九州の南半分、宮崎県、熊本県、鹿児島県。それぞれの地に「小京都」があるのをご存じか。飫肥藩5万1千石の城下町・飫肥は、かつてNHK連続テレビ小説「わかば」の舞台となり飫肥城跡、古い町並み、焼酎作りの苦労、温かい人情の交わり…がたっぷり描かれていた。
これらは、城下町に共通した風情である。その面影を残す城下町は、そのまま「小京都」といって差し支えない。
大藩であれ、小藩であれ、どこの殿様も、京の文化に憧れ、京の文化を取り入れた。京の美人どころを、たくさんわが藩に連れてきた殿様もいる。だから、おしなべて城下町には美人が多い。なるほどと合点されるだろう。
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余談はさておいて、南の小京都を誇る飫肥、相良700年を誇る人吉(司馬遼太郎氏は青井神社の楼門を桃山文化の粋と評した)、薩摩藩の外城の役目を果たしていたので武家屋敷が多い知覧の石垣に囲まれた庭づくりの雅趣。三つの小京都を「三都物語」として売り出してはどうか。どのまちも、決して大きくはなかった。だから、変に近代都市化のもと乱開発されずに、かつての面影をしかと残している。それは、文化を愛する人が根付いている証しである。
宮崎空港~(100分・バス)又は宮崎駅~(80分・JR)妖肥
妖肥~(80分・JR)宮崎~(130分・バス)人吉
人吉~(90分・バス)鹿児島空港~(150分・バス+20分・JR)南九州市~(150分バス+20分・JR)鹿児島空港 又は(バス80分+20分・JR)鹿児島中央