Special特集

Features of Kyushu Sake 九州のお酒の特徴

酒呑み天国、九州!

九州の酒は種類が豊富で、日本酒、焼酎、ビールにワインと、自分の好みに合わせてお酒を選ぶことができるのです。その上、お酒に合ったおつまみとなる、各県多彩な郷土料理はどれも美味しく、まさに、"酒呑み天国"なのです。

酒呑み天国!お酒好きなら一度は九州へ!

九州の観光といえば、「温泉」「食べ物」を楽しみたいという方が多いと思います。これからは、「酒」というカテゴリーも加えてみてはいかがでしょうか?
実は、九州は隠れた銘醸地※1でもあります。今、一番の注目株が日本酒です 。

2013年12月、ユネスコ無形文化遺産に、「和食:日本人の伝統的な食文化」が登録されたことも大きく影響し、和食には日本酒が合うということで、海外で人気になりはじめました。また、意外に知られていないのですが、北部九州は清酒蔵※2が多く、世界的に有名な賞をとった酒蔵も増えています。

それから、南部九州はいわずと知れた焼酎処で、芋・麦・米・そばと味わいもバラエティーに飛んでいます。それに加え、大手4社のビール工場もあり、話題になってきた地ビールもあります。最近では、世界的に評価の高いワイナリーも登場しています。

しかも、2011年九州新幹線開通(博多~鹿児島間)し、2023年には西九州ルート(博多~長崎間)開通予定と、九州圏内の移動がますます便利になります。 お酒好きなら、一度は九州へぜひ足をお運びください。

※1 銘醸地 良いお酒が出来る場所。
※2 清酒蔵 酒蔵には併用して焼酎を造っている蔵もありますが、日本酒のみ造る蔵のことを特に「清酒蔵」といいます。

賞のおかげで、"旨口"九州の地酒ブームがくる!

九州の地酒が、注目されるようになったきっかけは、世界最大規模で最高権威と評価され、ロンドンで開催される『IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)』、SAKE部門の最優秀賞「サケ・チャンピオン」に選ばれたことです。

2011年は佐賀の「鍋島 大吟醸」(佐賀県鹿島市・富久千代酒造)、2013年には福岡の「大吟醸 極醸」(福岡県八女市・喜多屋)と相次いで受賞しました。これを足がかりに「外国人に合った日本酒」として海外に進出する九州の蔵元も増えてきています。

今までは、どちらかというと日本酒は端麗辛口が主流でした。しかし九州の日本酒が知られることによって、九州の甘口醤油に合わせた、豊潤で濃厚な"旨口"も人気が出てきています。また、フランス・パリで開催されたフランス人のソムリエが選ぶ『KURA MASTER 2017(蔵マスター)』で、佐賀の「七田 純米吟醸 雄町50」(佐賀県・天山酒造)がプレジデント賞、熊本の「花の香 桜花」(熊本県・花の香酒造)が審査員特別賞を受賞し、上位の賞を九州の地酒が独占しました。

2020年の東京オリンピック開催に向け、これからますます外国人観光客も増え、"九州の地酒ブーム"がくることは、間違いありません。

日本酒

北部九州は、酒処!

焼酎ブームにより、焼酎が九州の文化として定着した反面、九州には清酒がないと思い込まれがちでした。しかし、かつては、「東の灘」に対し「西の城島」と称され、福岡の城島は、兵庫の灘、京都の伏見に続く3大銘醸地の一つでした。その証拠に清酒蔵の数が、福岡県は57蔵と全国5位です。その他の九州各県では、大分県30蔵 、佐賀県23蔵、長崎県16蔵、熊本県11蔵、宮崎県2蔵、鹿児島1蔵と北部九州では、日本酒造りが盛んであることがわかります。

参考資料
国税庁 清酒製造業の概況(平成27年度調査分)資料

焼酎

南部九州は、本格焼酎芋・麦・米・そば

2004年の空前の焼酎ブームは、記憶にまだ新しいところで、「焼酎といえば九州!」というイメージを持つ方が多いと思います。

特に、「本格焼酎」と呼ばれる、芋・麦・米・そばなどの原料を使って造る乙類焼酎の製成数量が、1位宮崎県(150,139千kl)、2位鹿児島県(147,224千kl)、3位大分県(86,653千kl)、4位福岡県(51,542千kl)で全国の首位を占めており、約80%が南部九州で生産されています。
あれ?1位は薩摩焼酎を造る鹿児島県では?と思われた方も多いのではないでしょうか。実は鹿児島県の免許場数が120蔵と数は多いのですが、少量仕込みの蔵が多いということになります。それに比べ、トップの宮崎県は45蔵と少ないのですが、大手メーカーが大量生産をしていることがわかります。

参考資料
国税庁 間接税 資料

ビール

水が決め手の大手ビール工場4社が九州に!

ビールメーカーが、工場地を決める際に一番重要にしていることは、美味しい「水」があることです。九州が誇る名水処に、博多のアサヒ、福岡朝倉のキリン、日田のサッポロ、熊本のサントリーと大手4大ビール工場があります。気軽に工場見学ができ、交通の便がいい場所にあるのも魅力の一つです。

また最近、注目が、地ビールこと、「クラフト・ビール」です。少量仕込みながらも、各社こぞって個性的なビールを製造しています。

ワイン

国内外での評価の高いワイナリーたち

九州のワインづくりは比較的歴史が浅く、新しいからこそ最新の技術を取り入れ革新的な努力でワインを造り、広く支持されるようになってきました。とくに、熊本ワインや大分の安心院(あじむ)葡萄酒工房や宮崎のTSUNO WINEなど、海外でも評価の高いワイナリーも出現しています。また、福岡の巨峰ワイナリーや宮崎の五ヶ瀬ワイナリーなどでは、ワイナリーが併設されたレストランで、地元食材とワインを楽しめます。