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地元シェフ推し!せっかく熊本市内に泊まるなら味わってほしい名店5選。

2022年より、新ホテルが続々登場している熊本市。どこに泊まる?はもちろん、泊った夜に何食べる?も気になるところ。そこで「郷に入れば郷に従え」。熊本県内外で活躍するイタリアンシェフ「宮本けんしん」氏に、「せっかく熊本に泊まるなら、まずはここ!」とおすすめの夜グルメ店を選んでいただきました。

お刺身、煮込み、納豆和えに馬焼きで馬三昧!「馬刺・馬焼肉 らむ」。

熊本グルメの代表格といえば馬肉料理。せっかくなら、創業昭和34(1959)年、熊本でいち早く馬肉料理を提供したと言われる「馬刺・馬焼肉 らむ」で味わってみませんか?おすすめは「桜コース」5500円。
きれいなサシの入った三角バラの「馬刺し」を筆頭に、粗挽き馬肉に納豆、ウズラの卵を混ぜて味わう「桜なっとう」、馬のアキレス腱をとろとろに煮込んだ「馬すじの煮込み」、さらにたっぷりのニラと「くらした」と呼ばれる馬の肩ロース肉での「馬焼き」と、まさに馬三昧!さらに熊本の郷土料理である辛子レンコン、茹でた分葱をぐるぐる巻いて酢味噌で味わう「ひともじぐるぐる」も付いています。中でも注目は「馬焼き」!
こちらのお店では、表面にスリットが入った特注鍋を使用。サッと馬肉を焼いたら、鍋の周囲で火を入れたニラを巻き、創業から60年以上受け継がれる秘伝の塩だれにつけて味わいます。

あまりの絶品さに、ほとんどの方が馬焼き用のお肉のおかわりをするそうです。コースに出るくらしたの追加は1540円。他にもあばらの間の肉(ばらひも)1540円、ヒレ1980円、ホルモン1320円、心臓の根1650円など、焼肉用に多彩な部位も用意。

また、馬刺しも単品2750円で注文できるほか、刺身系ではレバー刺し2530円、心臓の根刺し1650円、コウネ(たてがみ)刺し770円なども味わえます。ちなみに桜コースは料理のみ。ご飯の追加は+440円ですが、1100円でご飯、馬肉の味噌汁、アイスのセットもあります。

馬刺・馬焼肉 らむ
住所:熊本県熊本市花畑町13-23
営業時間:17時~21時 ※20歳以上入店可
定休日:日曜、年末年始
電話:096-322-9500
HP:https://www.instagram.com/yakiniku_ramu/

馬刺・馬焼肉 らむ

熊本県熊本市花畑町13-23

https://www.instagram.com/yakiniku_ramu/

お盆の上は江戸時代?!200年前の肥後細川藩のおもてなし料理を味わえる「熊本郷土料理  青柳」。

江戸時代、熊本県は肥後細川家が治めていました。当時のお殿様をはじめ、武家の方々はどんな料理を味わっていたのでしょうか?それを体験できるお店が、創業75年の老舗「熊本郷土料理 青柳」です。肥後藩の御料理頭が書き記した貴重な料理秘伝書「料理方秘」などをもとに、約200年前の肥後の献立を再現した復刻料理が味わえます。
本丸御膳6600円(夜メニュー/前日までに要予約)。「200年前の味を忠実に再現しながらも『料理方秘』に記されている『口伝塩梅』を心得に、素材の持ち味を生かした滋味深い味付けと彩りにこだわりました」というお店の方の言葉の通り、当時も食べられた南蛮渡来メニューも含め、さまざまな品々が細川家の家紋である「九曜紋」の入った器で登場。例えば、刺身等に使うのは醤油ではなく、室町時代からある調味料「煎酒(いりざけ)」で。煎酒は酒に削り鰹、梅干し等を加え、煮詰めて濾して作るものですが、この本丸御膳では熊本の伝統地酒「赤酒」を使った、肥後ならではの煎酒で味わいます。

お昼の本丸御膳4400円もありますが、せっかくなら馬刺しと名物の馬すき焼き、または天草地魚の煮つけのメインメニューも付いた写真の夜メニューを。利き酒師でもある女将セレクトの銘酒と共に、ゆったり味わいたいですね。
店舗は地上5階建てで個室もありますが、おすすめは1階のカウンター席。美しいイチョウの一枚板のカウンター越しに望む、大きな組子細工の阿蘇五岳も圧巻です。料理の解説と共に熊本の歴史や文化などのお話が板さんから聞けるのも、カウンター席のお楽しみの1つです。

熊本郷土料理 青柳
住所:熊本県熊本市中央区下通1-2-10
営業時間:11時~13時30分LO、17時~21時LO
定休日:お盆、年末年始、月に1回不定休
電話番号:096-353-0311
https://aoyagi.ne.jp/

熊本郷土料理 青柳

熊本県熊本市中央区下通1-2-10

https://aoyagi.ne.jp/

旬の天草の海幸で一献、秘伝の鶏ガラだしと多彩なネタのおでんで、また一献の「天草瓢六」。

海の幸も外せない熊本県。「天草瓢六」という店名通り、こちらの居酒屋は新鮮な天草魚介が味わえるお店。写真の刺身盛合せ(上刺)2750円は、旬の天草魚介を中心とした9種盛り。他にも焼き物、から揚げ、煮魚、さらに寿司と旬魚を活かした魚料理が味わえます。また、創業280年超えの阿蘇の老舗蔵・山村酒造の銘酒「れいざん」をはじめ、熊本の地酒、米焼酎など、お酒のラインナップも充実しています。
創業60年以上という「天草瓢六」。その歴史は、先々代が熊本市内でおでん屋台を始めたことから始まります。鶏ガラスープで仕込む多彩なおでんは大評判となり、店を構え、代が移った現在もお店の看板料理として1年中、いつでも味わうことができます。
おでんダネも天草産のタコや練り物、里芋串のほか、白菜だけをまいたものもやし入りの巾着など、実にバラエティ豊か(各220円)。特に注目は、写真でお箸に取っている「くんせい」。文字通り、天草産の練り物の燻製で、プリプリの歯ごたえに魚の旨み、そこにスモーキーさをプラスした逸品です。
これまで「天草」、「瓢六」の名で2店舗展開していましたが、2022年8月に統合して現在のお店に。よって店内はまだまだNEWオープンの雰囲気。扉を開ければ「っらっしゃいませ~!」の威勢のいい声、さらに店頭で湯気と共に香り立つ、大鍋の中のおでんたちが出迎えてくれますよ。

天草瓢六
住所:熊本県熊本市中央区花畑町10-18花畑プラネットビル1F
営業時間:平日17時30分~翌0時、金土は~翌1時
定休日:日曜、不定休あり
https://ama-kusa.com/

天草瓢六

熊本県熊本市中央区花畑町10-18花畑プラネットビル1F

https://ama-kusa.com/

熊本県産の多彩なクラフトビールが味わえるビアダイナー「WORLD BEER TERMINAL KAEN」。

全国各地でクラフトビールが作られていますが、熊本にも素晴らしいクラフトビールがたくさんあります。それらが味わえるビアダイナーが2022年12月にオープン。その名も「WORLD BEER TERMINAL KAEN」。
「ビールは農業だ!」をコンセプトに、ミネラル豊富な阿蘇の伏流水と熊本の農産物で醸造したオリジナルビールの開発、販売を行うビールラボ「ダイアモンドブルーイング」の直営店。自社製品を含めた世界8種類の樽生クラフトビールをはじめ、他の県産クラフトビールなども味わえます。
フードメニューも充実。国産牛フィレ肉の鉄板焼2450円のほか、クラフトビールを混ぜて衣の食感と味を際立たせたフィッシュ&チップス690円~、熊本県産のジビエソーセージ1480円などが味わえるほか、スペアリブなどの数種類の料理+クラフトビール飲み放題がセットになったコースも4500円~用意。
また、店内には大きな石窯もあり、KAENマルゲリータ1080円のほか、馬肉の燻製や山鹿市にある牧場直営ハム工房のハムやソーセージ、阿蘇の高菜などをトッピングした7種類の焼きたてアツアツのピッツアも味わえます。
WORLD BEER TERMINAL KAEN
住所:熊本県熊本市中央区下通1-10-3銀座プレイスKUMSKOTO1F
営業時間:月曜~木曜18時~翌0時、金曜18時~翌1時、土曜16時~翌1時
※週末、祝前日はお席が2時間30分制に
定休日:日曜、他不定休
https://akr2724143327.owst.jp/
WORLD BEER TERMINAL KAEN

熊本県熊本市中央区下通1-10-3銀座プレイスKUMSKOTO1F

https://akr2724143327.owst.jp/

あか牛をはじめ、「世界農業遺産」に認定の阿蘇産食材の絶品さを伝える「antica locanda MIYAMOTO」。

熊本市街の繁華街・下通から少し離れた閑静な住宅街にあるイタリアンレストラン「antica locanda MIYAMOTO」。今まで紹介した4軒をチョイスしていただいた「宮本けんしん」シェフのお店です。
お店の近くにを流れるのは、一級河川「白川」。その源である阿蘇エリアで育まれた逸品たちを中心に、熊本県産の厳選食材を活かした品々を味わうことができます。
宮本シェフは19歳でイタリアに渡り、名店で修業すること約6年。

「帰国して、故郷の熊本で驚いたのが熊本の、特にあか牛をはじめとする阿蘇産食材のおいしさです。こんな身近ところに素晴らしい食材があるじゃないか!」と宮本シェフ。

そして2006年、熊本市内に「リストランテ・ミヤモト」をオープンし、積極的に阿蘇の食材を使用しながら、料理を通してその存在アピール。さらにおいしい阿蘇を未来につなげたい、との思いから、国連食糧農業機関「FAO」による「世界農業遺産」の認定ための活動に尽力。その努力の甲斐もあり、2013年、「阿蘇の草原の維持と持続的農業」として「世界農業遺産」の認定を受けました。宮本シェフは数々の賞の受賞する中、熊本内外での料理監修を行うなど、多方面で活躍されています。
そんな宮本シェフのホームグラウンドが2021年、賑やかな市街地にあった場所から、歴史ある新屋敷という土地に移転。店内も熊本県芦北町産の杉や美里町産の石材など、熊本の自然をふんだんに使ったデザインにし、客席も美しい庭園を望む20席に。訪れるゲストにとって心安らぐ「locanda(イタリア語で旅籠)」となれるよう、「antica locanda MIYAMOTO」という名でリスタート。
「antica locanda MIYAMOTO」のディナーメニューは、「熊本在住のお客様限定コース」9800円と「熊本の四季をお皿の上で旅していただけるコース“Seasons"」1万5000円の2種類(共に別途サービス料5%)。後者のコースでは、オリーブオイルのジェラートを浮かべた「阿蘇のトウモロコシスープ」をはじめ、阿蘇産を中心に、旬の熊本県産を活かした料理が9~10皿登場します。
メインは阿蘇の大草原で昔ながらのスタイルで育てられた厳選あか牛のステーキ。肉質によっては30日~40日寝かすなどの手当てを施し、薪の炎の中に。あら塩で味わうほか、阿蘇の高菜など、旬の野菜で作った特製ペーストで味変も楽しめます。

料理の内容は季節の食材によってかわるので、どんな料理が出るかは、テーブルについてからのお楽しみ。コース名の通り、料理を通して熊本の旬に出会える、味わえる、そんなおいしい旅の一夜を、ぜひこちらで。

antica locanda MIYAMOTO
住所:熊本県熊本市中央区新屋敷1-9-15
営業時間:ランチ木金土日の11時30分一斉スタート、ディナー18時~
定休日:月曜
https://al-miyamoto.com/

antica locanda MIYAMOTO

熊本県熊本市中央区新屋敷1-9-15

https://al-miyamoto.com/

おわりに

ご紹介の5軒以外にも、夜の熊本市内には、まだまだおいしいスポットはたくさんあります。熊本市内を泊まらずに楽しむなんてもったいない!夜の熊本市も、ぜひお楽しみください。

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