インスタ映え間違い無し！九州の海中鳥居
佐賀
長崎
熊本
更新日：2018年04月05日
時間とともに異なる表情を見せる海中鳥居は、インスタグラマーの間でも話題のスポット。青い海に鳥居が浮かぶ幻想的な光景は、思わずシャッターを押す手が止まるほど、神々しい美しさです。今回は、九州で見られる3つの海中鳥居をご紹介します。
「月の引力が見える町」を体感できる海中鳥居【大魚神社／佐賀県】
干満でまったく異なる表情を魅せる、佐賀県有明海に浮かぶ大魚（おおうお）神社の海中鳥居。潮の満ち引きには月の引力が関係しており、鳥居のある太良町は干満差が最大6mにもなることから「月の引力が見える町」と言われています。
大魚神社が創建されたのはおよそ300年前。島に置き去りにされた悪代官は大魚（ナミウオ）に救われ、 感激したことから、魚の名を付けた「大魚神社」と岸から約200mの位置に海中鳥居を建てたという神話が伝えられています。以降、海の安全と豊漁を祈願して、30年毎に海中鳥居が建て替えられています。
満潮時は、鳥居の上部まで海水に浸り、真っ青な海と朱色のコントラストが神秘的。干潮時は3基連なる鳥居をくぐることも可能です。月の光や日の出との組み合わせも美しく、訪れるたびに違う表情が見られると、写真家にも人気のスポットです。また、毎年夏には、約500基の灯篭が輝く「千乃灯篭まつり」が開催されています。月明かりに照らされた大海原、温かな灯篭、海中鳥居が織り成す、幻想的な夜の世界を楽しめます。満干の時刻は気象庁のHPに記載されているので、お出かけ前にチェックを。
竜宮伝説が息づく対馬の古社【和多都美神社／長崎県】
（一社）長崎県観光連盟提供
緑と水が織り成す景観に、多くの参拝者が魅了される長崎県対馬の和多都美（わたづみ）神社。ここは、彦火火出見尊（ひこほほでみのみこと）と豊玉姫命（とよたまひめのみこと）の夫婦神を祭る海宮です。海神で豊玉姫命の父である豊玉彦（とよたまひこ）が当地に宮殿を造り、当社が鎮まる地を夫姫（おとひめ）と名付けたと言われています。海神神社の一の宮として古くから竜宮伝説が残されています。
本殿正面の5つの鳥居のうち2つは海中にそびえ、潮の干満によりその様相を変えます。満潮時は社殿の近くまで海水に浸り、竜宮を連想させる幻想的な光景を目にすることができます。この美しい景観は、映画「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」のロケ地にもなりました。
また、和多都美神社は、地元の人々の間ではハイキングスポットとしても親しまれています。本殿の裏手には立派な巨樹・巨木がそびえ、遊歩道も完備。神話の世界に想いを馳せながら、ゆっくりと森林浴を楽しみましょう。
夕景スポットとしても有名な国指定名勝【永尾神社／熊本県】
713年に創建の永尾（えいのお）神社。海の神様であり、神武天皇の母でもある玉依姫命（タマヨリヒメノミコト）を主祭神とする神社です。玉依姫命が海からエイに乗って現れ、宇土半島を越えようとし、そのまま鎮座した尾の部分に創建されたのが永尾神社と伝えられています。本殿の傍らには神話にちなみ、エイの絵が描かれた絵馬も奉納されています。
鳥居は八代海に面した海中にあり、海水が満ちてくると、二本の灯篭と鳥居だけが海面から顔を出す幻想的な光景が広がります。海中鳥居のベストショットをおさめるなら、夕暮れ時がおすすめ。オレンジ色の光に照らされた幽玄な世界に、自然の神秘と壮大さを感じられます。（冬の時期には、鳥居の中に夕日が沈みます）
永尾神社は、不知火観望地点として「不知火および水島」の国の名勝に指定されています。不知火とは、旧暦8月1日前後の未明に水平線に現れる蜃気楼のこと。1年のうち限られた時間しか出現しない、この絶景をひと目見ようと、例年県内外から多くの参拝者が集まります。また、近くの松合新港では前夜祭として「不知火・海の火まつり」も開催。海中鳥居を囲むように花火が打ち上げられ、夜空を艶やかに彩ります。
<番外編> 海中鳥居ならぬ「海中地蔵」を発見！
青い海と空を見渡す6体のお地蔵さん【はらほげ地蔵／長崎県】
長崎県壱岐市の八幡浦海中に祀られる六地蔵。お腹が丸くくりぬかれていることから「はらほげ地蔵」と呼ばれています。六道（地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天）において、衆生の苦患を救うと言われており、地元では遭難した海女さんの供養のためとか、鯨の供養慰霊のために立てられたと伝わっています。海水に体を沈め、海の様子をうかがっているようにも見えます。
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