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明治日本の産業革命遺産
九州の旅といえば観光列車!という方も多いでしょうか。だけど、のんびり走る在来線沿線にも魅力や見どころいっぱいなんです!
今回は明治産業革命の遺産とレトロな雰囲気の観光スポットをめぐる旅をご紹介。知的好奇心を満たしに、列車でお出かけしませんか?
リーズナブルに楽しめる体験スポットや見学スポットは、家族旅行にもおすすめです。
※2019年3月時点の情報です。
山陽新幹線が乗り入れる小倉駅から門司港駅まで15分。
門司港駅は1914(大正3)年に創建され、1988(昭和63)年には鉄道駅として国内で初めて重要文化財に指定された由緒ある駅なのです。
7年にわたって保存修理工事を行っていましたが、2019年3月に待望のグランドオープンを迎え、創建当時の姿が復原されました。
https://www.jrkyushu.co.jp/tabi/mojiko/
特に駅舎2階の「みかど食堂 by NARISAWA」は門司港駅の新名所。
創建当初から1981(昭和56)年まで、大変な賑わいを見せた高級洋食店「みかど食堂」に現代のテイストを加えた上質なレストランです。
https://www.mikadoshokudou.jp/
立ち寄り先へ移動する前に、駅舎の大正ロマンな雰囲気も楽しんでくださいね。
最初の立ち寄り先、九州鉄道記念館は、門司港駅で下車してすぐの場所にあります。
明治24年(1891年)に旧九州鉄道会社の本社として建てられた本館は、国の登録有形文化財にも指定されています。
2階建ての館内は鉄道に関する貴重な資料がいっぱい。季節ごとに内容が変更される企画展示もあり、何度訪れても楽しめます。
お土産探しにもぴったりのグッズショップもお見逃しなく。
こちらは1階の運転シミュレーターです。
なんと本物の電車の運転台に乗って、門司港-折尾間の運行シミュレーションができるんです!
しかも映像はCGではなく実際の沿線を撮影したもので、ものすごい臨場感!本気です。
運転体験を見ているだけでも思わず力が入ります。
本気です。(2回目)
屋外の車両展示場には九州の鉄道を走った引退車両9台がたたずんでいます。そのうち4台は車内見学もOK!
※車両内は飲食禁止です。ご注意ください。
「にちりん」のネームプレートを懐かしく感じる方も多いのではないでしょうか。「クハ481-603」も車内見学可能です。
「キハ07 41」の車内は木造りの座席でレトロ情緒たっぷり。このままタイムスリップの旅に出かけられそう。
写真撮影OKなのもうれしいですね。
ほかにも初の寝台特急「クハネ581-8」や第2世代のブルートレイン「スネハフ14-11」など、旅の郷愁を誘う車両が一堂に集まっています。
門司港駅で下車した一帯が「門司港レトロ地区」です。
情緒あふれる景観が保存され、明治から昭和初期の建造物をそのまま使用している施設もあります。
「旧門司三井倶楽部」は、大正10年(1921年)に三井物産の社交倶楽部として造られたもの。
現在は自由に利用できるレトロ地区のインフォメーション施設になっています。
1階ロビーにはコンシェルジュさんがいて、親身に対応してくれますよ。執事にお世話してもらうお嬢様の気分♪
2階は「アインシュタインメモリアルルーム」と「林芙美子記念館」があります。
こちらは「大連友好記念館(旧国際友好記念図書館)」。1902年にロシア帝国が大連市に建築した鉄道汽船会社の建物を複製したものです。
白と茶色のコントラストがきれいで、写真映え度は満点ですね。
1階は中華料理レストラン、2階は休憩スペースとして開放されています。見どころいっぱいのレトロ地区、せっかくだから休憩スペースを利用しながらのんびり散策しましょう。
船舶用品の倉庫として使われていた建物が、地ビール工房に生まれ変わりました。
1階はジンギスカンレストラン、3階は窯焼きピッツァのビアレストランになっており、出来たての地ビールをその場で楽しめます。
窓際は特等席!国内最大級の歩行者専用はね橋「ブルーウイングもじ」を眺めながらお食事をいただけます。
開橋のタイミングは10:00から16:00までの間に6回あります。私たちのお食事中も、運よく動くはね橋を見られました!
フレッシュな地ビールと一緒にいただくアツアツのお料理は最高♪レトロ地区散策で、しっかりお腹を空かせた後の大満足ランチでした。
門司港エリアを満喫したら、再び電車に乗って…
西小倉駅で下車して大通りを歩くと、広大な憩いのエリア・勝山公園に到着します。
小さな子供連れでにぎわう遊び場エリア、さまざまなイベントも開催される交流エリアなどがあります。公園内に含まれる施設の詳細は、公式ウェブサイトでチェック。
街歩き女子旅におすすめなのは小倉城や庭園など、文化施設が点在するエリアです。
見事な紅葉を写真背景にすれば、映画のワンシーンみたい。
春は桜の名所としても人気です。
お城からてくてく歩いて「北九州の台所」に到着!
大正時代のはじめ、隣接する神獄川ををのぼる船が荷揚げしていたことから市場に発展したといわれているそうです。
馬車で荷を運んだ時代の名残りで、市場のあちこちに馬つなぎが残ってるそうですよ。
大戦中は機能してなかった市場も、終戦後すぐに商人が集まり、再び活気を取り戻したそうです。
現在の商店街は、昭和30年代に整備されて現在まで地域の台所として愛されてきました。にぎわう通りを散策するだけでわくわくします!
戦後の市場ができた頃から続く角打ち酒屋さんです。
今では全国に知られる「角打ち」は、北九州発祥の文化。現在では若い女性にも大人気で、お店の方もびっくりするほどだそうですよ!
赤壁酒店の自慢の肴は糠漬けと出汁巻き。気さくなお店の方のお話を聞きながらの一杯は格別です。
ドライブ旅行でお酒NGな方は、お気に入りの銘柄をおみやげにどうぞ。
「藍昊堂菓子舗(あおぞらどうかしほ)」はお店のロゴデザインもおしゃれです♪
かわいいパッケージのおいしそうなお菓子がたくさん、どれにしようか迷ってしまいます!悩んだ結果、大人気商品の「こぶたのプリン」と「チーズ饅頭」をゲット。
プレーンのプリンはあっさりした味わい。チョコレートは濃厚、パンプキンはどっしり感があって食べ応えあり、フレーバーによって個性があるおいしさ!ぜひ食べ比べしてみてくださいね。
チーズ饅頭はスコーン生地にクリームチーズがたっぷり包まれています。ザクザク生地の歯ざわり、クリーミーなチーズの舌ざわり、おいしいコントラストを楽しめますよ!
電車の旅のお宿はこちら。
アクセス最高の小倉駅直結ホテルです。
市場で買ったお菓子をいただいて、お部屋でゆっくりくつろぎましょう。
注目!こちらもオススメ!
一息ついたら、皿倉山へ足を延ばして“100億ドルの夜景”を見に行くのもおすすめです!
皿倉山の最寄り駅は八幡駅ですが、小倉駅から直行バスも運行していますよ。
皿倉山へのアクセス情報は、北九州市のウェブサイトで確認できます。
北九州市ウェブサイト:皿倉山へ行こう > アクセスマップ
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/yahatahigashi/file_0020.html
明治34(1901)年に操業をはじめた近代製鉄発祥の地・官営八幡製鐵所。 官営八幡製鐵所旧本事務所は非公開施設ですが、スペースワールド駅で下車して徒歩10分ほどの「眺望スペース」から外観を見学できます。眺望スペースにはパネル展示もあります。
またスペースワールド駅から歩いてすぐの場所にある「東田第一高炉広場」は、官営八幡製鐵所の第一高炉(第10次改修高炉)一帯を指定文化財として公開しています。
現在見ることができる第一高炉は、昭和37(1962)年に造られたものです。
高炉に連なる煙突や熱風炉、すべてが特大スケール!この迫力はぜひ現地で体感してください!
高炉で溶かした銑鉄(せんてつ)を運ぶ貨車や台車も展示されています。
高炉のそばには資料パネルが展示されており、近代産業と北九州の歴史がひと目でわかります。
かつて製鉄の町として栄えた北九州ならではの施設ですね。
製鐵所職員さんの気持ちになれる???顔ハメパネルもありました☆
次の世界遺産を訪問するには、鹿児島本線から福北ゆたか線へ乗り換えます。
乗換の折尾駅では、ホームで名物「かしわめし」の販売員さんに会えるかも?
「かしわめし」は甘辛く味がしみたそぼろがたっぷり乗った懐かしい味わいのお弁当です。電車の旅ならではのランチですね♪
詳しくは「東筑軒」ウェブサイトをチェック!
http://tochikuken.co.jp/product/
遠賀川水源地ポンプは、筑前垣生駅で下車して徒歩約20分の場所にあります。
明治43年(1910年)、八幡製鐵所が鋼材を増産したのを機に建設されたこのポンプ室は、遠賀川の中流域にあります。建設当時は石炭ボイラーを使った蒸気式の動力。
昭和25年(1950年)に電動モーターに代わりましたが、現在も現役の施設です。
最新鋭の技術を尽くした施設からは、鉄の生産がいかに重要な国策だったかが偲ばれますね。
嘉穂劇場の前身「中座」は筑豊地方の炭鉱で働く人々の娯楽施設として大正10年(1922年)に開場しました。筑豊炭田の最盛期には50軒もの芝居小屋があったそうですが、現在ではこの嘉穂劇場が当時の面影を残すのみ。
芝居の場面転換に使う「廻り舞台」と、役者が奈落より登場する「迫り(セリ)」は、現在も電動化されずに裏方さんが人力で操作しています。
公演がない日は施設見学可能です。
筑豊炭田の歴史を伝えるただひとつの芝居小屋を訪れてみませんか?
ドラマの題材にもなった炭鉱王・伊藤伝右衛門。伝右衛門や、妻の歌人・柳原白蓮が住まいとしたのがここです。
旧伊藤伝右衛門邸は明治期に建てられ、大正・昭和初期に増築された、近代和風建築物です。
内装は意匠を凝らした和洋折衷。繊細で優美な細工にうっとり、思わずため息が出ます。
2月から3月、ひな祭りの時期には、20畳の本座敷に日本一の規模を誇る座敷雛が飾られます。1000点以上の人形と道具が綾なす世界はまさに圧巻!
旧伊藤伝右衛門邸を訪れるなら、この時期を狙うのもおすすめです。
いよいよ旅も終盤です。見どころいっぱいのスポットめぐりに、心は満たされたけどお腹はペコペコ… というわけで、博多駅すぐ近くの水炊き専門店・博多華味鳥に来ました。 個室や半個室の席では、仲間同士でゆったりくつろげます。ここまでの旅を振り返りながら、ご当地メニューの水炊きでお腹もいっぱいにしちゃいましょう。
こちらは一番人気の華コース。前菜からデザートまで、大満足のフルコースです。
水炊きが煮えるまでの間に、小鉢と前菜を味わえます。盛り付けもきれいで食べてしまうのが惜しいほど。(だけどおいしくいただきました)
お待ちかねの水炊きタイム!
仲居さんが丸めてくれる鶏ミンチはふわふわの歯ざわりで風味はしっかり。
骨付きぶつ切りも、お箸でスッと身から骨が外せるんです。
鍋料理の葉物野菜といえば白菜がメジャーですが、博多華味鳥ではキャベツを使います。それは白菜よりも水が出にくく、しっかりとしたスープの味わいを楽しめるから。
雑炊か麺を選べる〆は、九州ならではのちゃんぽん麺がおすすめです。
コラーゲンたっぷりの水炊き効果で、明日のお肌の調子は絶好調のはず…?最後まで最高の旅でした!
注目!こちらもオススメ!水炊きのほかにも、もつ鍋やラーメン、うどんなど博多エリアには名物料理がいっぱい。
博多エリアのグルメ情報は、「福岡市公式シティガイド よかなび」でもご案内しています!
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