明治末期から昭和のはじめにかけて国民的画家であり、抒情詩人として竹久夢二の人気は今では想像を絶するものであった。彼が描く女性像は時代を越えた感覚と息吹きで、今も多くの人をひきつけてやまない。昭和9年(1934)没だから、やがて70と2年経つというのに人気は衰えないどころか、団塊の世代を迎えて益々彼への回顧は燃え上がるだろう。
明治17年岡山の造り酒屋に生まれた彼だが、九州との縁が深かったばかりでなく、こよなく九州を愛した。
先ず、17歳の時、一家は枝光(北九州市八幡東区)に移り住んだ。彼は画家では、青木繁を敬愛してやまなかった。浪漫派の青木繁には作風の文学性、色彩の暖かさに魅かれた。詩人では北原白秋の詩歌の抒情性と言葉の魔術に魅了され、白秋をことのほか敬愛していた。
大正7年夏、大牟田出身の親友の福井健夫(京都で夢二、彦乃と親しく交遊していた)が雲仙へ夢二を招いた。彼は、九州の地に魅せられて、旅を続けた。
博多を振り出しに、唐津、雲仙、島原、長崎、を旅した。
その跡を辿る。
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夢二の旅の跡を辿り、そして足を伸ばして夢二が敬愛した二人の天才の故郷(白秋の柳川と青木の久留米)を訪れる旅へ出掛けてみよう!
夢二の心になりきって九州の当時の面影を追ってみよう。
北九州空港~(60分・バス)小倉~(10分・JR)枝光~(50分・JR)博多~(90分・地下鉄+JR)唐津
唐津~(80分・JR)佐賀~(30分・JR+30分・西九州新幹線)長崎~(10分・西九州新幹線+40分・島原鉄道)雲仙~(45分・バス)島原
島原~(15分・島原鉄道)島原港~(50分・高速船)三池港~(10分・バス)大牟田~ (40分・西日本鉄道)柳川~(20分・西日本鉄道)久留米~(20分・九州新幹線+10分・地下鉄)福岡空港 又は(30分・西日本鉄道)天神~(10分・地下鉄)博多