洞窟内に、古い石仏群があちこちに祀られている。十一面観音、多聞天、持国天、大日如来、不動明王、韋駄童子‥‥など、御仏の数も多様で、大きさも6m60cmの多聞天あり、72mの十一面観音ありで、まるで石造芸術の倉庫に入ったような不思議な空間。石仏は平安末期から室町へかけてとされているが‥‥。あなたの眼で確認することをおすすめする。
祥光山星厳寺に五百羅漢が並んでいる。どのお顔も悟りの境地に至った聖者のお顔。だから200体のお顔つきは違っても、その表情は人を包み込む。
清水の滝は、観音霊場の札所・清水観音が祀られている。「日本名水百選」に選ばれている。
滝は別称「珠すだれの滝」といわれる。落差75mの名滝。近くに鯉料理の専門店が多いので精進落としをどうぞ。
島原半島の中央部に位置する雲仙。地獄の名にふさわしく、一帯では水蒸気が噴出し、硫黄のにおいがたちこめている。日本最初の国立公園で、別荘地として戦前は外国人も利用していた。しかしキリシタン弾圧時にはキリシタンがここで熱湯をそそがれ、棄教を迫られたという悲しい歴史を持つ。
松倉重政が築き、高力氏・松平氏と続く4氏19代の居城。現在、城内はキリシタン史料館、北村西望記念館などに利用されている。なかでもキリシタン史料館は、南蛮貿易の時代から宣教時代、禁教・弾圧時代と続き島原の乱に関する資料を展示している。
キリシタンにとっては、弾圧、拷問、殺戮が行われた地は聖地である。原爆の地も聖地としていつまでも心に刻みつけねばならない。その後は、ゆっくり市内見物して、精進落としをしよう。
製作は島原出身の北村西望氏(文化勲章・文化功労者賞受賞)。島原市に記念館がある。
豊臣秀吉の禁教令により教徒や大阪でとらえられた外国人宣教師6人と12~14才の子どもを含む日本人20名は長崎に送られ、慶長元年(1597)2月5日に、長崎西坂の地で処刑された。外国人宣教師たちはキリストが処刑されたゴルゴダの丘に、ここが似ているためにこの地で処刑されることを希望したといわれている。