古生代、4億3千万年前に生きていたといわれるクサリサンゴ。九州では五ヶ瀬山で発見された。同様のものが、ほかにも北陸、四国、遠くはオーストラリアで発見されている。しかも、すべて肉眼鑑定では同じと思われる石の中に入っていた。それは、どういうことかというと、大地が一つだったことを意味するという。
地球の大地や海底は年間数センチずつ動いており、それで、何億年という間に数千キロを移動したといわれている。祇園山は何億年という大地の動きの中で南海の底が顔を出したものといわれ、そこで発見された化石は日本最古のものである。ひっそりと佇む祇園山に、大地のゆっくりとしたダイナミックな動きを見ることができる。
人間が活動を始めたのは、わずか数百万年前。生物が地球上に現れたのは、はるか20億年前。その前から大地は動いていた。その証を目で見、肌で感じる旅。
ところで、「化石」の発掘は素人でも可能。
というのが、化石地帯でハンマーを丹念に打ち続けていくと、偶然に「これは何?」という異なる形を見つけることがある。
持ち帰って、調べる、または資料館の学芸員の先生に見てもらう とよい。
現に、「クマモトミフネリュウ」は小学生親子の発見だった。
熊本県上益城郡御船町で、日本で最初に見つかった肉食恐竜の歯の化石。メガロサウルスの仲間で全長10m前後と想像される。