寒さの中で感じる暖かさ「九州の梅園7選」
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更新日:2022年02月10日
2月に入り、まだまだ寒い日が続いていますが、日没の時刻も徐々に遅くなり、春の訪れを告げる出来事も増えてきます。今回は、寒い中でも暖かさを感じることができる、九州の梅の名所を紹介します。
【福岡県久留米市】梅林寺
梅林寺は、九州の代表的な修行道場として知られており、久留米藩主有馬氏の菩提寺となった寺です。関ヶ原の戦い後、久留米に転封となった有馬豊氏が、当時有馬家の領地であった丹波福知山にあった瑞巌寺を移し、その名を父則頼の法号梅林院にちなんで「梅林寺」としました。
隣接する外苑は、昭和33年に、開山和尚禹門玄級禅師350年遠諱の記念事業の一環で公園として開放されていますが、白梅や紅梅など約30種500本ほどの梅が植えられており、2月上旬から3月上旬にかけて花を咲かせます。
【佐賀県武雄市】御船が丘梅林
武雄市の御船山は、その姿が唐船に似ていることから唐船山とも呼ばれています。
御船が丘梅林は、この山の東山麓一帯に広がる梅林で、2月中旬から3月上旬にかけて、約16万5000㎡の敷地に「一目1万本」とも呼ばれる梅の花が咲き誇ります。期間中は茶屋もオープンし、多くの花見客でにぎわいます。
【長崎県島原市】島原城
島原城は、大和五条から島原に転封となった松倉重政が、1618年から7年余の歳月を費やして築いた城です。白亜五層天守閣を中核とし、大小の櫓を要所に配置した、安土桃山時代の築城様式を取り入れた壮麗なものでした。明治維新により廃城となり解体されましたが、1960年に「西の櫓」を復元、次いで1964年に「天守閣」、1972年に「巽の櫓」などが、矢狭間塀・鉄砲狭間を備えた長塀とともに復元されました。現在は、天守閣にキリシタン資料並びに藩政時代の郷土・民俗資料などを展示しています。
梅は島原市の花として指定されていますが、1月下旬から2月下旬にかけて、島原城内に植えられた紅梅や白梅、あわせて約300本の梅の木が花を咲かせます。
【熊本県熊本市】谷尾崎梅林公園
加藤清正が熊本藩主だった時代に、戦のため常備する軍用梅の栽培地であったと伝えられ、その後は、細川家菩提寺の妙解寺の別院で、臨済宗の谷隠軒寺跡を公園として整備しています。宮本武蔵が座禅を組んだとされる石からは、公園全体の景色を見渡すことができ、絶景ポイントとなっています。
2月上旬頃から3月中旬頃にかけて、約20種類300本ほどの梅の木が色鮮やかに咲き誇ります。
【大分県大分市】吉野梅園
大分県の県花・県木となっている豊後梅をはじめ、青軸梅、白加賀、寒紅梅など、約450本もの梅が植えられている県内有数の梅の名所です。福岡県の太宰府天満宮から持ち帰った梅の枝を挿したものが繁茂したとも伝えられる「臥竜梅」は、龍が臥した姿に似ていることが名前の由来とされ、特別な梅として境内に約50本植えられています。
2月中旬から3月上旬にかけて見頃を迎え、満開時には梅のトンネルが続き、周囲に梅の甘い香りが立ち込めます。園内には売店があり、名物の鶏めしをはじめ、うどんやそば、甘酒などを販売しています。毎年2月上旬から3月中旬に吉野梅まつりが行われ、臥竜梅太鼓・吉野棒術・佐柳獅子舞・相撲甚句・茶会・郷土神楽などが催されます。
【宮崎県新富町】湯之宮座論梅
湯之宮座論梅は、江戸時代に詠まれた歌が残されていることから、少なくとも300年以上の歴史がある梅園で、昭和10年に国の天然記念物に指定されています。座論梅という名前の由来には、梅の種類からという説、人々が集って話し合う様子からきたという説、江戸時代の藩境の協議がここであったからなどの説があります。
元は一本の古木から周囲に株が広がったといわれており、竜が伏せて這うような枝ぶりから臥龍梅と呼ばれていますが、2月初旬には白色一重の花が咲き誇り、多くの花見客で賑わいます。
【鹿児島県薩摩川内市】藤川天神
学問の神様として知られる菅原道真を祀る「菅原神社」とも呼ばれていますが、道真が太宰府に左遷され、さらに逃れて藤川北野の地に隠退、没したと言い伝えられています。毎年、大晦日から三が日は大勢の初詣客で、受験シーズンには合格を祈願する受験生や家族などで賑わいます。
境内には、菅原道真の手植えによるといわれる1本の梅から繁茂したと伝わる梅林が広がり、そのうちの約50本は、幹を地に伏せた姿が龍のように見えることから臥龍梅と呼ばれています。この臥龍梅は、昭和16年に国の天然記念物に指定されており、毎年2月中旬から3月上旬に薄いピンク色の花を咲かせ、甘い香りを漂わせます。
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