世界文化遺産
製鉄・製鋼
1910年(明治43年)建設のポンプ室は蒸気から電気へ代わったが今も現役。
福岡県中部の筑豊から北部の洞海湾へと流れる遠賀川。八幡製鐵所が鋼材の生産量を年間9万トンから倍の18万トンへ増産したのを機に建設されたこのポンプ室は中流域の中間市にあります。
当初の動力は石炭ボイラーを使った蒸気式でしたが、1950年に電動モーターに代わり、105年を経た今も製鉄所で必要とする水の70%を送水する現役の施設です。
幅20m、長さ40m、アーチ窓や丸い装飾など、今もおしゃれな外観のレンガはイギリス積み。
世界文化遺産に登録された施設で、八幡製鐵所旧事務所をはじめ、長崎造船所の旧木型場、三池炭鉱万田坑、宮原坑の捲揚機室、そしてこのポンプ室の共通点は、外壁のレンガの積み方の強度が強く、使うレンガが少なくてすむことから経済的で、しかも教会のようにデザイン性もあり総合的な評価が高いイギリス積み方式を採用していることです。
※元々はイングランド地方に伝わる工法だったことからイギリス式と呼ばれている。他にフランス式やオランダ式もある。
当時一流の設計、技師らの総力で完成。
建屋の設計は舟橋喜一(迎賓館や奈良国立博物館に関わった)、送水システムは中島鋭冶(東大教授で近代水道の父と称された)測量や現地工事は亀井重麿(東京や横浜の水道に関わった)各氏ら当時の日本土木工学を代表する第一人者たちが関わり、ポンプやボイラーはイギリスから輸入した最新鋭の機器を使用。官営八幡製鐵所にかける意気込み、鉄の生産がいかに重要な国策だったかを物語っています。
住所 | 中間市土手の内1-3-1 |
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お問い合わせ | 北九州市総務企画局世界遺産登録推進室 電話:093-582-2922 FAX:093-582-2176 |
利用料金 | 無料 |
駐車場 | 有 |
アクセス情報 | ・遠賀川沿い県道73号中間消防署を過ぎて2分 ・GSの裏に数台分の駐車場とトイレあり |