霧島神宮に奉納される神楽。天孫降臨から始まり、天の岩戸までが古文書に基き8座で構成されている。約70~80年前に一度途絶えたものの、平成8年に復活の動きが活発になり、霧島神楽振興会が組織され復活した。 〈天孫降臨霧島祭、南九州神楽祭り (料金)一人300円〉 (問合せ)霧島市観光案内所 TEL0995‐57‐1588
神楽の起源は、岩戸に隠れた天照大神の興味をひくために面白おかしく舞われたもの。神秘的ながらもユーモラスな舞は必見。現在、毎晩20:00から高千穂神社で、観光神楽が奉納される。高千穂神社の創建は、第11代垂仁天皇の御代。およそ約1900年前といわれ、日向三代の神々と神武天皇の御兄三毛入野命一族が祀られている。神楽の里高千穂八十八社の総社である。
高千穂の神楽のオンシーズンは11月中旬から翌年2月上旬にかけて。高千穂のそれぞれの集落の一般の民家を“神楽宿”として奉納される。舞うは村人(“ほしゃどん”という)。三十三番の舞を夜通しで舞う。夜神楽は氏神様と地元の人々の里の祭り。豊穣を祈願して行われる。 〈観光神楽〉神楽の時期以外でも年中無休で午後8:00から9:00まで「高千穂神社境内の神楽殿」において観光神楽を奉納している。 (料金)一人500円 (問い合せ)高千穂観光協会TEL 0982‐73‐1213
高千穂郷と接する熊本県中江(阿蘇市中江)に古くから伝わる神楽。かつてBSテレビで24時間ぶっ続けで神楽舞いが放送されたのでご記憶の方もあるだろう。僅か30戸余の集落の人たちが、支えてきている。親子3代で舞う人もいる。村の荻神社に奉納する。その他、地区にある神楽の公演施設「神楽殿」で定期的に公演している。
阿蘇市と接する南阿蘇村の長陽では、長野阿蘇神社に神楽を奉納する。中江岩戸神楽も、この長野岩戸神楽も、天の岩戸開きの他に、天皇注連(てんのうしめ)という竹登りの神楽が特色。竹に昇って、上で見栄を切る。熟練しないと出来ない。高千穂神楽に阿蘇のスタイルが加わったものだ。奉納以外でも、阿蘇の原野の野舞台で演じられることもある。けだし圧巻である。
大分の里神楽は、主に御嶽流、深山流、浅草流の3つの流派がある。浅草流の流れを汲む岩戸神楽で、娯楽性が高い。様々の流派があるが、いずれもテンポよく楽しんでみることが出来るものだ。4~10月の定期公演のほか、8月にはジャズなど現代音楽とのセッションも行われる。