このコース、九州の焼酎の二大幹線コースの一つ。行く先々で、全国ブランドの焼酎が待っている。いずれも個性派、飲みくらべて、お好みをみつけて欲しい。
五ヶ瀬、高千穂は熊本からがぐっと近い。かつての難所の知花峠もトンネルであっという間。高千穂は神話の里、神さまといえばお酒がつきもの。冬、刈取りが終った頃、民家の座敷で夜神楽が夜を徹して舞う。土間も履物の置き場がないほど満杯。焼酎一升瓶が四〜五十本空になる。二日酔はないほどスッキリ。
日向地方といえば、日向の酒仙若山牧水が思い浮かぶ。
「朝から晩まで酒を飲んでいた」という。彼の母も祖母も大の左党、その血を引いた。「お前の体は酒で焼き固めているから酒をやめたらいかん」と母がいったと牧水は書いている。‥‥焼酎づくりの説明の合い間に、こんな小ばなしも聞ける。やはり地元に行けば行っただけトクをする。牧水の歌に「焼酎に蜂蜜を混ずればうまい酒となる酒となる春の外光」ひとつ真似してみませんか。東郷町には牧水自筆の文字がラベルになった焼酎もある。
照葉樹の杜・綾を代表するのは酒泉の杜。このコースは焼酎づくりの工程、歴史資料などの展示が揃っている。「試飲」もたっぷり出来るので、ついつい飲みすぎてしまわないように。お次が控えているから。
ところで焼酎の肴に何がピッタリか?好きずきだと思うが名物のしおから、さつま揚げ、きびなご、地鶏、黒豚など肴が豊富なのが嬉しい。
隠れた名物料理に酒ずしがある。
思いきって、鉄砲伝来とロケット基地の種子島の焼酎蔵も見てみよう。ここでは、珍しい紫芋の焼酎の仕込みを見ることができる。紫色の芋からできる焼酎の味はどんな味なのか、期待が湧く。
阿蘇くまもと空港~(110分・バス)五ヶ瀬町~(約20分・タクシー)高千穂町~(80分・バス)~(約60分・バス)延岡~(約20分・特急)日向市
日向市~(70分・JR)宮崎市~(約60分・バス)西都市~(約40分・タクシー)綾町~(約60分・バス)宮崎市(約60分・JR)~北郷町~(約20分・JR)日南市~(約70分・タクシー)都城市~(約85分・JR)鹿児島市
鹿児島市~種子島(約90分・ジェットフォイル)西之表市~(約50分・バス)種子島空港