多くは神社の境内に作られていた。そこでは素人の村人たちが演じる「村芝居」が行われていた。巡業の玄人の芝居は「買芝居」という。村のコミュニティーの場であった。
施設の舞台も演じる里人も、ともに農村のエネルギーの表象の場であった。
ハードの舞台は歳月と共に朽ちていき、残存は僅かになった。が、どっこい、ソフトの人形浄瑠璃、村の文化は残った。地味で、隠れている郷土伝統芸能の中で人形浄瑠璃が九州には多く残っている。それらを訪ねよう。
その殆どが戦争中衰退し、絶滅寸前のものが、里人の努力で復興した汗と努力の物語―地域おこしの教訓といえる―を背景としている。
常設の専用劇場を持っているのは清和文楽館のみだが(定期公演第2土・第4日曜日)、出張公演もやっている。事前によく打ち合わせて、特別に公演がやって貰えると訪れた人も喜ぶ。2泊3日の行程では、一度に全部を消化することは不可能と思われる。
行程のルートの中に、別の物を入れ込んでゆとりをもって見て廻るとよい。
文楽が興った地は、どこも裕福な地だ。少なくとも精神的に裕福な地だ。そこの里人とふれあうことは、大いに意味がある。
宮崎空港~(60分・バス)都城~(80分・特急)鹿児島中央~(45分・九州新幹線)熊本~ (80分・バス)矢部~(80分・バス)熊本~(35分・九州新群線)久留米~(125分・JR+バス)湯布院
湯布院~(60分・JR)大分~(60分・JR)中津~(90分・JR)博多~(50分・JR)羽犬塚~ (45分・バス)黒木~(45分・バス)羽犬塚~(10分・JR)瀬高~(40分・バス)柳川
柳川~(50分・バス)佐賀~(40分JR)有田~(20分・タクシー)波佐見~ (30分・タクシー)彼杵~(約30分・JR)大村~(30分・バス)長崎空港又は(40分・JR)長崎