幽玄な山と岩を十二分に生かした、もっとも磨崖仏らしい磨崖仏。鋸山(540m)の山頂につながる大岩崖に、約8mの不動明王像と7mの大日如来像。鬼の石段を15分ほど登りつめる必要あり。
天念川の川中に座る巨岩に約3mの不動明王と二童子。室町以降の作で、文字通り、川辺に浮かぶように彫られている。国東半島には他に、元宮磨崖仏、応暦寺堂ヶ迫磨崖仏(真玉町大岩屋)、福真磨崖仏(同町黒土)がある。
今から1400年前、百済の国の僧日羅の作と伝えられる。大きな磨崖仏で、中央の薬師如来は、像高3.07mでほとんど丸彫りに近い。
製作年代は平安中期、洞窟の中に馬頭観音、如意輪観音、大日如来、大威徳明王、深沙大将の5体がある。
日本で初めて国宝の指定を受けた石仏として有名。磨崖仏を含め、全部で59体からなる石仏群は優れた技法で造られており、仏に寄せる臼杵地方の人々の思いをしのぶことができる。年代ははっきりしていないが、平安~鎌倉時代にかけて造られたと考えられている。
阿弥陀如来坐像を中尊とし、左に十一面観音坐像と多聞天立像、右に薬師如来坐像と千手観音坐像。
●別府温泉の凄さは立ち上る湯煙。圧倒される。そして名所の地獄めぐり。竜巻きをあげたり、血の色の池があったり、真っ青な海のような熱湯の池が‥‥。別府八湯(鉄輪〈かんなわ〉、亀川、観音寺、別府、明礬、‥‥など)といわれる温泉群が隣接している。
いずれも温泉治療医(温泉療養アドバイザー)がすすめる名湯であり、各医療研究機関も別府に集まっていて、その医療効果が認められている。
温泉の文化や歴史を探るのもいい機会だが、長逗留出来ないのが残念だ。
●坂の石畳に町の夕闇が訪れて、城下町臼杵の夜は静か。
●大分県の名物の筆頭格は「城下カレイ」。日出湾の海の底から真水が湧くところに棲む。淡白な味の刺身がふぐづくりにされて美しい。特産のカボスをかけて‥‥。
●臼杵の「おからまぶし」は昔からの庶民の味。マグロ、ハマチの刺身におからをまぶして食べる。その理由や起源は謎で定かでない。
豊後海峡で捕れるふぐ、おいしい、値も手頃、他の地方では、口に入らないふぐもここではタラフク食べられる。臼杵や佐伯に行ったらふぐを食べなきゃ損。