保存と活用も今後の課題である。難しいことはさておいて、古代の祈りをこめた原始芸術に直にふれ、学ぶ。私たちの心が蘇る。
九州は装飾古墳の宝庫である。
全国800の装飾古墳の中で、中・北部九州では約500基、熊本県下では186が集中している。
そのうちの122が菊池川流域である。
さらに福岡県の南部、筑後、筑豊地方にまで装飾古墳は分布している。
装飾のあり方が、地方によって異なる。
大別して、いわゆる筑後型と肥後型と、どう違うのか。そしてその意味は、黄泉路の謎はつきない。
日本の古代史にまで迫ることができる。
熊本県が誇る専門の「装飾古墳館」で、各地の代表古墳のレプリカに触れ、学芸員の解説で予備知識を学び、現地を訪ねる。
現地を訪ねるとき、共通の風景の中に古墳が眠っていることに気づく。横穴(の入り口)は殆ど南の方を向いている。前には美しい田畑が広がる。近くには村里の集落がある。
死者を弔う横穴を造るとき、静かな、日当りのよい、いつも身近に接することができる安寧の地を選んだ。その霊を守護すべく祈りを込めて数々の絵や彫刻を施した。-- ことに。
海老原喜之助画伯は「装飾古墳を見ると、日本美術の素晴らしさと、当時の人々の豊かさを感じる」。
●日を改めて太宰府の「九州国立博物館」に学ぶとよい。九州各県の約100基の古墳がビジュアルで展示されている。
熊本空港~(60分・タクシー)県立装飾古墳館~(10分・タクシー)山鹿市立博物館~(10分タクシー)山鹿温泉
山鹿温泉~(25分・バス)江田船山古墳~(50分・バス)玉名地方古墳群~(約40分・JR) 瀬高駅~(10分・JR+55分・バス)柳川
柳川~(10分・JR・55分・バス)瀬高~(10分・JR)羽犬塚~(70分・バス)八女~(70分・バス) 羽犬塚~(60分・バス+20分・九州新幹線+20分・JR)福間~(20分・JR+10分・バス)若宮~(20分・JR+10分・バス)福間~(25分・JR)博多~(10分・地下鉄)福岡空港