記事 ARTICLE

天孫降臨ゆかりの地・パワースポット霧島で、泥湯と野外アートに浸る

鹿児島県北部に位置する霧島は、日本で初めて国立公園に指定された自然豊かな土地。かの坂本龍馬とその妻・お龍も、西郷隆盛らからすすめられ、新婚旅行として訪れた土地です。
見どころは数えきれませんが、今回は天孫降臨伝説のパワースポットと美肌効果抜群の温泉、ユニークな野外ミュージアムをご紹介。
南九州の雄大な自然を思う存分満喫できます。

華麗な社殿の「霧島神宮」は、南九州随一のパワースポット

国道223号線を走っていると現れる超巨大な大鳥居。霧島神宮の顔です
まず、再び活発化した新燃岳の火山活動ですが、5月10日時点では火口から4㎞が入山規制の対象となっています。ただ、今回ご紹介するスポットをはじめ、規制外の麓の町は通常と変わらない生活を送っており、観光も問題なく楽しめます。
さて、霧島の旅は「霧島神宮」からスタート。
天孫降臨の主人公である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を祀る神社で、九州でも指折りのパワースポットとして人気を集めています。国家の安泰から家内安全までさまざまなご利益が。もちろん坂本龍馬夫妻も訪れた、霧島を象徴するスポットです。
天孫降臨の地・高千穂峰を背にして建ち、〝杜の神社〟と呼びたくなるような自然豊かな環境。境内では四季折々の自然のうつろいが楽しめ、3月下旬〜4月上旬は桜、6月下旬はミヤマキリシマ、11月下旬は紅葉が見頃となります。
社殿のほかにも、広大な境内に見どころがたくさんあるのが霧島神宮の魅力のひとつ。三の鳥居の近くには国歌にも登場する「さざれ石」があります。
さざれ石ってこんな石だったんですね。
三の鳥居をくぐり、緑のトンネルを進むと拝殿と本殿が見えてきます。
現在の社殿は鹿児島藩主によって復興されたもので、国の重要文化財に指定。本殿と弊殿、拝殿は複合社殿となっており、高千穂山頂に向かって朱塗りの社殿が連なるさまは、ほかにない美しさがあります。
社殿も前にそびえ立つご神木の大杉。樹齢800年で高さは38.2mと威風堂々たる姿。龍馬の日記には大杉が印象的だったと記されているそうですが、それはこのご神木だったのかもしれません。
拝殿で注目してほしいのが、その豪華で色鮮やかな彫刻。極彩色でさまざまな動物や神の使いを表現していて、思わず見入ってしまいます。
霧島神宮

鹿児島県霧島市霧島田口2608-5

/event/?mode=detail&id=9999900037982

まるで天然のエステサロン!「さくらさくら温泉」で泥パック

温泉が豊富な鹿児島のなかでも、霧島は多彩な泉質の湯がそろう地域。
新湯、林田、硫黄谷、丸尾、栗川、湯之谷、殿湯、関平、野々湯という9つのエリアからなる温泉地は「霧島温泉郷」とも呼ばれ、観光客や湯治客に人気です。
今回はそのなかでも、全国的にみても珍しい温泉にチャレンジしてみようと思います。
霧島でも人気の湯処「さくらさくら温泉」は、霧島神宮から車で10分と好アクセス。木々に囲まれた本館やログハウスなどを備える宿ですが、温泉は日帰り入浴も可能です。
緑豊かで開放感抜群の大露天風呂・さくら湯。温泉は贅沢な源泉掛け流しです。
日帰り入浴:大人700円、4歳〜小学生350円
そして、さくらさくら温泉の一番の自慢が、露天風呂の一角にあるこの泥湯!
お湯がうっすらと白濁して見えますが、そう、天然の温泉泥が溶け込んでいるのです。
湯船の横には天然泥を入れた石壺があり、そこから泥をすくって顔や体に塗ります。とてもキメが細かく滑らかなので、肌に塗っても違和感はありません。
そして泥が乾くまでしばらく待って、最後に温泉で洗い流します。
ミネラルたっぷりの泥が肌に浸透するからか、使用後は肌が驚くほどピカピカ&もっちりとした質感に! 顔や体だけでなく、髪まで使えるそうです。また、美肌効果のほか、発汗を促すので肩こりや痩身効果もあるのだとか。これはクセになりそう。
五感で楽しめる体験型の温泉とあって、今までにも鹿児島県やJR九州の広告にもたびたび登場した話題の温泉。天然泥を配合した洗顔石鹸も販売していて、お土産としてもおすすめです。
さくらさくら温泉

鹿児島県霧島市田口2324−7

自然と一体となった「霧島アートの森」は癒しと発見のミュージアム

シャングリラの華(2000)/草間 彌生 霧島アートの森所蔵
そして霧島を訪れたらぜひとも立ち寄って欲しいのが、「霧島アートの森」です。
ここは、霧島の雄大な自然の中で展示する芸術作品と、オリジナリティの溢れる企画展が楽しめる野外美術館。
とくに国内外のアーティスト23人がこの地を訪れ、自然との一体感をテーマに創ったアートは必見です。
美術館の入口では、草間彌生が手掛けた「シャングリラの華」がお出迎え。霧島の山々を背にビビッドな色彩が映えます。
赤い靴(2002)/草間 彌生 霧島アートの森所蔵
屋内に展示された草間彌生の「赤い靴」。草間作品の特徴である水玉模様が大胆にあしらわれています。
クールで未来的な外観を持つアートホールでは、さまざまな所蔵作品を展示するほか企画展示を行っており、また、カフェやミニライブラリーでくつろぐこともできます。
男と女(1999)/ジョナサン・ボロフスキー 霧島アートの森所蔵
13万㎡と広大な敷地では、いたるところにユニークな作品が展示されています。
アートホール(写真奥)を出てすぐに展示されているのが、ジョナサン・ボロフスキー作の「男と女」です。男性のシルエットと女性のシルエットがちょうど真ん中で重なっていて、そこから生まれる影も含めて楽しめます。この作品と同じポーズで撮影するのもおすすめです。
あなたこそアート(2000)/チェ・ジョンファ 霧島アートの森所蔵
園内には空間全体がアートとなるような作品も数多くあります。芝生広場にある、チェ・ジョンファの「あなたこそアート」もそのひとつ。
絵の額縁こそが作品で、中の空洞から見えるものすべてが絵となる趣向。絵をのぞくのもよし、自分が絵の一部となるもよし。いずれにしても、ついつい記念写真を撮りたくなる作品です。
ベレシート(初めに)(2000)/ダニ・カラヴァン 霧島アートの森所蔵
ベレシート(初めに)(2000)/ダニ・カラヴァン 霧島アートの森所蔵
作品に入るとトンネルの先から眩いばかりの光が差し込んでいて、あたかも異世界に続いているような錯覚を覚えます。
インサイダー(1999)/アントニー・ゴームリー 霧島アートの森所蔵
野外美術館の一番奥に位置し、空間全体をアートに仕上げたアントニー・ゴームリーの「インサイダー」。この木立の群れのどこがアートか分かりますか?
実はこの樹林のなかに、5体の人形(人間)が隠れているんです。
インサイダー(1999)/アントニー・ゴームリー 霧島アートの森所蔵
よーく目を凝らして見るみると、、、いました!
ほかにも違うポーズをした像が立っているので、探してみてください。
また、毎週日曜日には学芸員と一緒に園内をめぐるプログラムを開催するほか、多彩なプログラムも定期的に行っています。ぜひ参加してみてください。
入園料は、大人310円、高校・大学生200円、小学・中学性150円です。詳細は、ホームページをチェックしてください。
霧島アートの森

鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220

/event/?mode=detail&id=9999900037957

以上、霧島高原で楽しむ癒しの旅でした。
最後に、鹿児島自体いにしえから火山とともに暮らしてきた土地なので今回のような小規模噴火は日常の一コマなのかもしれません。
気になる方は霧島市観光協会のサイトで情報をチェックしつつ、霧島を満喫してみてください。
 

地図を見る

Google Mapの読み込みが上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください。

関連するタグ

タグ一覧を見る

関連記事

週間記事ランキング

この記事を書いたフォトライター

PAGETOP