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恋人の聖地から日本一の石段まで! 映えスポット満載の美里町へ

九州のちょうど真ん中くらいにある熊本県・美里町は、その名の通り美しい自然に囲まれた里山のまち。日本一の石段をはじめ、“恋人の聖地”に認定されたハートができる石橋など、知る人ぞ知るフォトジェニックなスポットで注目を集めています。熊本市街地から車で約1時間、ドライブがてらフォト旅を楽しんでみませんか。

昔ながらの里山の風景にこころ癒される美里町

緑ゆたかな美里町は総面積の約4分の3が森林で、山あいには見渡す限りの棚田が広がっています。“第11回くまもと景観賞" を受賞した小崎地区の棚田は、室町時代から築かれた石垣につくられたもの。初夏は水を張った新田にうつる青空、秋には彼岸花が咲きほこり、美里のマチュピチュとして親しまれています。町をゆるやかに流れるのは緑川とその支流。35基の石橋がかけられ、苔むした石ひとつからも歴史の深さが感じられます。四季折々の自然の景観や昔ながらの町並みを楽しみたい人には、「美里フットパス(マップ:5コース1セット500円)」がおすすめ。エリアごとに見どころをまとめた15コースのマップを見ながら自由に散策できます。地元ガイドさんによる案内も好評です。どこを歩いても自然がいっぱいで空気がおいしい美里町。どこか懐かしい里山の風景がこころもからだも癒してくれます。

恋愛成就もあるかも?!「二俣橋 ハートができる石橋」

少し雲の多い天候でしたが、無事ハートを見せてくれた二俣橋。

釈迦院川と津留川の合流地点にかかる「二俣橋(ふたまたばし)」は、「二俣福良渡」と「二俣渡」という2つの橋がL字型に並んだ、全国でも珍しい兄弟の石橋です。1829〜1830年に建造されましたが、現在の二俣福良渡は熊本地震の被災により2017年に復元されました。注目は、インスタでも人気のハートシェイプ。二俣福良渡の上から二俣渡の下を見ると、石橋のアーチに差し込む太陽の光が川面に反射してハートの形に浮かび上がります。このハートが見られるのは、11月~2月の11時半から12時ごろまでの約30分だけ。

鐘のモニュメント(写真左)と恋人の聖地認定の証(写真右)
2011年には恋人の聖地として認定され、橋のたもとには愛の鐘が鳴り響くモニュメントも建てられています。ロマンチックなハートは見るだけでもハッピーな気分に♪恋愛成就にご利益があるという噂も?!カップルはもちろん友達同士でも足を運びたい映えスポットです。
二俣橋

熊本県下益城郡美里町佐俣・小筵

http://misato.town/spot.html?id=79

非日常な空気感がSNS映えする遺構「八角トンネル」

八角トンネル
二俣橋を渡って歩くこと2〜3分ほど。うっそうと木々が生い茂るなか、進んだ先に「八角トンネル」があります。もともとは大正4(1915)年に開業した熊延鉄道(ゆうえんてつどう)の線路で、南熊本駅から砥用駅までを結んでいましたが、昭和39(1964)年に廃線となりました。八角トンネルは、線路の両側の岩が崩れるのを防ぐために作られたもので、八角形の7基の洞門が等間隔に並んでいます。全長はおよそ36メートル。
山肌に沿って建てられているコンクリートの洞門。
コンクリートの洞門はつながってないので、すき間から岩肌や木の根がむきだしになっていて、トンネルの中はなんともミステリアスな雰囲気。かつて蒸気機関車がここを走っていたかと思うと不思議な気分になります。なぜこの形や構造になったのかは謎のまま。独特のフォルムと非日常的な空気は、フォトジェニックな遺構として人気が高く、インスタでは1,000以上の投稿があります。
この看板が駐車スペースの目印。
八角トンネルの入り口にある『この先200m』の看板を目印に。入り口付近には無料の駐車スペースも用意されています。
八角トンネル

熊本県下益城郡美里町小筵

http://misato.town/spot.html?id=73

その数3,333段!御坂遊歩道「日本一の石段」

美里町にある「日本一の石段」。

1,200年もの歴史をほこる「釈迦院」は山間部の美里町らしくはるか山の上に鎮座されています。そこに至る表参道の御坂に作られたのが、とてつもなく長い「日本一の石段」です。段数は圧巻の3,333段!町おこしのシンボルとして昭和55(1980)年からコツコツと建造され、昭和60(1985)年には日本一の座に!昭和63(1988)年に堂々完成しました。1段から237段までは熊本石、238段から656段まで中国石(福建省産御影石)など、各段ごとに日本のほか中国、韓国、インド、ブラジル、アメリカなど世界各国の石材が使用されています。832段目は「一の越」、1,111段目は「ニの越」と、節目ごとに御社も。また、広場や展望台からも絶景を満喫できます。美里町から熊本の山並みが広がるパノラマビューは登った人だけの特権!途中にはトイレや休憩スポットもあるので安心です。山頂を目指して自分のペースでゆっくり昇ってみてはいかがでしょうか。

登り口にある案内板。まさに登山レベルの道のり。。
「大威徳明王(牛の護さん)」の御社
毎年11月には、山頂まで一気に駆け上がる『アタック・ザ・日本一』が開催されます。早い人だと往復のタイムが約40分で完走するとか!運動不足のライターは192段目の「大威徳明王(牛の護さん)」の御社が見えたところでギブアップしました…。脚力に自信がある方はぜひチャレンジしてみましょう!
※町営駐車場あり(一般300円) ※2021年度のイベント開催は未定です。
御坂遊歩道「日本一の石段」

熊本県下益城郡美里町坂本

http://misato.town/spot.html?id=68

ひと足のばして。海中鳥居が夕日に映える「永尾剱神社」へ

永尾剱神社の海中鳥居。

美里エリアに来たらちょっと足をのばしてでも行きたいのが、宇城・不知火町に鎮座する「永尾(えいのお)剱神社」。奈良時代の713年に元明天皇の勅願によって創建したとされる由緒ある神社です。海の神さまである玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)を御祭神にたてまつり、魚のエイに乗って現れたことから永尾(えいのお)と名付けられたと伝えられています。また、エイの尾の形が剣に似ていることから、別名「剱神社」とも呼ばれています。神社は小高い山の上。石段を昇った境内からは、八代海(不知火海)の中に建てられた鳥居が見えます。
永尾神社の海中鳥居は、写真愛好家の中で人気の知る人ぞ知るスポットで、この日もカメラを手にした方が何人かいらっしゃいました。シャッターチャンスは夕暮れどき。鳥居を囲む八代海が夕焼けに染まるマジックアワーは、とても幻想的です。神秘的な海の景色も素敵な旅の思い出になりそうですね。
また、旧暦8月1日(八朔)前後、未明(午前1:00~3:30頃)の干潮時にだけ現れる蜃気楼現象「不知火」の観望所にもなっており、その時期は多くの人で賑わいます。

永尾剱神社

宇城市不知火町永尾

https://www.city.uki.kumamoto.jp/kankou/q/aview/113/110.html

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