歴史・文化

歴史・文化


九州北部


  • 崇福寺崇福寺

     福岡市(福岡)で開かれる、観客動員数が200万人を超える最大級の祭りです。博多松囃子から発展し、800年を超える伝統を持っています。
     毎年5月3日と4日に開催され、「どんたく隊」と呼ばれるさまざまなグループが30ヶ所以上のステージで踊りや舞を披露します。先頭は福神・恵比寿・大黒の三福神と稚児。その後ろに「通りもん」と呼ばれる誰でも参加できる行列が続きます。松囃子、三味線、太鼓、ブラスバンドなど参加者は3万人を超える規模です。また、花電車と呼ばれるキレイに飾り付けをされた車が道路や広場に姿を見せ、博多どんたくを盛り上げます。

  • 最教寺最教寺

     福岡市(福岡)で毎年7月1日から7月15日にかけて開催される、700年以上の伝統を持つ祭りです。櫛田神社に祀られる素戔嗚尊(すさのおのみこと)に対して奉納される祇園祭のひとつとして発展してきました。
     山笠やヤマと呼ばれる、大きな神輿に相当する勇壮な飾りの山車が登場します。大勢で担ぐ7つの舁き山笠は「オイサ」の掛け声とともに博多の町を駆け回り、盛んに水がかけられます。この他に10を超える飾り山笠が登場し、こちらは市内の各所に展示されます。最終日の早朝に行われる追い山笠では約5キロのコースを駆け抜けます。

  • 博多祇園山笠博多祇園山笠

     姫島盆踊り(大分)は、鎌倉時代の念仏踊りから発展したものと伝えられています。
     古くから伝わる、キツネ踊り、アヤ踊り、猿丸太夫、銭太鼓、などの伝統踊りとタヌキ踊りのような創作踊りがあります。
     一度の祭りで踊られる踊りの種類は60以上で、各地区の盆坪と呼ばれる会場と中央広場の7会場で披露されます。
     毎年8月14日、15日に開かれます。

  • 千灯明千灯明

     日田市(大分)の八坂神社、隈の八坂神社、および竹田若八幡宮で行われる、曳山行事を含む厄除け悪疫退散の神事です。江戸時代に京都の祇園山鉾を手本として、本格的な山鉾が造られるようになったと伝えられています。
     高さが6メートルから11メートルもある、浄瑠璃人形の乗った大きな山鉾が日田市内を練り歩きます。山鉾には囃子が6-7名乗り込み、祇園囃子を演奏します。その数は山鉾巡行の具合によっても異なりますが、30曲以上になります。毎年、7月20日過ぎの土曜日と日曜日に祭りが行われます。

  • 日田祇園祭り日田祇園祭り

     おおむた大蛇山祭は、毎年7月に大牟田市(福岡)で開催される夏祭りです。お囃子が響きわたる中、高さ6m、長さ10mにもなる意匠を凝らした大蛇の山車が、200人~300人もの引き手によって命を吹き込まれます。
     それぞれに意匠を凝らした大がかりな山車ですが、祭りが終わると潔く壊され、両目だけが神社に奉納されます。大牟田の人々は大蛇山の一部を取り合い、お守りとして家に持ち帰ります。また大蛇の大きな歯に噛んでもらうと、1年間の無病息災が約束されると伝えられています。

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九州西部


  • 崇福寺崇福寺

     五島市(長崎)に約800年前から伝わる、歴史のある念仏踊りです。
     「チャンココ」という変わった名前ですが、もともとは「佐乃神講(ツァヌココ)」で、それが変化して「チャンココ」になったと言われています。「佐」は祖先の霊のことで、「講」は集団や信仰のことです。「コ」は米のことを指します。
     田の神祭りとして始められ、衣装は、頭に飾りをつけた花笠、帷子、腰みのを付け、太鼓と鉦の音に合わせて踊ります。
     毎年、8月13日から15日に開催されます。

  • 最教寺最教寺

     長崎県内各地で行われる、お盆の伝統行事です。
     8月15日に初盆を迎えた故人の家族らが、盆提灯や造花などで飾られた精霊船と呼ばれる船に故人の霊を乗せて「流し場」と呼ばれる終着点まで運びます。
     故人の霊を追悼する仏教の行事ですが、賑やかなのが精霊流しの特徴でもあります。精霊船が通る道を、清めるための爆竹が派手に鳴ります。精霊船も最近では大型化し、イルミネーションのような明かりを点けたものも多くなりました。
     毎年約15万人の人出があり、長崎の夏の風物詩となっています。

  • 精霊流し精霊流し

     江戸時代、伊万里津(佐賀)は伊万里焼の積み出し港として繁栄しました。その時、地元の接待を受けた全国から集まった商人が「どっちゃんまぎろうかな」(どっちへ行こうかな)と、うれしい悲鳴を上げたという言い伝えが、祭りの名前の由来とされています。
     伊万里津の当時の賑わいを「焼物積出」「女神輿」「市民総踊り」「よさこい」などで再現する、女性が主役の市民の手作りの夏祭りです。さらしにハッピ姿の女性に担がれた「女神輿」が街中を練り歩く様は勇壮華麗です。市民総踊りでは400人以上の人たちが圧巻の踊りを披露してくれます。

  • どっちゃん祭りどっちゃん祭り

     長崎市(長崎)で行われるペーロン選手権大会のペーロンとは、中国に由来するドラゴンボートのことです。細長く、ほとんどの船の船首には龍の頭、船尾には竜の尻尾がデザインされています。
     幅が狭いペーロンに約30人が乗り込みますが、漕ぎ手は26名ほどで、その他に太鼓、ドラ、舵手などがいます。「ペーロン選手権大会」では「職域対抗」「中学対抗」「女性対抗」などのレースが往復1,150メートルのコースで行われます。漕ぎ手の呼吸が合わないとスピードが出ないので、ドラや太鼓、掛け声などでタイミングを合わせるのが大切。見物客も手に汗握る迫力のレースです。毎年7月の末に行われます。

  • ペーロン選手権大会ペーロン選手権大会

     平戸市(長崎)内の9地区に伝承されている念仏踊りです。祖先供養・五穀豊穣を祈願して、各地区毎に奉納されています。
     集団の中心で踊る中踊り、その回りに太鼓、苗と鉦の囃子が付くのが基本です。地区により、踊りや奏楽にも違いがあります。
     平戸のジャンガラのジャンガラは、踊りに使用される鉦と太鼓の音から、定着した名前ではないかと言われています。
     毎年、8月14日から18日にかけて奉納されます。

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九州中部


山鹿灯篭まつり

 山鹿市(熊本)の山鹿温泉にある大宮神社の祭りで、灯籠師に依頼して各町ごとに作った灯籠を大宮神社に奉納します。
 民謡「よへほ節」のメロディーに合わせて浴衣姿の女性が、金と銀の紙だけで作られた鮮やかな金灯籠を頭にのせて市内を踊り歩きます。金灯籠は金属のように見えますが、和紙と糊だけで作られています。最終日に行われる千人灯籠踊りでは、1,000人の女性が優雅な姿を見せてくれます。その後、夜を徹し街々に飾られていた灯籠が「上がり灯籠」として大宮神社に奉納されます。毎年8月14日から16日にかけて行われます。

山鹿灯篭まつり
  • 日向ひょっとこ祭り日向ひょっとこ祭り

     ひょっとこ踊りは、江戸末期から明治初期にかけて、豊作や商売繁盛を祈る踊りとして日向市(宮崎)などで行われていました。それが日向ひょっとこ夏祭りとして復活し、今では県内外から2,000人以上の参加者を集めるようになりました。
     ひょっとこ踊りを踊るひょうきんな表情のお面を着けたひょっとこたちが体を大きくくねらせながら町中を踊り歩きます。お面には、おかめ、ひょっとこ、狐など合わせて18種類の型があります。石粉粘土と日向美々津和紙でできた顔の仕上げが面ごとに異なるため、同じものはほとんどできません。他では見られないユーモラスな踊りを楽しめます。8月第1週の土曜日に開催されます。

  • うと地蔵まつりうと地蔵まつり

     国宝臼杵石仏火まつり(大分)は、それまで深田・中尾地区で行われていた地蔵祭を発展させたイベントです。豊作祈願と石仏供養、虫追い行事がいつのまにか融合し、現在の臼杵石仏火まつりの形になりました。
     国宝に指定されている臼杵石仏群の前などに置かれた約10ヶ所のかがり火と、参道や深田地区一帯に並べられた1,000本のたいまつが臼杵の夜を彩ります。神秘的な雰囲気の中で、太鼓演奏や供養盆踊りが行われます。毎年8月下旬に開催されます。

  • 津久見扇子踊り津久見扇子踊り

     鶴崎踊(つるさきおどり)は、大分市(大分)鶴崎地区に古くから伝わる盆踊りです。特に旧盆直後の週末に開催される「本場鶴崎踊大会」では、横笛や胡弓などのお囃子(はやし)に合わせ、総勢2,000人もの踊り子が七重八重の輪になって踊ります。
     鶴崎踊は「猿丸太夫」と「左衛門」の二つの踊りで構成されており、一般的に鶴崎踊と呼ばれているのは、テンポが遅く優美な猿丸太夫の方です。猿丸太夫は「伊勢踊」が当地に定着したものと考えられ、歴史的にはテンポが速く軽快な左衛門の方が古いと云われています。
     本場鶴崎踊大会は、毎年8月の旧盆直後の土・日曜日に鶴崎公園グラウンドで盛大に開催されます。

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九州南部


  • 崇福寺崇福寺

     六月灯(ろくがつどう)は、鹿児島の各所にある神社で催される夏祭りです。霧島市(鹿児島)の鹿児島神宮では、参道から境内にかけて地元の子供達が作成した灯籠がならび、神秘的な雰囲気があたりを包みます。暗くなってからが本番で、露天も店開きし、ステージでは太鼓の奉納や芸能、歌などが披露されます。巫女さんが抽選付きの扇子を販売しお楽しみ抽選会もあります。その後、花火が打ち上げられます。毎年7月末に開催されます。

  • 最教寺最教寺

     天孫降臨霧島祭は、霧島市(鹿児島)の霧島神宮で行われる南九州神楽まつりと霧島高原太鼓まつりを核にした祭りです。
     南九州神楽まつりでは、地域に継承されている伝統芸能や神楽などが、霧島高原太鼓まつりでは霧島九面太鼓などが披露されます。
     ふるさと特産品市も同時開催され、霧島の味と技が展示即売されます。
     毎年8月の第4土・日に行われます。

  • 天孫降臨霧島祭天孫降臨霧島祭

     奄美まつり(鹿児島)は、奄美市の名瀬地区を中心とした奄美大島最大の夏祭りです。
     シマあすびの夕べ(島唄)、花火大会、舟こぎ競争、八月踊り、ちびっ子相撲大会などさまざまな催し物が開催されますが、見所は2日目の花火大会と最終日の八月踊りのパレードです。花火大会では約5,000発が打ち上げられ、尺玉花火が夜空に大輪の花を咲かせます。八月踊りのパレードでは大勢の人たちが思い思いの踊りを披露し、最後は雅楽にも使われる六調子で締めくくります。毎年8月ごろに開催されます。

  • 鹿児島神宮六月灯鹿児島神宮六月灯

     まつりえれこっちゃ宮崎(宮崎)は、夏を彩る踊りを中心とした宮崎最大級の祭りです。宮崎市内の中心部である橘通や楠並木通りなど、11ヶ所が祭りの会場になります。
     日本の伝統と新しいダンスのコラボレーションを目指し、踊り、パフォーマンス、太鼓、ミュージックなどが繰り広げられます。九州各地からさまざまな踊り手たちが集合し、一斉に踊る「市民総踊り」には5,000人以上が参加します。毎年7月の最終週の土曜日、日曜日に開催されます。

  • 鵜戸神宮夏祭鵜戸神宮夏祭

     鹿児島市(鹿児島)の曽我どんの傘焼きは、鎌倉時代に相模国の曽我兄弟が父の仇討ちを遂げる際に、持っていた傘を焼いて松明がわりにしたという故事にちなんだ伝統行事です。五穀豊穣や洪水無災害の祈願をします。甲突(こうつき)川の河原に櫓に積み上げた古傘を「曽我兄弟」の歌を歌いながら焼きます。初日には和傘のオブジェが飾られ、翌日暗くなると、演舞や示現流などが披露された後に数百本の和傘に火が付けられます。毎年7月中旬の土曜日(前夜祭)と日曜日に行われます。

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