記事 ARTICLE

「一本釣りカツオ漁」の水揚げ日本一! 日南市で食べたい絶品カツオ料理

豊かな海に面し、漁業で栄えた日南市南郷町の目井津港。古くはアジやサバなど近海の小さな魚を獲っていましたが徐々に外海に出るようになり、江戸時代からカツオ漁が盛んに行われるようになりました。現在、「一本釣りカツオ」の漁獲量は20年連続日本一を記録しており、日本農業遺産にも認定されました。そんな「カツオのまち」である日南市で、カツオを楽しみ尽くす旅のご提案です。

鮮魚、特産品、レストランが揃った旅の拠点・港の駅めいつ

港の駅めいつ

目井津港のすぐそばにある港の駅めいつは、南郷漁協直営でレストランと物産館の運営を行っています。朝水揚げされたばかりの新鮮な海産物やその鮮魚を使って作られた特産品が豊富に揃っており、日南の海の幸を楽しみ尽くすならまずここへ行ってみるのがおすすめでしょう。

目井津港。晴れた日は澄んだ青い海が美しい港です

漁獲量日本一で知られる「一本釣りカツオ漁」は、毎年2月~3月頃になると、黒潮にのってやってくるカツオの群れにイワシの生き餌を撒いて、それを釣り竿で釣り上げる豪快で力のいる漁法のことです。定置網漁やまぐろはえ縄漁、底はえ縄漁なども行われており、さらに日向灘の沿岸や近海は黒潮の恵みもあるため、目井津港ではカツオだけでなく年間を通して多種多様な魚が水揚げされています。

さつま揚げ(260円)、いわし串団子(260円)などの加工品は、南九州ならではの甘めの味付けが特徴的です。小腹が減ったときにぴったり

「漁業者直売鮮魚コーナー」にはピチピチの地魚が! 味は絶品なのに鮮度落ちが早い、量が獲れないなどの理由からスーパーにあまり流通しない魚がお手頃価格で並ぶこともあるため、ここに魚を買いに来る地元民も多数。
伊勢海老よりも安価な割に身が詰まっておいしいウチワエビ(通称:パッチンエビ)や、夏の風物詩となっているトビウオなど、年間を通しておいしい地物が並んでいます。9月~11月は伊勢海老フェアで賑わいます。

カツオ飯チップスはリピーターの多い人気商品

カツオのまちならではの、カツオを使った特産品もたくさん取り揃えられています。「カツオ飯チップス」(335円)や「かつおご飯だれ」(600円)などのここでしか買えない限定品や、港の駅めいつオリジナルの「かつおカレー」(1080円)を販売中。特に人気の「カツオ飯チップス」はご当地グルメ・かつおめしの風味がそのまま味わえるチップスで、口に入れた瞬間カツオの旨味を強く感じます。

かつおのまちならではの漁師飯を堪能

「かつおめし定食」1180円。ごはんとカツオの刺身に、白身魚のフライ、マグロの胃袋の酢の物、茶わん蒸し、出汁が付いてきます

レストランでは目井津港で水揚げされた魚を使った海鮮料理や郷土料理が提供されています。特に人気なのは、やはりカツオを使った「かつおめし定食」(1180円)や「日南一本釣りカツオ炙り重」(1500円)です。
「かつおめし」は地元漁師たちが船の上で食べていた料理がルーツの郷土料理です。漁師たちは刺身の残りをしょう油漬けにして、お茶をかけて食べていました。それが家庭に伝わり、タレや出汁がアレンジされてさらにおいしく進化しました。
漁師町ならではの甘めの特製しょう油ダレに漬けこんであるカツオは、そのまま味わったり、締めに出汁茶漬けにしたりして楽しめます。

「日南一本釣りカツオ炙り重」(1500円)画像提供:港の駅めいつ

そして新しく開発された新ご当地グルメ「日南一本釣りカツオ炙り重」も見逃せません。特製しょう油ダレ、塩ダレが用意されており、2通りの味がうれしい。カツオを刺身で食べてもよし、漬け丼にしてもよし、炙ってもよし、お茶漬けにしてもよしの、「かつおめし」がさらに進化を遂げたご当地グルメです。
今回、ご紹介の港の駅めいつを含め、日南一本釣りカツオ炙り重は日南市内8店舗、東京都渋谷区1店舗で提供されています。
提供店舗一覧

港の駅めいつ

日南市南郷町中村乙4862-9

https://www.kankou-nichinan.jp/tourisms/2783

3度おいしい! 特製「漁師の丼タレ」が自慢の鈴之家定食

目井津港の漁師たちを描いた油絵や大漁旗が目を引く店内

「かつおめし」を食べるなら、港の駅めいつのすぐ向かいにある鈴之家旅館もおすすめです。
鈴之屋旅館は昭和20年開業、現在4代目が営んでいます。目井津港で水揚げされた新鮮な海の幸を使った海鮮丼や定食が、地元民からも観光客からも人気のお店です。店内にはテーブル席と座敷があり、のんびりくつろいで過ごせる雰囲気です。

小鉢類は、もずく酢、刺身(この日はマグロとタイ)、カツオの煮物、マグロの胃袋の酢の物、おしんこと品数豊富です

お店のイチオシは鈴之家定食(1400円)。メインがカツオの漬けになっている、いわゆる「かつおめし」です。(※時期によってはハガツオなどの漬けになることも)刺身や小鉢類が大きなたらいに乗ってどん!と豪快に提供されて見た目にも楽しい料理。そこにおかわり自由の白ごはんと、地魚をたっぷり使った旨味たっぷりの味噌汁が添えられています。

鈴之家定食の特徴は、薄めに切られたカツオの刺身。この薄さだからこそ、タレにしっかりなじみます

カツオの刺身は、鈴之屋オリジナルのタレに漬けられています。このタレは「魚の生臭さが苦手な人でも口にあうように」と、3代目によって熱心に研究され開発されました。その上にたっぷりのネギとショウガが散らされており、刺身を一切れほうばると口の中いっぱいに薬味の爽やかさが感じられます。そこにカツオの旨味とタレの甘みがじわじわと広がり、すばらしい味のハーモニーを奏でています。
まず漬けを刺身で味わって、それからごはんに乗せて漬け丼に、最後の締めは出汁をかけて茶漬けにしていただきくのがここでのお作法。ひとつのメニューで三度おいしいのがうれしいですね。

「漁師の丼タレ」

オリジナルのタレ「漁師の丼タレ」(648円)は、購入もできます。鈴之屋旅館や近くの道の駅めいつなどで販売。刺身はもちろん、肉の付けダレ、サラダのドレッシングなどさまざまな使い方ができるのでお土産にもおすすめ。料理のレシピを広げてくれそうです。

鈴之家旅館

日南市南郷町中村4898

https://suzunoyaryokan.com/

地図を見る

Google Mapの読み込みが上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください。

関連するタグ

タグ一覧を見る

関連記事

週間記事ランキング

この記事を書いたフォトライター

PAGETOP