九州は大陸から最も近い玄関口であった。大陸の文物はここを通って日本へと広がっていったのだ。ここに文化の最先端があるともいえる。稲作に関しても同様。稲作文化は大陸から伝播し、九州の北端で根をおろしたといわれる。最古の水田跡とされる佐賀県菜畑遺跡、福岡県板付遺跡がこの地にあるのも頷ける。また、付近は弥生文化が成立・発展した土地であるともいわれる。流れ着いた文化が定着、発展していった。九州は古来より文物の入る場所であり、受け入れ口でもあった。新しいものを受け入れ、発展させる土壌であったといえる。 やがて、時代と共に政治の中心が、京へ、江戸へと移る。文化もまた京、江戸を軸にして花開いていく。 かつて、諸国との窓口として、健啖に異質の文化、文明を受け入れ消化した九州には、旺盛なそのエネルギーが温存蓄積されていった。――とみてよいだろう。 その九州が持つ独自の体質が、明治維新に収斂されていった。 × × 北海道も、東北も、関東、関西にもそれぞれ固有のエネルギーに満ちているが、九州の原動力の源は、その遠い歴史にあることを学ぶことが出来れば旅の大きな収穫だろう。
宮崎駅~(70分・JR)日向市・宮崎空港~(70分・JR)日向市~(210分・JR)鹿児島中央
鹿児島中央~(11分・九州新幹線)川内~(70分・九州新幹線)鳥栖~(36分・JR)大牟田~長崎
長崎~(21分・特急+31分・新幹線)佐賀~(81分・JR)唐津~(70分・JR+20分・地下鉄)博多~(18分・九州新幹線)小倉~(約50分・バス)北九州空港