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奇跡の瞬間を目撃! 宮地嶽神社の「光の道」で運を開こう!

福岡県福津市に鎮座する宮地嶽神社(みやじだけじんじゃ)は、奇跡的な光景が見られる神社として、近年大きな注目を集めています。
それは神社より参道の先にある相島に夕陽が沈み、光り輝く道となる「光の道」。
国民的アイドルグループが出演した某航空会社のCMでも登場した、話題のパワースポットです。1年のうち、2月と10月だけ出会える感動的な光景はもちろん、九州有数の由緒を持つ宮地嶽神社の魅力もレポートします。

あの5人も食べた?! 宮地嶽神社参道名物の甘味でひと息

宮地嶽神社があるのは福岡市と北九州市のちょうど中間に位置する、福津市。
創建は約1700年前と古く、主祭神は「神功皇后」です。古事記や日本書記によれば、神功皇后が渡韓の際に宮地嶽の山頂から開運を祈ったとされ、以来、「何事にも打ち勝つ開運の神」として長い間信仰されてきました。
神社の麓に設置された標識にも「光の道」の案内が。はやくも期待が高まります。
まず、神社にお参りする前に門前町で参拝者のお楽しみとなっている名物をいただきましょう。それは、「松ヶ枝餅」。
同じく福岡の太宰府天満宮では「梅ヶ枝餅」が名物ですが、ここでは宮地嶽神社の社紋・三階松から拝借して松の焼印が押されています。
CMでも5人が美味しそうに食べていましたね。

門前町では松ヶ枝餅がいただける茶屋が何軒かあります。
今回お邪魔したのは、門前町でも老舗格の「さかきや」。
プレーンな餅とよもぎ入りの2種類があり、いずれも1個120円。
注文ごとに焼いてくれるので、熱々を食べることができます。
パリッと香ばしく焼けた餅と、トロッとした食感で甘み控えめの餡がマッチしてとても美味でした。
さかきや

福岡県福津市宮司元町1−6

その大きさにびっくり! 3つの日本一は必見です

大鈴。昭和35年までは大注連縄とともに拝殿に飾られていたそう。
そして宮地嶽神社といえば有名なのが、3つの日本一。
それも3つも揃っているのです。
まず、階段を登りきった広場にあるのが、大鈴と大太鼓。大鈴は銅製で重さが450kgもあります。そして大太鼓は直径2.2mで、すべて国内より調達した材料で作った太鼓としては日本一のサイズです。ともに専用の堂を建立して奉安されています。
大太鼓。毎年新しい年の訪れと同時に打ち鳴らされ、その音は数キロ先まで届くそうです。
そして拝殿に掛かるのが、直径2.6m、長さ11mの大注連縄です。
重さはなんと3t! わたしたちが普段見慣れている注連縄とはあまりにも違う圧倒的なスケール感に目が点になりそうです。
この注連縄は毎年掛け替えられており、約2反の御神田で育てた稲を藁にして、注連縄に仕上げているのだとか。
また、注連縄の中には「大注連縄祈願」として、皆様の願い事が書かれた祈願書がたくさん納められているそうです。
 

雅で躍動感あふれる、幻の宮廷舞も見逃せない

ツクシ巫女舞「榊葉」。背後の大注連縄とあいまってフォトジェニック。
光の道が輝くのは2月と10月の年2回ですが、その秋の時期には「夕陽の祭」の一環として「ツクシ舞」が奉納されます。
「ツクシ舞」は、阿曇の舞として古くから受け継がれてきた舞で、御遷座記念祭の日にしか舞われない〝幻の舞〟なのです。
奉納は午後1時半ごろからはじまるので、境内に少し早めに到着して見ることをおすすめします。この日はツクシ神舞(かんめい)「唐衣」など、神職や保存会の有志の手によって6つの演目が披露されました。雅楽の雅な音にあわせて、幻想的に舞う姿を見ていると、優雅な宮廷時代にタイムスリップしたような気分になります。
ツクシ神舞「ささのつゆ」の見どころの一つである、息のあった跳躍。

 

大願が叶うとウワサの奥之宮八社をめぐる

奥之宮八社めぐりの冊子
ツクシ舞を見終わっても日の入りまではもうしばらく時間があります。
そこでおすすめしたいのが、宮地嶽神社の拝殿の奥にあるいろいろな神社をめぐる「奥之宮八社めぐり」です。
実は、「光の道」が有名になる前から、「奥之宮八社」は大願が叶うと言われてきた知る人ぞ知るパワースポット。
八社全部をまわっても30分ほどなので、気軽に出発してみましょう。

境内のいたるところに奥之宮八社めぐりの冊子が置かれています。それぞれの御社に置かれている印を集めて八社めぐりを完成させましょう。
七福神社
まず一番社は「七福神社」。古くより福徳の神として信仰されている七福神とは、恵比寿、大黒天、布袋、福禄寿、毘沙門天、弁財天、寿老人の七福をいいます。
稲荷神社
二番社は豊かな実りを守る「稲荷神社」です。すべての食物、とくに日本人の主食お米(稲)のゆたかな実りを守る神様です。イナリは初め稲生と書かれていましたが、稲の束を肩に荷うところから稲荷になったといわれています。
不動神社
三番社は「不動神社」。怒った顔つきをし右手に剣、左手に縄を持ち、常に炎を背に石の上に座っている不動明王は、その形相から、悪魔や災害を除くといわれています。
こちらは200年以上前に発掘された日本最大の巨石古墳の地に建てられたもの。〝地下の正倉院〟とも呼ばれ、発掘された馬具や刀装具などのうち二十点が国宝に指定されています。
万地蔵尊
四番社は「万地蔵尊」。お地蔵様の呼び名で知られる地蔵尊は、そのまるく、にこやかな顔で、昔から多くの人に親しまれ、信仰されてきました。とくに、旅人や子どもを守ります。
淡島神社・濡髪大明神
五番社は「淡島神社」と「濡髪大明神」。
「淡島神社」は淡島様と親しく呼ばれており、とくに女性特有の病気には御利益があるといわれています。祈願するときに、女性が手作りの人形を奉納する習慣があることでも知られています。
「濡髪大明神」が、恋をかなえてくれるという信仰が生まれたのは、いつの頃かわかりません。今も、秘かに恋が実るように祈る若い女性の姿が見られます。
三宝荒神
六番社は「三宝荒神」。
昔、家の中でもっとも清い場所とされたかまどに棲んだことから、かまどの神、火除けの神として祭られた三宝荒神。祈願線香をお供えしてお参りします。
水神社
七番社は「水神社」。この地には大河がなく、恵みの雨が地下水となり、埋蔵水として流れているのです。そこで水神様が差配されこの地は水枯れすることなく水がコンコンと湧き出ています。そのため、参拝すると無病息災・延命長寿・豊漁・豊作が得られると言われています。
薬師神社
そして八番社が「薬師神社」。日本の医薬神を仏教の薬師瑠璃光来になぞらえて薬師菩薩と呼びました。字のとおり医術や薬で病気の人を救う神様です。

自分の未来をも照らすような、奇跡の光景

宮地嶽神社の数々のパワースポットにお参りしているうちに、いよいよ奇跡の瞬間が近づいてきました。
先に「光の道」が見られるのは一年のうち2月と10月の2回だけと書きましたが、それは神社から海へと伸びる参道の方向と、太陽が沈む位置が密接に関係しているから。一年のうち2回訪れる、そのベストな1週間を「光の道ウィーク」と命名し、「夕陽の祭」を開催しているのです。
冒頭の某航空会社のCMの舞台となったこともあり、近年は階段(一般観覧席)の場所を確保する倍率も激化。早い人は午前中から並び、その時に備えているそうです。
また、階段の最上段部分は祈願特別席を設け、大注連縄がかかっている本殿内にて御祈願(祈願料5,000円)を受けた人だけ入れるようになっています。ただ、こちらも人気が集中しているので、早めの電話予約がベターです。
 
そしていよいよ日没の時間です。
神社の階段、そして海まで一直線に延びる参道の先に太陽が沈んでいきます。
その夕陽に照らされた道は、まさに光り輝く黄金色。「光の道」の名にたがわぬ絶景です。
こんな奇跡的な瞬間に出会えたのだから、きっと自分自身の未来も光り輝くものになりそうです。
見られる時期や天候など、いろいろな条件が重なった時にのみ拝める光景ですが、一生に一度は拝みたい、そんな心動かされる絶景でした。

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