「音の旅」南九州編では、その土地を代表する象徴的な音を見て、聴いてみよう。 どれも、その土地の人なら、聞き馴れた音。だが、旅のエトランゼ(旅行者)には「初めて」のものばかり。テープに録音して残しておくしかない。 民陶ナンバーワンとバナードリーチから讃えられた 小鹿田焼の里、陶土をつく唐臼の音はズドーンと地鳴りがする。 一定の間隔をおいて土を砕く音が終日小鹿田の里に流れる。 玉名温泉の地にある蓮華院誕生寺奥之院の大梵鐘、朝六時と昼十二時に時を告げる。有明海を隔てて遠く雲仙まで聴こえる。(かつて除夜の鐘でNHKが調べた) 阿蘇の火口の地鳴り。太古も、今も変わらぬ音。人々が、火口にひれ伏したのがよく解る。 通潤橋の放水、橋の真中から水が左右に噴き出す。虹が、目の前に生まれる。 音も凄いが、目の前で虹が生まれて、放水が止むまで消えない。 出水の鶴の求愛の声、ひときわ、かん高い。 えびの高原の野生鹿の声を聞くとき、 「奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声聞くときぞ秋はかなしき」百人一首で馴染んだ歌を思い起させる。 いずれも、その地方でしか触れることの出来ない音である。
福岡空港~(7分・地下鉄)博多~(約80分・JR)日田~(43分・特急+14分・九州新幹線)玉名~(30分・JR+約60分・特急)阿蘇
阿蘇~(60分・JR)熊本~(90分・バス)山都~(90分・バス)熊本~(32分・九州新幹線)出水
出水~(125分・JR)えびの~(23分・JR)小林~(100分・バス)鹿児島空港・小林~(約160分・バス)鹿児島中央駅