かつて肥後一の宮と称され、阿蘇開拓の祖神健磐龍命をはじめ十二神を祀る。農耕神として県内外に400社もの分社、末社を持っている由緒ある古社。現在ある社殿は天保6年(1835年)に細川氏によって再建された。
高千穂の伝説では鬼八は荒ぶる神として強い勢力を持つが、阿蘇地方では神武天皇の孫にあたる健磐龍命の家来である。阿蘇の神話によれば、鬼八は健磐龍命の癇癪に触れ、高千穂まで逃げそこで殺される。やはり3つに切られ、その祟りから早霜の被害がでた。「霜宮」(阿蘇市)に祀られ「火焚き神事」で霊を鎮めるのである。
主祭神はミケイリノミコト。創建後、千百余年とされている。高千穂郷の総社。境内には樹齢800年を越す老杉が神さびた雰囲気をつくっている。神社では毎晩夜神楽が奉納されている。本来は11月02月にかけて各集落で行われるものを観光客のための特別サービス。
清和文楽は、熊本県に残る唯一の人形芝居。江戸時代の末の嘉永年間(184801853)に阿波・淡路系旅回りの人形浄瑠璃一座から伝えられ、浄瑠璃の好きな村人たちが、農作業の合間に習い覚えて春の祈願、秋の願成のお祭りに自ら奉納を始めたのが興りと言われている。県の重要無形文化財に指定されている。
●阿蘇五岳の展望がよい立地の内牧温泉には、漱石や鉄幹夫婦が泊った宿(部屋)がそのまま残されている。
地獄温泉は、昔は藩主しか入れなかった。その入浴の掟書が残されている。
●夜の闇につつまれた高千穂郷は神代の世界を思わせる。また朝の国見ヶ丘散策もこの地でしか味わえない世界。神楽見物は前出のNo.1の通り。
●阿蘇地方の味は歴史遺産No.1を参照。
赤牛以外の特産に「高菜」がある。阿蘇の高菜は小ぶり、それだけに味がしまっている。酸性の火山灰土壌、寒い冬に鍛えられた味はピリッと辛くて旨味十分。
高菜めしが旨い。
●高千穂は歴史遺産No.1参照。
珍味として「蜂の子」がある。ススメバチの巣の中の幼虫を揚げたもの、貴重な蛋白源として地元の郷土食。食通におすすめ。