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【完全保存版】長崎県に旅行に行くなら必ず押さえておきたい観光スポット11選&人気グルメ8選(2021年11月15日更新)

九州の北西部にあり、東隣の佐賀県と接している以外はすべて海に面している長崎県。豊富な海の幸が味わえるほか、壱岐・対馬をはじめ、離島の数も日本一。古くからの海外交流による歴史や文化、軍艦島などの世界遺産、さらに開湯1,300年以上の白濁の名湯やご当地バーガーなど、南北に長い県のあちこちにはお楽しみが満載。その中でもぜひ押さえたい11スポット、8つのご当地グルメをご紹介しましょう。

2022年に開園30周年を迎える花と光の感動リゾート「ハウステンボス」(佐世保市)

©ハウステンボス/J-19971
その敷地は東京ドーム約33個分!日本一広いテーマパークのハウステンボスはヨーロッパの街並みを再現した非日常的な空間が楽しめる、日本一広いテーマパークです。6つのシーズンに分けて色とりどりの花々やロマンチックなイルミネーション、毎日開催のショーやグルメ・グッズなど多彩なイベントも展開。さらに年間を通して花火大会や美術展もあり、大人から子どもまで一日中たっぷり楽しむことができます。

広い場内を散策した後は、ラグジュアリーなホテルから家族やグループで宿泊しやすいコテージまで揃えた、ハウステンボス直営ホテルでの滞在もおすすめです。異国情緒漂う花柄のお部屋や小さな子連れに優しい和室タイプのお部屋など、ゲストに合わせたホテルステイが楽しめます。

また、2022年3月25日の開園30周年に合わせて、新施設のオープンや多数のイベントも計画中。昼夜問わず楽しめる“花と光の感動リゾート"で、大切な人と特別な思い出を作ってみてはいかがですか?

ハウステンボス
所在地::859-3243長崎県佐世保市ハウステンボス町1-1
問合せ:0570-064-110(ハウステンボス総合ナビダイヤル)
営業時間:9時~21時※季節により変更あり
定休日:年中無休
料金:1DAYパスポート大人7000円、中・高(15歳以上)6000円、小学生4600円、4歳~小学生未満3500円、おもいやり(65歳以上)5000円
公式URL:https://www.huistenbosch.co.jp/

ハウステンボス

長崎県佐世保市 ハウステンボス町1-1

https://www.huistenbosch.co.jp/

眺めるだけじゃない!海の上や海の中も楽しめるエンタメ絶景「九十九島」(佐世保市)

展海峰から望む九十九島
ハウステンボスから車で30分弱。「九十九島」は佐世保湾から県北の平戸市まで及ぶ約25㎞の大海域です。「九十九」とありますが、実際には208もの島々が、複雑に入り組んだリアス海岸沿いに浮かんでいます。

佐世保市内には、この「九十九島」を楽しむ展望台が8か所用意され、中でも標高約165mの「展海峰(てんかいほう)」からは、九十九島の全貌が見渡せるほか、快晴時には水平線の先に上五島や平戸島も一望できます。

せっかくなら眺めるだけでなく、「九十九島」でのクルージングも楽しんでみませんか?「九十九島パールシーリゾート」では、優雅な白い船体が特徴の大型遊覧船「パールクィーン」のほか、ヨットや小型船などを利用したさまざまなクルーズが楽しめます。また、2021年6月にはカタマランヨット「99TRITON(クジュウクトリトン)」も就航。ラグジュアリーな船内での豪華なお食事付きクルーズも楽しめるようになりました。

海の上からだけでなく、「九十九島」の海の中も楽しませてくれるのが、九十九島水族館「海きらら」。特に必見は「九十九島」の海の中を再現した「九十九島湾大水槽」。幻想的なイワシやマアジの大群シーンをはじめ、九十九島に暮らす120種13,000匹たちの暮らしが覗けます。

展海峰
所在地:857-1232長崎県佐世保市下船越町399
問合せ:0956-22-6630(佐世保観光情報センター/JR佐世保駅構内 )
営業時間:常時開放

展海峰

長崎県佐世保市下船越町399

https://www.sasebo99.com/feature/kujukushima/view

上陸ツアーが大人気!世界文化遺産登録の旧海底炭鉱の島「端島(通称:軍艦島)」(長崎市)

海から見た姿が軍艦「土佐」に似ていることから「軍艦島」と呼ばれる
長崎港から約18㎞の沖合に浮かぶ南北約480m、東西約160m、周囲1,200mの小島 端島(はしま)、通称「軍艦島」。近代から日本の高度成長を支えたこの旧海底炭鉱の島は、2015年「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として世界文化遺産に登録されました。

軍艦島の石炭採掘は明治中期からはじまり、昭和35(1960)年には約5,300人が島に暮らしていました。しかし、昭和49(1974)年の炭鉱閉山後は、往時の面影を残したままの無人島に。そんな「軍艦島」を海から眺めるだけでなく、ガイドさんの案内で上陸して見学するクルーズツアーが、長崎港をはじめ、数港から出発しています。上陸は島の南西部に見学ルートだけに限定されますが、貯炭場や従業員住宅のほか、大正5(1916)年に建てられた日本初の鉄筋コンクリート造高層アパートなど、数々の遺構を目の当たりにすることができます。

また、軍艦島ツアーの運営会社は複数あり、金額はもちろん、所要時間や使用する船の種類、ツアー内容も上陸せずに島の周遊のみなど、いろいろありますので、事前にしっかりチェックの上、予約するようにしましょう。

端島(通称:軍艦島)
所在地:〒851-1315長崎県長崎市高島町端島
問合せ:095ー829-1426(長崎市観光交流推進室)

軍艦島

長崎県長崎市高島町端島

http://www.gunkanjima-nagasaki.jp/at/

居留地時代の9つの伝統的洋館が点在する「グラバー園」(長崎市)

半世紀ぶりの改修を終え、2021年12月下旬に全面公開される「旧グラバー住宅」
16世紀後半以降、国際貿易港として栄えた港まち、長崎。1859年に開港し、整備された外国人居留地の南山手の丘にあるのが、「グラバー園」です。広さ3万平方メートルの敷地には、幕末の志士たちと親交があったスコットランド出身の商人・トーマス・グラバーの旧住宅をはじめ、幕末から明治期に長崎外国人居留地や長崎市街地に建てられた洋風建築が合計9棟点在。そのうち3棟は国の重要文化財、さらに旧グラバー住宅は軍艦島同様に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成要素資産にもなっています。

長崎港を見下ろす絶景の中での洋館探訪はもちろん、園内には移築した西洋レストラン発祥の建物「旧自由亭」を利用した喫茶室、明治時代をイメージしたレトロなドレスに変身しての写真撮影や園内散策も楽しめる「レトロ写真館」など、異国情緒をより寄り満喫させるスポットも満載です。

また、園内に張り巡らされた石畳のどこかに、手を触れて願えば恋が叶う、カップルで触ると幸せになれると云われる伝説のハートストーンもあります。7月~10月初旬まで夜間も開園。ロマンチックにライトアップされた洋館群もステキです。

グラバー園
所在地:〒850-0931長崎県長崎市南山手町8-1
入園料:大人620円、高校生310円、小・中学生180円
営業時間:通常8時~18時(最終入園受付は20分前)
問合せ:095-822—8223
公式URL:http://www.glover-garden.jp/

グラバー園

長崎県長崎市南山手町8番1号

http://www.glover-garden.jp/

香港、モナコと共に「世界新三大夜景」にも選ばれた絶景スポット「稲佐山」(長崎市)

稲佐山展望台からの夜景。北九州、札幌と共に「日本新三大夜景」にも選出されている
長崎市を代表する標高333mの絶景スポット「稲佐山」。山頂にある展望台からは長崎港を含む長崎市街地が一望できるだけでなく、快晴時には雲仙普賢岳、天草諸島、五島列島の姿も。さらに夜は写真の通り、美しい夜景シーンも。これらの絶景は展望台の最上階だけでなく、2021年7月オープンの稲佐山レストラン「ITADAKI」で、NY帰りのシェフが作る品々と共に楽しむこともできます。

「稲佐山」へは車でも行けますが、「長崎ロープウェイ」での空中散歩を楽しみながらのアプローチもおすすめです。しかも搭乗するゴンドラは360度の大パノラマが楽しめるガラス張りで、さらにそのスタイリッシュな姿は、イタリアの高級車・フェラーリも手掛けたデザイナーによるもの。実は同じデザイナーによる2両編成の「長崎稲佐山スロープカー」が2020年の1月、「稲佐山」山頂へのもう1つのルートとして開通しています。浦上側の山肌をゆっくり登るスロープカーからは、ロープウェイとは異なる景色を見せてくれるので、往路はスロープカー、復路はロープウェイなど、アクセスを変えて、「稲佐山」を楽しむのもおすすめです。

稲佐山
所在地:〒852-8011長崎県長崎市稲佐町364
問い合わせ:095—822—8888(長崎市コールセンター「あじさいコール」)
営業時間:展望台9時~23時、長崎ロープウェイ、長崎稲佐山スロープカー9時~22時
料金:長崎ロープウェイ/大人往復1250円、片道720円、中・高生往復940円、片道520円、小学生往復620円、片道410円、長崎稲佐山スロープカー/大人往復500円、片道300円、中高生往復370円、片道220円、小学生、幼児往復250円、片道150円
公式URL:https://www.inasayama.com/observatory/

稲佐山公園 展望台

長崎県長崎市淵町407−6

https://www.inasayama.com/observatory/

かわいい大行進や海中を飛ぶように泳ぐ姿に感動!「長崎ペンギン水族館」(長崎市)

土日祝にはフンボルトペンギンたちがビーチで遊ぶ姿も見学できる
2021年で開館20周年を迎えるペンギンに特化した水族館。地球上に生息するペンギンは18種類。そのうちの9種類、約170羽のペンギンたちがこの水族館で暮らしています。

館内にはペンギンの生態を解説する「人鳥情報室」ほか、羽を広げて水の中を飛ぶように泳ぐ姿が楽しめる「亜南極ペンギンプール」、体長約90㎝、体重15㎏のキングペンギンたちがお散歩をするイベントが行われる「ペンギン広場」、水族館に隣接する海で戯れるシーンやお食事タイムが見学できる「ふれあいペンギンビーチ」などがあり、身近にペンギンたちを感じることができます。

さらに館内には数千匹のカタクチイワシの大群が泳ぐ「円形回遊水槽」や幻想的に水中を漂う姿に癒される「クラゲ水槽」、成長すると全長3m、体重300kgになるメコンオオナマズが泳ぐ「ブラー・ブック」など、ペンギン以外のお楽しみも満載。館内にあるペンギンショップでは、開園20周年を記念したオリジナルグッズも販売しているので、そちらもぜひ、チェックしてみてください

長崎ペンギン水族館
所在地:〒851-0121長崎県長崎市宿町3-16
問い合わせ:095—838—3131
営業時間:9時~17時
入場料:大人520円、3歳以上中学生以下310円

長崎ペンギン水族館

長崎県長崎市宿町3番地16

https://penguin-aqua.jp/

近づいてエサをあげて、友達になれる動物園「長崎バイオパーク」(西海市)

園の人気者・カピバラはたわしのような毛を撫でてもらうのが大好き。冬は温泉でくつろぐシーンも楽しめる
「長崎バイオパーク」は佐世保市の南側、大村湾に面した西海市西彼町にある人気動物園。30万平方メートルの広大の敷地の中、カピバラやカバ、キリンなど約200種類の動物たちが暮らしています。

園のキャッチフレーズは「檻の向こうの動物たちと友達になれますか?」。その言葉の通り、できるだけ檻や柵を設けず、動物たちの本来の生態系に近い環境を作り、そこで自由に暮らす姿を見せる「生態展示」というスタイルをとっています。散歩していると遊歩道にミーアキャットやクロキツネザルがひょっこりできたり、フラミンゴやカピバラなどの飼育場に自由に出入りできたり、さらに大口を開けて待ち構えるカバに、エサのキャベツを丸ごとポイ!と与えられたりと、他の動物園に比べて動物たちとの距離がとても近く、ふれあえる機会もいっぱいです。

また、敷地内の池で行われるザリガニ釣りや隣接する観光農園でのいちご、ブルーベリー、さつまいもの収穫体験など、一年を通してさまざまなイベントも開催。それらも大評判です。

長崎バイオパーク
所在地:851-3302長崎県西海市西彼町中山郷2291-1
問い合わせ:0959—27—1090
営業時間:10時~17時(最終入場16時)
入園料:大人1700円、中・高生1100円、3歳~小学生800円
公式URL:http://www.biopark.co.jp/

長崎バイオパーク

長崎県西海市西彼町中山郷2291-1

http://www.biopark.co.jp/

1300年前に開湯。偉人や海外セレブにも愛された高原の温泉リゾート雲仙温泉(雲仙市)

温泉街のほぼど真ん中にある雲仙地獄。白い噴煙と共に「雲仙温泉」特有の白濁の硫黄泉を生む
長崎県の南部に浮かぶ、空豆のような形をした島原半島。そのほぼ中央の標高700m、緑豊かな高原にあるのが「雲仙温泉」です。その歴史も古く、開湯は701年。温泉地としては約350年前に開発が始まり、江戸期にはシーボルトや吉田松陰らもここで湯あみを楽しみ、明治、大正期には海外セレブたちの保養地として賑わいました。昭和9(1934)年には、日本初の国立公園に指定され、自然と共存する温泉リゾートして、今も多くのゲストを癒しています。

この「雲仙温泉」の要であり、シンボルとなっているのが雲仙地獄。地獄とは水蒸気を含む火山ガスや泥が吹き上げる噴気地帯のこと。雲仙には大小約30か所の地獄があり、多種多彩な迫力シーンを見ることができます。昼夜とも自由に散策できますが、2021年の春からは、怪しげなナマ三味線をBGMに夜の地獄案内するガイドツアー「湯にも地獄な物語」が開催され、これが大評判に。さらに国道沿いに新たな地獄「いぶき地獄」も誕生。それに伴い、雲仙地獄や温泉街を一望する展望公園「極楽公園」もできました。

美肌効果にも定評のある白濁の硫黄泉「雲仙温泉」も、雲仙地獄から生まれます。名湯が楽しめる温泉宿の数々も、雲仙地獄を中心に点在しています。近年、各宿のリニューアルが進む中、2022年秋には新リゾートのオープンも予定されているそうです。

●雲仙温泉の記事はこちらから
https://www.welcomekyushu.jp/article/?mode=detail&id=554

雲仙温泉
所在地:〒854-0621長崎県雲仙市小浜町雲仙
問い合わせ:0957—73—3434(雲仙温泉観光協会)

雲仙温泉観光協会

長崎県雲仙市小浜町雲仙320

https://www.unzen.org/

高確率でイルカに出会える!船のそばまで遊びに来る!「イルカウォッチング」(南島原市)

体長1m~4m、体重150kg~最大650kgになるというバンドウイルカの群れに大接近!
島原半島の南にある南島原市。手延べ仕込みの島原手延べそうめんと共に人気なのが、高い遭遇率を誇る「イルカウォッチング」。天草諸島との間にある有明海の早崎海峡には、野生のバンドウイルカが多数生息しています。

人懐っこいバンドウイルカは自ら船に近づいてきてくれたり、得意のジャンプを目の前で披露するなど、サービス精神がとても旺盛。さらに春先には、赤ちゃんイルカを伴った愛らしい親子シーンに出会えることも。イルカの生態に精通した船長が、イルカの群れを追いかけつつ、雄大な雲仙普賢岳や天草の島々など、有明海から望む数々の絶景も楽しませてくれます。

現在、イルカウォッチングは天草へのフェリーが出航する口之津町口之津港から出発する2団体、さらに史跡・原城跡がある南有馬町の原城温泉真砂が受付となっている1団体の計3団体で行っています。詳しくは南島原ひまわり観光協会のHPでご確認を。

イルカウォッチング
問い合わせ:0957-65-6333(南島原ひまわり観光協会)
公式URL:https://himawari-kankou.jp/dolphin/

南島原イルカウォッチング

長崎県南島原市口之津町丙4358-6 口之津港ターミナルビル内

https://www.iruka-watching.com/

極上ビーチにご当地グルメ、歴史旅も楽しめる「長崎の島々」(壱岐、対馬、五島)

エメラルドブルーの海と白い砂浜が広がる五島市・福江島の高浜海水浴場
全国に6,845もの島がある中、14.7%にあたる971島が長崎県にあります。そのうちの72島が有人島。美しい海やビーチをはじめとする豊かな自然、さらに新鮮な海の幸が楽しめるだけでなく、古代から近世に至るまで海外と日本の窓口となり、その歴史跡、各国から受け継いだ文化などを今に残す島々も少なくありません。

例えば、韓国まで約50㎞の国境の島「対馬」は、古代より交易、交流の仲介や、国防の最前線としての歴史資産が残るほか、原生林でのトレッキングやシーカヤックなどのアウトドア体験も楽しめます。

「対馬」の南東にあり、博多港からジェットフォイルで約1時間半の「壱岐」には、中国の歴史書「魏志倭人伝」にも記され、一支国(いきこく)の王都に特定された原の辻遺跡をはじめ、風光明媚なスポットが点在。さらに生ウニや壱岐牛、壱岐焼酎などの壱岐グルメ、褐色の天然温泉なども楽しめます。

また、東シナ海に鎖のように連なる五島列島では、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産の構成資産はもちろん、日本三大うどんの1つ、五島うどんをはじめとする島グルメも外せません。

魅力いっぱいの島々へは博多港、唐津東港、佐世保港、長崎港からフェリーまたは高速船のほか、さらに対馬、壱岐、五島列島の福江島には福岡空港や長崎空港からの空路も。島によっては日帰りでも遊びに行ける気軽さも、「長崎の島々」の魅力の1つです。

長崎しま旅行こう
公式URL:https://www.nagasaki-tabinet.com/islands

使いやすくてスタイリッシュな暮らしの器「波佐見焼」(波佐見町)

白山陶器をはじめ、暮らしに寄り添った器を作る窯元が多い
唐津焼や有田焼、小石原焼に薩摩焼など、陶磁器王国でもある九州。長崎県では旧平戸藩の御用窯だった佐世保市の三川内焼のほか、その東隣にある波佐見町も、400年以上の歴史を誇る伝統磁器「波佐見焼」の産地です。

江戸後期には日本一の磁器生産量を誇り、特に白磁に藍色の染付を施したお碗「くらわんか碗」は庶民の間にも広まり、日本の器、食文化の発展にも大きな影響を与えました。暮らしの器の提案するスタイルは現在にも引き継がれ、約80もの窯元がデザインと機能性を追求しつつ、人により優しい器づくりに取り組んでいます。

毎年GWには、お得な訳あり商品なども登場する町内最大のやきものイベント「波佐見陶器まつり」が開催。さらに9月~12月には、古くなった器を持っていくと新しい器が半額で買える「器替えまつり」をはじめ、大小様々なイベントが町内の各地で開かれる「波佐見あちこち陶器まつり」も行われ、九州のみならず、全国から多くの器ファンが集まってきています。

波佐見焼
問い合わせ:0956-85-2214 波佐見焼振興会
公式URL:http://hasamiyaki.com

波佐見焼

長崎県東彼杵郡波佐見町宿郷660番地

https://www.town.hasami.lg.jp/machi/chousei/7/1091.html

白湯スープに溶け込んだ地元海鮮を含むたっぷり具と特製麺の旨み!「長崎ちゃんぽん」(長崎市)

地元でとれた海鮮や練り物などがたっぷりのった「長崎ちゃんぽん」(写真提供:四海樓)
長崎を代表するご当地グルメ「長崎ちゃんぽん」。その誕生は明治後期。現在も長崎市にある中華料理店「四海樓」の初代店主が、中国からの留学生や華僑のために、福建料理の「湯肉絲麺(とんにいしいめん)」を日本流にアレンジして提供した「支那饂飩(しなうどん)」が、「長崎ちゃんぽん」の原型といわれています。

また、「ちゃんぽん」という名称は、華僑や留学生同士があいさつ代わりに言っていた「吃飯(シャポン ※ご飯は食べたか?の意味)」からきているそうです。当初、お店の人気メニューとなった「ちゃんぽん」は、その後、多くの中華料理店でも味わえるようになり、やがて長崎を代表するご当地グルメになっていきました。

今や日本中でちゃんぽんは味わえますが、本場の「長崎ちゃんぽん」は、野菜や豚肉などのほか、具に長崎で手に入る海産物や練り物がたっぷり入っていること、そして長崎市内で製造される唐灰汁(とうあく)が入ったもっちり食感のちゃんぽん麺を使うことが特徴。これらを鶏ガラと豚骨によるスープで炊き込んで、具材とちゃんぽん麺の旨味と香りのすべてを一体化。そこから生まれるまろやかで、奥深い味わいこそ「長崎ちゃんぽん」の真骨頂。長崎に来なければ、けっして味わえないものです。

長崎県にはこの「長崎ちゃんぽん」をルーツとした2つのご当地ちゃんぽんもあります。県南の島原半島の西側にある小浜温泉には、具の上に生卵がトッピングされる「小浜ちゃんぽん」、県北の平戸には、島産の新鮮な海鮮と地元製造の太いちゃんぽん麺を使った「平戸ちゃんぽん」。機会があれば、これらもぜひ、味わってみてください。

長崎生まれの“大人”のお子様ランチ「トルコライス」(長崎市)

人気の洋食メニューが一度に味わえる「トルコライス」
トルコライス」も長崎ちゃんぽんと並ぶ長崎市を代表するご当地グルメの1つ。“トルコ"といっても、トルコ料理ではなく、れっきとした日本の食べ物です。登場は1950年代。ピラフなどのご飯類、トンカツ、パスタを基本に、多彩な洋食メニューを一皿に盛った、別名「大人のお子様ランチ」とも称されるワンプレート料理です。

「トルコ料理のピラウ(ピラフ)をベースに作られるから」、「トルコライスの構成する各料理の国の中間地点がトルコだから」、「和洋中の3つの食材、3つの色を意味するフランス語『トリコロール』が徐々に変化して「トルコライス」となった」、「このメニューをはやらせたのが、『レストラントルコ』という名前だったから」など、名前の由来は諸説ありますが、いずれにしても、トルコ料理ではなく、メイドイン長崎市のものであることは間違いありません。

長崎市内の飲食店では、ご飯類にパスタ、揚げ物をのせる基本スタイルを守りつつも、コロッケやステーキ、中にはお刺身などをトッピングした、オリジナリティあふれるトルコライスが満載です。いろいろ食べ歩いて、お気に入りを探すのもいいですね。

南蛮往来の歴史を刻む長崎の伝統スイーツ「長崎カステラ」(長崎市)

長崎生まれの南蛮スイーツ「長崎カステラ」
長崎カステラ」は今から400年前の江戸時代、ポルトガル船に乗ってきた貿易商人やキリスト教の宣教師らによって伝えられた西洋菓子です。15世紀のスペイン・カスティーリャ王国の焼き菓子がその原型で、そのカスティーリャから「カステラ」と呼ばれるようになったそうです。

卵、小麦粉、砂糖、水あめを材料に、オーブンでじっくり焼き上げられる「長崎カステラ」は、他のスポンジ系のスイーツとは異なる、しっとり濃厚な味わいと卵のコクが楽しめる逸品。カステラの底にあるシャリッとした食感のザラメの粒の存在も、「長崎カステラ」の特徴です。

長崎市内にはいくつものカステラの名店が点在しています。昔ながらの王道のスタイルや、砂糖と卵の量を多く、小麦粉を少なくしてコクと風味をより強調させたちょっとリッチな「五三焼」のほか、抹茶、チョコレート、黒糖やチーズ味やカステラ生地でのラスクなどのアレンジ系も大人気。形も細長い長方形から1枚切りの個包装、かわいいキューブ型、食べやすいスティックタイプなどさまざま。時代に合わせて多様に進化していく柔軟さも「長崎カステラ」ならではですね。

焼立てアツアツ、種類も豊富な「佐世保バーガー」(佐世保市)

BLTサンド初め、佐世保市内にはさまざまな「佐世保バーガー」が存在
古くから軍港として栄えた佐世保市。戦後は米海軍が駐留し、アメリカのソウルフードであるハンバーガーのレシピを市民に伝えたことから、「ハンバーガー伝来の地」とも言われています。現在も市内には、「佐世保バーガー」のお店が約30店舗あります。

そもそも「佐世保バーガー」とは、「オーダーを受けてから作り始める」という大前提はもちろんのこと、「本社が佐世保にあること」、「フレッシュな生野菜、オリジナルソースを使っていること」などのさまざまな条件があり、これをクリアしたお店が、オリジナルの食材を使った個性豊かなメニューを提供しています。ボリューミーなアメリカンサイズや甘いマヨネーズを使用するお店が多いのも特徴です。

「でも、お店がいっぱいありすぎて、どこに行けばいいか迷う!」という方は、ぜひ、JR佐世保駅構内にある佐世保観光情報センターへ。市内のバーガーショップとおすすめバーガーを紹介する「佐世保バーガーマップ」をゲットしましょう。さらにここでは、やなせたかし先生がデザインを手がけた佐世保バーガーのキャラクター「佐世保バーガーボーイ」と「させぼのボコちゃん」のステッカーやTシャツなど、オリジナルグッズも販売しています。

佐世保バーガー
問合せ:0956-22-6630(佐世保観光情報センター/JR佐世保駅構内 )

小ぶりながら濃厚な味わい!長崎を代表するブランドカキ「九十九島かき」(佐世保市)

殻一杯に身が詰まっている「九十九島かき」
広島に負けず劣らぬカキの産地である九州。山の栄養がたっぷり注ぐリアス海岸を持つ佐世保市の九十九島でもカキの養殖が盛んにおこなわれ、「九十九島かき」のブランド名で人気を博しています。殻自体は小ぶりですが、その中にみっちり身が詰って、味も濃厚な「九十九島かき」。

秋から春にかけては、九十九島沿いをはじめ、市内のあちこちにかき焼き小屋が登場します。さらに九十九島パールシーリゾートでは、400基もの炭焼き台がズラリと並ぶ「九十九島かき食うカキ祭り」も開催され、多くのカキファンが県内外からがやってきます。

「九十九島かき」以外にも、身の大きさで評判の諫早市小長井町の「小長井カキ」や島原半島の北にある島原市瑞穂町の「瑞穂カキ」などのブランドガキがあるほか、西海市に面した大村湾や、長崎ペンギン水族館からも近い長崎市戸石町沿いの橘湾でも、秋~冬にはカキ焼き小屋が登場し、各地の新鮮なカキを楽しませてくれます。

産地ならではの豪快さ、お得さ、多彩な料理で高級魚を満喫!「平戸ひらめ」(平戸市)

約3㎏の大物ひらめの活き作りも、地元では当たり前のサイズ
長崎県北の北松浦半島と平戸島、生月島などの島々から構成される平戸市。南蛮貿易の名残や城下町、教会群、さらに温泉も楽しめる魅力いっぱいのエリアですが、平戸の醍醐味といえば、やはり新鮮な海の幸。春の鯛、夏のヤリイカ、秋のアラ(クエ)も絶品ですが、イチオシは冬が旬の高級魚・ひらめ!

実は平戸市は日本トップクラスの漁獲高を誇るひらめの産地。平戸近海はひらめのエサとなるイワシなどが豊富なため、それらをたっぷり食べて育った「平戸ひらめ」は、1㎏サイズは当たり前、中には5㎏を超える座布団サイズの大物もたくさん水揚げされます。

また、1月~3月は、脂がのって甘みも増す旬の「平戸ひらめ」がたっぷり味わえる「平戸ひらめまつり」も開催。市内の共催飲食店や旅館では、新鮮なひらめのお刺身はもちろん、握りやしゃぶしゃぶ、どんぶりにお茶漬け、さらにピザなど、多彩な料理でひらめ三昧が楽しめます。しかも価格は産地ならではのリーズナブルさ! 2021年春には、ひらめを育む海を見下ろす名城「平戸城」もリニューアル。そちらの観光も併せて、ぜひお泊りで「平戸ひらめ」を味わいに行きませんか?

平戸ひらめ
問い合わせ:0950—23—8600(平戸観光協会)

ガンガン炊いても煮崩れない、生卵にくぐらせて味わう「五島手延べうどん」(五島列島)

「地獄炊き」は五島手延うどんの伝統的な味わい方
香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどんと並ぶ日本三大うどんの1つである五島列島生まれの「五島手延うどん」。その歴史も1,000年以上と古く、中国大陸に近い五島列島の上五島に、さまざまな中国文化と共に伝わった麺作りの製法が起源と云われています。やがて、島中にその製法が伝わっていき、小麦粉と水と五島灘から取れる海水塩、さらに特産である椿油を使用し、手延べによってうどんよりもそうめんに近い、直径約2㎜の細うどん「五島手延うどん」が出来上がっていきます。

そんな「五島う手延どん」の特徴は、つるんとしたのどごしの良さと強いコシ、そして食感。五島特産の焼きあごベースのだしと共に味わうほか、島特有の食べ方もあります。その名も「地獄炊き」。文字通り、地獄の釜のように鍋でぐつぐつ炊きあがった五うどんを、鍋から直接、うどんすくい棒でとって味わいます。すき焼きのように、といた生卵に生醤油をちょっとたらし、そこにアツアツのうどんをくぐらせて味わうのも五島ならでは。

「五島手延うどん」は発祥の地の上五島だけでなく、五島列島の南部に位置する五島市の福江島でも楽しめます。うどん作りも見学できる製麺所隣接のうどん茶屋をはじめ、地獄炊きが味わえるお食事処も数多くあります。

天草四郎も食べた?島原市のご当地グルメ「具雑煮」(島原市)

おもちのほか、島原市の山海の幸もたっぷり入った「具雑煮」
島原半島の東側に位置する島原市。有明海からの新鮮な海の幸のほか、風格のある島原城と情緒あふれる城下町、さらに清らかな湧水や温泉も楽しめます。そんな島原市でぜひ味わい、ご当地グルメが「具雑煮」です。

具雑煮」は、寛永14(1637)年に起きた農民一揆・島原の乱で、天草四郎率いる一揆群が食べていたといわれる料理が基とか。その名の通り、島原の海幸、山幸などの具がたっぷり入ったお雑煮です。

ベースとなるスープは島原のおいしい湧水を使ったかつお節ベースの黄金だし。ここにおもち、鶏肉、焼き穴子、かまぼこ類、椎茸、レンコン、凍り豆腐、卵焼き、さらに長崎特産のシロナと呼ばれる白菜に小松菜や春菊などの旬野菜と、10種類以上の具が入ります。そのボリュームと栄養化の高さはもちろん、多彩な具からの旨みも加わった黄金出しは実に奥深い、まさに滋味と美味に満ち溢れる感動的な味わいです。

お雑煮と言えばお正月料理のイメージですが、島原市内では10軒以上の飲食店やお宿にて、年中、具雑煮が味わえます。しかも丸餅、切り餅、焼餅をはじめ、お店によって入れる具もさまざまなので、いろいろ食べ比べてみてはいかがですか?
 

おわりに

紅葉の時期の雲仙。雲仙地獄の風景と真っ赤に染まる山々は息をのむ美しさ
海に面して南北に長く伸び、至る所で絶景と歴史ロマン、おいしい海幸山幸や名湯などが楽しめる長崎県。長崎くんちやランタンフェスティバルなどの大陸文化にまつわるお祭りや灯りの祭典など、季節ごとのイベントも見逃せません。2022年秋には九州新幹線・武雄温泉~長崎間の開業も予定され、さらに注目度UPのエリアになりそうですね。
長崎県の情報はこちら(ながさき旅ネット)から

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