その数日本一!佐賀の恵比須さん巡り
佐賀
更新日:2020年11月16日
佐賀の店先や道のかたわらなどでよく見かける恵比須像。その数は、佐賀市内だけで830体以上!様々な日本一を認定する機関から「恵比須の数日本一」のお墨付きもあります。おおらかな恵比須さんに出会うと、誰もが明るい“えびす顔”に♪のんびり町歩きをしながら、恵比須巡りを楽しみましょう!
佐賀に恵比須像が多い秘密は長崎街道にあり?!
満面の笑顔で鯛をかかえ、釣竿をもった恵比須様。 “七福神"のメンバーとしておなじみですが、恵比須様だけが日本の神様で、ほかはインドの神様や中国の仙人だそうです。恵比須様をおまつりする神社は全国に数多くありますが、その総本社が兵庫県西宮市にある“えびす宮総本社・西宮神社"。もともと佐賀で恵比須信仰が始まったのは、鍋島藩初代藩主の鍋島勝茂公が西宮神社に崇敬が深かったことに由来するといわれています。
江戸時代になると、佐賀は長崎街道の中間にある宿場町としておおいに栄えました。恵比須様といえば真っ先に思いつくのが“商売繁盛"のご利益。参覲交代に向かう大名やオランダの使節が往来する街道沿いはたくさんの商家で賑わい、商売繁盛を祈願して祀ったそうです。ほかにも、旅の安全を願って、漁業の神様としてなど、佐賀に恵比須像が多い理由は諸説ありますが、やっぱり商売繁盛を願って祀ったという説がしっくりきます。享和2年(1802年)に尾張の商人・菱屋平七が著した“筑紫紀行"には『此国の町屋も村々にも道の辻ごとに石のえびすをおけり』とあり、当時佐賀城下を訪れた人たちも恵比須像のあまりの多さにびっくりしたようです。
ガイドさんと一緒に、Go To 恵比須!!
今も長崎街道沿いには、江戸時代につくられた恵比須像が至るところに鎮座しています。佐賀城下の東にあたる「橋口交差点」のあたりから、西の「高橋」まで約5kmにわたっておよそ280体!現在も新しい恵比須さんが増え続けているそうです。佐賀の恵比須巡りで頼りになるのが、恵比須さんをこよなく愛する恵比須ガイドさん。歴史的な建物や神社が立ち並ぶ“長崎街道東コース"や、佐賀城本丸歴史館から始まる“城内コース"など、行きたい場所や時間に合わせて案内してくれます。
この日は1時間で人気スポットを巡るショートコースに。たくさん歩くので、ペットボトルと携帯用の除菌スプレーをバッグに。もちろんマスクも忘れません。豊富な知識と恵比須さんへの愛があふれるガイドさん。恵比須さんのご利益はもちろん、祀られた理由や面白エピソードなど、軽快なトークに思わず聞き入ってしまいます。佐賀の街を知り尽くしているので、人気のカフェやショップ、穴場的なご当地グルメのお店など、旅のお役立ち情報もお手のもの。ガイドさんは地元の子どもたちにも人気で、一緒に歩いていると「えびすさ〜ん、こんにちは!」とあいさつをしてくれました。マスク越しでもわかる元気な笑顔♪佐賀の町歩きはほっこりココロが和みます。
ポーズもご利益もいろいろ恵比須さんは庶民の守り神
商売繁盛や漁業の神様として有名な恵比須さん。でも、佐賀の恵比須さんは、それぞれいろんなご利益があるそうです。まずは、お参りの仕方を教わりました。恵比須像の近くには由来や特徴、ご利益が書かれた案内板があります。まずはどんな恵比須さんなのかをチェック。恵比須像は小さいものが多いので、お参りするときは、像を見下ろさないように、恵比須さんの目線の下で手を合わせます。恵比須さんによっては、胸に“宝珠(ほうじゅ)"が刻まれています。宝珠とは、“意のままにさまざまな願いごとを叶える宝の珠"のこと。この宝珠をなでながら願いごとをすると夢が叶うかも?!
まずは街道沿いにたつ「道しるべ恵比須」。130年以上も続く老舗の和菓子屋さんの角、長崎街道の方角をしめした道標の隣に鎮座され、江戸の昔から旅人の安全を見守っています。
信用金庫の角にはお参りすると“お金がたまる"とウワサの「ゆめこい恵比須」。鯛を小脇に抱えて片足を下げた“半跏(はんか)"というポーズで、佐賀の恵比須像の基本スタイルだそうです。
「東魚町(安座)恵比須」は裏十間堀川の中から蘇ったという恵比須さん。隣の「文字恵比須」とともに祀られ、大きな福耳と宝珠で福を呼び込みます。お店や会社の前には近年造立されたニューフェイスの恵比須像が色々。マスク着用の恵比須さんもいました。
ガイドさんの推しは、八坂神社境内の「八坂成就恵比須」。金運にとてもご利益があるそうで、宝くじ売り場の担当者がここにお参りしたところ、その売り場から1等・前後賞の高額当選者が出たそうです。ここはぜひ押さえておきたいですね!
一番人気が、老舗のお醤油屋さんのかたわらにある「仲良し恵比須」。珍しい男女ペアの恵比須さんで夫婦円満や恋愛成就のご利益があるそうです。男女が仲良く手をつないでいるように見えますが、ガイドさんいわく『旦那が釣った魚を、女房が早く寄こせと言っている』とのこと(笑)。1791年建立だそうで、今も昔も女性の言うことを聞くのが円満の秘訣かもしれませんね。
ほかにも、つられて笑ってしまいそうな「大笑い恵比須」、文化芸術の上達を願う「三味線恵比須」、子宝安産のご利益がある「赤ちゃん恵比須」などバラエティ豊か。たくさんの恵比須さんに出会うとパワーが湧いてきます。
情報からお土産までおまかせ!「開運さが恵比須ステーション」
恵比須巡りの前後にぜひ立ち寄りたいのが「開運さが恵比寿ステーション」。恵比須像の位置が一目でわかるマップや、恵比須さんのプロフィールがわかる戸籍表などさまざまな資料が展示・配布されています。おすすめは、830体以上の恵比須像から選りすぐった佐賀市内の88体を巡る「恵比須八十八ケ所巡り」。通い帳をもって巡礼印(スタンプ)を集めると、“満願証"と記念品がもらえます。
詳細は、こちら(
http://www.saga-ebisu.com/ )を確認ください。
館内には「佐賀の七福恵比須像」や地図も。オリジナルの創作張り子や有田焼の絵皿など、縁起の良い恵比須さんグッズはお土産にも大好評。出入口はオープンで換気もよく、除菌スプレーの設置など、コロナ対策も安心です。
コロナ禍の今こそ、佐賀の恵比須さんの明るい笑顔で開運祈願&元気をチャージ!恵比須さんと一緒に撮影した写真をSNSにアップして、みんなに元気と幸運をおすそわけするのも良いですね。佐賀で開運の旅をお楽しみください!
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