父子2代の人間国宝。伝統的な手織りの博多織の制作技法を継ぐ。江戸時代黒田藩から献上された「五色献上」の復元につとめ、品格ある博多織の美を伝える。作品は福岡県立美術館、福岡市博物館に所蔵。
青磁一筋、40年間精進し続け「中島青磁」の世界を確立している第一人者。青を極めた作家。その作風は生命観が漲っていて、光によってみる角度によって、まるで息づいているように表情が変わる。 大英博物館、ボストン美術館に「青磁花生」など納入。平成19年に人間国宝に認定。
昭和2年に襲名、12代となる。唐津焼初期の割竹式登窯を復元して、唐津焼技法の保存に務め、昭和51年に人間国宝に。号は無庵。 現在は13代と14代が作陶に精進している。
江戸期以来鍋島藩の御用絵師を務めた今泉家の色絵の伝統を伝える。家業の「今右衛門窯」に従事。平成元年に人間国宝に認定。平成13年に没。 現在14代が襲名し墨はじきの技法で作陶している。
日本の柿右衛門、世界の柿右衛門、戦前の教科書にも赤絵の創造の苦心が語られていた。390余年の歴史を持っている。12代(祖父)、13代(父)の伝統技術、特に濁手の技術の保存伝承に傾注。平成13年に人間国宝に認定。うんちくの項参照。
約400年の伝統のある肥後象がん、鉄地に紋様を刻み、金、銀を埋め込む手仕事の粋とされる精緻な美術品。 米光太平は75年間もこの道一筋であった。(没・昭和55年・1980)作品は、熊本県伝統工芸館で展示。
漆液で描いた文様に、金粉などを蒔きつけて、美しい文様を作る伝統技術。豊かな色彩美は日本工芸を代表するところからJAPANと呼ばれる。 高野松山の作風は重厚、熊本県立美術館が所蔵。
高野松山と並ぶ漆芸術の彼も同じく熊本出身。自然をテーマに選び作風を磨きあげた。
初期の装飾的技巧から晩年には竹そのもの特色を生かした素朴な美を追求した。 大分市美術館には彼の常設展示室、別府市竹細工伝統産業会館にも彼のコーナーが設けられ作品が展示されている。