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オシャレ&和めるスポットが続々登場中!長崎県の大注目シーサイドタウン「東彼杵町」おすすめスポット7選

穏やかな大村湾を望み、長崎市と佐世保市のほぼ中間地点に位置する長崎県の東彼杵町(ひがしそのぎちょう)。かつて「通りすがりの町」とも言われた海辺の町に、数年前より古民家や空き店舗をリノベーションしたおしゃれスポットが続々登場中。もはや、「通りすぎてはいられない!」町になった東彼杵町。中でも注目の7スポットをご紹介します。

東彼杵町にやる気と元気を発芽させた“微笑みの米”施設「Sorrisoriso(ソリッソリッソ)」。

まず、訪れたいのが2015年、築70年の千綿(ちわた)農協第三米倉庫をリノベーションしてオープンした「Sorrisoriso(ソリッソリッソ)」。イタリア語で“微笑みの米"を意味するこの施設が目指したのは、長崎県が誇る銘茶「そのぎ茶」をはじめ、町のおいしい産物や魅力あふれる人々、さらに旅行者たちが一堂に集う、まさに交流の場。また、こちらのオープンをきっかけに、町内の古民家や空き店舗をリノベしたオシャレなスポットが続々と登場しているとか。昨今の東彼杵町の躍進は、すべてこの“微笑みの米"から発芽したもの、と言っても過言ではないようです。

そんな「Sorrisoriso」。元米倉庫だった大空間は大きく3つのスペースに分けられています。入ってすぐにコワーキングスペースとしても利用できる広いコミュニティースペース、その背後にはセレクト雑貨店、コーヒーショップの2店舗が控えています。
こちらがセレクト雑貨店「くじらの髭」。店内にはそのぎ茶の玉緑茶やほうじ茶、急須などの茶器類、いろんな収納にも便利なお茶屋さんが使う木製茶箱などのお茶関連の品々のほか、手作りカヌレや駄菓子、ハム・ソーセージ、ステーショナリーなど、made in 東彼杵を中心とした逸品たちが勢揃い。
中でもイチオシはこちら。マストバイはそのぎほうじ茶(写真右下/50g594円~)。店内には約18もの農園や茶商からのお茶が販売され、各商品にまつわるストーリーやコンセプトなどをスタッフが丁寧に解説してくれます。

そんなそのぎ茶のお茶うけにおすすめなのが、かわいいクジラのパッケージに入った「くじら最中」(写真左/15個入り3300円)。くじらを象った最中の間に、別添えの大納言あんをサンドして味わうスタイル。大納言あんのほか、そのぎ茶あん入りの商品もあります。写真右奥にあるステンドグラスジュエリー(2500円~)は、ステンドグラス作家でもある店長の菅野谷さんのオリジナル作品。ジュエリーのほか、モビールなどのインテリア系もあります。
「くじらの髭」の右隣りにあるのがコーヒーショップ「Tsubame Coffee」です。壁板やカウンターなどに古材を利用したレトロな雰囲気。この1階が見下ろせるだけでなく、大村湾も一望できるメゾネットタイプの2階席もあります。ソファ席もあるので、ゆっくりコーヒータイムを楽しみたい方はぜひ、2階へどうぞ。
スペシャルティコーヒーをはじめ、多彩なフレーバーラテやチャイ、フラッペなどを用意する中、写真のそのぎ玉緑茶フラッペ(700円)やそのぎ茶玉緑茶ラテ(550円)など、そのぎ茶を活かしたドリングも用意。

ツバメには巣返りの習性があるそうで、店名の「Tsubame Coffee」もそれにちなんで命名したそうです。「地元の人や旅行で訪れた人、今は東彼杵町から離れて暮らす人たちが、またいつでもここにきて、ほっとくつろいでほしい。そんな思いで日々、おいしい一杯を作っています」と店長の北川さん。
そんな「Tsubame Coffee」の前にはSorrisorisoオリジナルガチャ(1回500円)が設置されています。カプセルの中身はタコやスナメリ、黒ナマコなど、大村湾の仲間たちを象った陶器のブローチ。こちらを制作したのは、長崎を代表する磁気の町・波佐見町で活躍する「ながせ陶房」さん。海キャラがメインですが、中にはレアな海ツバメブローチも。ここに来た人しかゲットできない、貴重なご当地チャーム。旅の記念に、ぜひ、ガチャ!と回してみてはいかがですか?

くじらの髭/Tsubame coffee (Sorrisoriso)
住所:長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1303-1
電話:0957-20-1883(くじらの髭)
営業:10時~18時
定休日:火、水曜
https://kujiranohige.com/shop/311

くじらの髭/Tsubame coffee (Sorrisoriso)

長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1303-1

https://kujiranohige.com/shop/311

元納屋レストランで味わう東彼杵 “テロワール”のフレンチ「Littre Leo(リトル レオ)」。

元米倉庫をリニューアルした「Sorrisoriso」の真裏に建つ1軒の古民家。元納屋だったというこちらは、フランスで10年の修行経験を持つオーナーシェフ、宮副氏が営むフレンチレストランです。
オープンは2019年。地元の方々の協力の下、屋根の藁詰め作業や壁塗り、柱の磨き上げなどを行いながら、かつての納屋の面影をうまく残しながら大改修。まるでヨーロッパの片田舎にあるビストロのような雰囲気。窓からは大村湾も一望できます。その眺めは宮副シェフ夫妻がかつて暮らしていたフランスのリヨンをはじめとする、ヨーロッパを彷彿させるものとか。この東彼杵町にお店を出したのも、このような景色を見たからだそうです。

「ワイン造りでは“テロワール(フランス語で土地の個性、風土などの意)"という言葉をよく使います。かねてから思っていたこのテロワールを活かした料理作りを、ぜひこの東彼杵の地で実現させたい」。そんな宮副シェフの思いが詰まったお料理を、平日限定のコース料理「お昼のリトルれおA」を例にご紹介しましょう。まずはスープ、その後、前菜の盛合せが続きます。
 
撮影時の11月初頭のスープはジャガイモのポタージュ。前菜は旬魚のエスカペッシェ、豚のテリーヌ、レンズマメのサラダ、サラミ、カリフラワーのパンナコッタ、クリームチーズのカナッペといった内容。季節によって内容は変わりますが、6~8種類の盛合せで登場します。添えられるパンも自家製です。

続く「本日のメイン」は地元産の山のウエノ豚などを活かした肉料理、長崎県産の旬魚での魚料理から選択。
取材時は魚料理をリクエスト。長崎ではナベダイ(関西方面ではイラ)と呼ばれる魚のポワレをブールブランソースで。付け合わせも小松菜仕立てのジェノベーゼ風ソースで和えたフィットチーネ、チンゲン菜に地元野菜のラタトゥイユとボリューミー。この後にコーヒー、または紅茶がついて2200円。ほかにもランチでは、Aコースにデザートが付いた全5品の「お昼のリトルれおB」コース(2750円)、Bコースのメイン料理の前にお魚料理も楽しめる全6品の「お昼のリトルれおC」コース(3300円)も用意。ランチ、ディナーもメニューはコースのみ。どちらも前日までの予約制となっています。

「海辺の町だけについつい魚介類に目が行きがちですが、実は日照時間が長く、また昼夜の寒暖差のある東彼杵町は、いい茶葉同様、旨みのある野菜がよく育つ」と宮副シェフ。「特に根菜類が実にいい。今後はこの東彼杵野菜にいっそう重きを置きたい」とも。

2024年に5周年を迎え、東彼杵テロワールをさらに深めていく宮副フレンチ。できれば通って、春夏秋冬、それぞれの味を楽しみたいですね。

Littre Leo
住所:長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1301
電話:0957-46-3856
営業時間:11時30分~13時30分(LO)、18時~20時(LO)※ともに要予約
定休日:火、水
https://littleleo.jp/

Littre Leo

長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1301

https://littleleo.jp/

お洗濯から洋服のリペア、野菜も買えてカフェもできる交流スペース「umino わ」。

「Sorrisoriso」を大村湾沿いに北上すること車で2分。地元の方と観光客が交われるもう一つのスポットが2022年2月にできました。それが大きな「わ」の文字を配した三角屋根の複合施設「umino わ」。横に広―い施設内には3つのテナントが入っています。
写真右側にちらっと見えるのはコインランドリーマシン。そう、1つ目のテナントは、24時間営業のコインランドリー「洗濯場 わ」。その左隣りにある木枠の窓を持つ店舗は、洋服のお直しからリメイクまで幅広いオーダーに応えてくれる「裁縫場 わ」。そして一番左が特産のそのぎ茶、パティシエによる多彩なスイーツを提供する「茶飲場CHANOKO」。

また、各店舗前に広がるイートイン兼交流スペースには、地元野菜の販売コーナーがあるほか、大型モニターで町内外の「ひと」や「みせ」を紹介するYOUTUBE動画も放映。さらに建物入口にはレンタサイクルも用意されています。まさに東彼杵町で暮らす人はもちろん、旅行者にとってもありたがい衣・食・住に便利なアレコレが揃っています。中でも私たち旅行者とって気になるのが、「茶飲場CHANOKO」でのブレイクタイム。
 
そのぎ茶を中心とした多彩なドリンクメニューがある中、今回は2種類の茶葉から選べるほうじ茶(350円)をオーダー。急須のお湯がなくなったら、ポットからお湯をつぎ足してお替りも可能。その際、別添えの東彼杵産の季節のドライフルーツを入れて、味変を楽しむこともできます。
お供のスイーツは、ホワイトチョコレートとそのぎ抹茶で仕込んだテリーヌ「碧-midori-」(550円)。テリーヌは他にも、ビターチョコ&ほうじ茶、クリームチーズ&和紅茶版もあり、3種を食べ比べできるセット(800円)もあります。ちなみにこちら使われている器は、「Sorrisoriso」内の「くじらの髭」で購入することもできます。

ほかにも抹茶やほうじ茶、地元産の味噌のソースやドライフルーツなどのトッピングも楽しめるミルクソフト(450円)、パティシエのこだわりと美意識が詰まった「uminoわパルフェ」(800円※木曜を除く)、さらに週末に駐車場のキッチンカーで販売する、くじらの形をした回転焼き「くじら焼」(220円~)など、甘い誘惑がたっぷりです。

umino わ
住所:長崎県東彼杵郡東彼杵町千綿宿郷1325-1
電話:080-1989-1246
営業時間:平日10時~17時、土日祝10時~18時※コインランドリーは24時間
定休日:火、水曜※コインランドリーは無休
https://www.instagram.com/uminowa.chiwata/

umino わ

長崎県東彼杵郡東彼杵町千綿宿郷1325-1

https://www.instagram.com/uminowa.chiwata/

大村湾を望むレトロな駅舎内を彩る、花とグリーンを愛する部活的ショップ「ミドリブ」。

「Sorrisoriso」から海沿いを南下し、車で1分。多くの鉄道ファンに愛されるオーシャンフロント駅があります。大村湾沿いを走るJR大村線にある木造駅舎「千綿(ちわた)駅」。開業は昭和3(1928)年で、昭和46(1971)年からは無人駅に。現在の姿は平成5(1993)年に改修されたものですが、旧駅舎の古材を使いながら、往年の面影を残しているそうです。いい意味で枯れて味わいのある姿ですが、その駅舎内は、華やかさといい香りに満ちあふれた世界に。
それを生み出しているのが、元駅務室内で営業する生花とドライフラワーの店「ミドリブ」。切り盛りするのは、元花屋、活け花の先生、そして苺農家という3名の地元主婦の方々。もともと2017年より無店舗型の生花店として「Sorrisoriso」内やイベントなどで販売を行っていたそうです。まさにクラブ活動のように楽しみながら活動されていましたが、縁あって2022年5月、千綿駅舎内に花とグリーンを愛するお三方の部室、ならぬ店舗をオープン。

花々は佐世保の市場や生産者から仕入れ、そのまま生花として販売するほか、セレクトした生花を駅舎内で乾燥させた発色鮮やかでいきいきとしたドライフラワーも多数用意。もちろん、生花、ドライフラワー共に、リースや各種アレンジメントといった個別オーダーにも対応。実際、東彼杵町内のおしゃれなスポットには、必ずと言っていいほどミドリブさんの花々が飾られています。
また、切符を販売する窓口に、こんなかわいいアイテムがたくさん並んでいました。手のひらサイズのミニドライフラワー(500円)。玄関にチョンと置いておけば、出かける際に気分をアゲてくれる、帰って来た時はホッとさせてくれる存在になってくれそうですね。

ミドリブ
住所:長崎県東彼杵郡東彼杵町平似田郷JR千綿駅舎内
電話:0957-46-0961(営業時間内のみ)
営業時間:10時30分~14時 
定休日:火、水曜
https://midoribu.com/

ミドリブ

長崎県東彼杵郡東彼杵町平似田郷JR千綿駅舎内

https://midoribu.com/

冬~春は特産いちごのタルトも登場!幸せの絶景ケーキ店「Gluck Lich(グリュック・リッヒ)」。

「Sorrisoriso」から車で5分の高台にあるのが、海の見えるケーキ屋さん「Gluck Lich」。海だけでなく、時間によっては2022年に開通した長崎新幹線の通過シーンも見えるそうです。

オーナーパティシエの上田さんは東彼杵町のお隣の大村市のご出身。神奈川と静岡のウィーン菓子工房の名店で10年修行を積み、2021年末、東彼杵の豊かな自然と大村湾を望むログハウスに自身の店をオープン。ちなみに上田さん、「長崎県洋菓子コンテスト2023」のグランガトー部門にて、準優勝を獲得されたそうです。
 
ショーケースには旬のフルーツを活かした生菓子が約15種類、土日祝は20種類が並ぶほか、サクサク食感のミルククッキー「シェル」をはじめ、焼き菓子も多数。それらを店内奥のイートインスペースとテラス席で海を見ながら楽しむこともできます。

製法もデコレーションも手をかけ過ぎず、素材を活かしてシンプルに表現するウィーン菓子。そんなウィーン菓子がもたらすGluck Lich(ウィーン語で「幸せな」の意)なひとときに欠かせない品々の一例がこちら。
左上から時計回りにウィーン菓子の代表格「ザッハトルテ」(クリーム付きで540円)、熊本県産の生栗で仕込んだ「モンブラン」(702円※2023年は12月頃まで販売予定)、サワーチェリーがたっぷりのった「さくらんぼのタルト」(432円)。

また、11月中旬から5月にかけては、東彼杵町産のいちご「ゆめのか」を使ったケーキも登場。大きくて色鮮やか、果汁もいっぱいで甘いながらも程よい酸味が特徴の「ゆめのか」。中でも人気なのがこのタルト。
「しあわせ苺パイ」(669円)。ほかにも定番の「ショートケーキ」をはじめ、ピスタチオムースとゆめのかをダックワーズでサンドした「シシリーフレーズ」やカスタード風のクリームとゆめのかをアーモンドのスポンジでサンドした「フレジェ」など、いちごを使った多彩なケーキが登場予定。新作ケーキは随時インスタにアップされるので、お出かけ前にぜひ、チェックを!

Gluck Lich
住所:長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷334-4
電話:0957-46-7775
営業時間:10時30分~18時30分
定休日:月、火曜、1/1~5
https://www.instagram.com/glucklich_uminomierucakeyasan/

このほかにも、個性あふれるお店が満載の東彼杵町。紹介しました「Sorrisoriso」や「umino わ」を運営する「東彼杵ひとこともの公社」のHPでは、東彼杵町を盛り上げてきたこれまでに活動、さらに町に関するさまざまな情報を発信しています。そちらもぜひ、どうぞ。https://kujiranohige.com/
Gluck Lich

長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷334-4

https://www.instagram.com/glucklich_uminomierucakeyasan/

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