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雨の日でも楽しめる!くじゅう・長湯温泉おすすめの観光スポット!

九州本土最高峰の中岳をはじめ、1,700m級の山々が連なる九州の屋根「くじゅう連山」とその周りに大草原が広がるくじゅうエリア。ドライブや展望スポットで楽しむ絶景や野外でのアクティビティが魅力ですが、お天気に左右されることも。そこであいにくのお天気でも楽しめるくじゅうエリアのおすすめ観光スポットをご紹介します。

くじゅう・長湯温泉とは

くじゅうエリアの移動に欠かせない「やまなみハイウェイ」と九重連山

「くじゅう」とは九重連山を中心に、おもに大分県玖珠郡九重町(ここのえまち)と大分県竹田市久住町(くじゅうまち)からなるエリアで、「阿蘇くじゅう国立公園」にも含まれる自然豊かな場所です。
長湯温泉はこのくじゅうエリアに隣接する温泉地で、古くは湯原温泉と呼ばれ、その歴史は8世紀半ばまでさかのぼることができるとか。入湯施設が整ったのは江戸時代に入ってからで、日本有数の炭酸泉として知られています。

6つの美術館が一堂に「九州芸術の杜」

榎木孝明美術館

くじゅう国定公園に隣接した自然豊かなロケーションにある美術館。約25,000㎡の敷地内に6つの美術館が併設されています。作品はいずれも建物内で鑑賞できるので、雨の日でも安心です。入口ゲートを入り、最初に見えてくるは九州芸術の杜のシンボル的建物で、俳優だけでなく画家としても活躍する榎木孝明さんの美術館。小さい頃から絵が好きで、スケッチブックが旅の必需品という榎木さんが描いた水彩画約100点が常時展示されています。

榎木孝明さんの作品の一例

この他、日本画の大家 後藤純男さんのリトグラフ館、大分出身の洋画家 工藤和男さんの美術館、CDジャケットなどもてがける少路和伸さんの美術館、代表作「エンペラーフィッシュ」の力強いタッチが特徴的な城本敏由樹さんの美術館、近代版画の第一人者 平塚運一さんの版画館、そしてアンデスの色彩に魅せられた野口忠行さんの美術館があり、タイプの異なる作品群をゆっくりと鑑賞することができます。
※2020年11月から2021年3月まで施設補修のため、休館の予定です。再開は2021年4月が予定されています。

九州芸術の杜

大分県玖珠郡九重町大字田野1712-707

http://www.e-kyushu-geijutsu.com/index.html

くじゅうの大自然の中で醸される美酒を堪能「久住ワイナリー」

試飲コーナーでお気に入りのワインを探しましょう
標高850m。冷涼なくじゅうの高原地帯に6ヘクタールの葡萄畑を持つ久住ワイナリー。2002年から葡萄の植え付けをはじめ、2006年よりワインの生産を開始した新しいワイナリーです。葡萄は自社の社員だけでピノノワールやシャルドネ、メルロ―などを栽培しています。こだわりのワインは、飲まれる方の好みにピッタリなものが見つかるよう、少量生産ながらも赤・白・ロゼ・スパークリング、さらに辛口、甘口とバラエティ豊富に揃っており、売店にて試飲もできます。ワイナリーだからできた濃厚な味わいが人気の葡萄ジュースはお酒の飲めない方やお子様におすすめ。また冬季(12~2月頃)を除き販売されている「ワインソフト」も人気です(ノンアルコールバージョンもあるとのこと)。
石窯で作った本格ピザが人気
敷地内にはワインのおともにぴったりな石窯ピザや地元野菜を使ったこだわりイタリアンが楽しめる「レストラン石窯工房」も併設されており、ランチにもおすすめです。
久住ワイナリー

大分県竹田市久住町大字久住字平木3990-1

http://www.kuju-winery.co.jp/

白蛇さまのパワーをもらう!?「龍昇院」

白蛇を手のひらに

九重“夢"大吊橋の北方エリアにある隠れた人気スポットがここ「白蛇御参所 龍昇院」。成田山不動院九重分院で、その名の通り「白蛇」がいて、しかも触れることができます(有料)。白蛇は元々2匹(名前は「大(だい)」と「夢(ゆめ)」)だけでしたが、多い時には500人ほどが訪れ、ご利益を求めて白蛇に触れていたため、さすがに白蛇も疲れてしまい、2019年夏、2匹の小蛇が加わりました。ちなみにこちらの名前は「幸(ゆき)」と「福(ふく)」で、先輩白蛇の「大」と「夢」ともに、「“大"きな“夢"を持ち“幸"“福"になれる」という意味があるとか。
龍昇院の有田さんによると、白蛇は自分の意志で「気(パワー)」を出すことがあるそうで、人によっては手のひらの上に載せた時、手が痺れたり(弱い静電気のような感じらしいです)、熱さを感じたりすることがあるとか。

白蛇の皮のお守り
龍昇院ではこのほか、お守りや縁起置物なども扱っており、白蛇が脱皮した皮は予約が入るほどの人気があるそうです。
白蛇御参所 龍昇院

大分県玖珠郡九重町大字田野1999

シュワシュワ!世界有数の炭酸泉を立ち寄り湯で楽しむ「ラムネ温泉館」

くじゅう連山の東麓にある長湯温泉は日本一ともいわれる炭酸泉が楽しめる温泉地。種田山頭火や北原白秋、与謝野鉄幹・晶子夫妻など多くの文人も訪れており、中でも「鞍馬天狗」シリーズで知られる大佛次郎が「これぞ、ラムネの湯だぜ」と評したことから「ラムネ温泉」とも呼ばれるように。
「ラムネ温泉館」は長湯温泉の老舗「大丸旅館」の外湯として2005年にオープン。焼杉と漆喰のストライプと三角屋根が特徴的な建物は、建築家・藤森照信氏が手掛けたもの。また、とぼけた表情のキャラクター・ロゴはイラストレーターの南伸坊氏がデザインしました。

肝心の温泉は「ラムネ温泉」と「にごり湯」の2種類があります。ラムネ温泉は「高濃度天然炭酸泉」で、泉温は約32度と低いのですが、とにかく炭酸ガスが多く含まれており(一説によると炭酸ガスの泡で知られる某入浴剤の15倍!)、入浴すると体中が銀色の泡に包まれます。主な効果は血行促進。また代謝も良くなるので、ダイエット効果もあるとか!
とはいえ、ラムネ温泉だけではやはり泉温が低いため、もう1つの「にごり湯」と交互に入るのがおすすめです。にごり湯は含まれるミネラル分が豊富でにごりがある炭酸水素塩泉で、こちらは泉温も約41度あるので、寒い時期はまずこちらで温まってからラムネ温泉、そして上がる前にまたにごり湯で温まりましょう。お風呂上りには、長湯温泉の温泉水「マグナ」を使った「ラムネ温泉サイダー」を是非。

ラムネ温泉館

大分県竹田市直入町大字長湯7676-2

http://www.lamune-onsen.co.jp/

オーダーメイドの招き猫が人気!体験プログラムも「人形工房かじか」

招き猫

ラムネ温泉館から歩いて10分ほど、長湯温泉を流れる芹川のほとりにある「人形工房かじか」。人形作家・姫野晃司氏がオーダーメイドの招き猫を作る工房で、店内ではオリジナルの雑貨や薬草コーディネーターでもある姫野氏が選んだ野草茶なども販売。また店舗横には家族風呂「福ねこの湯」も併設されており、かわいい招き猫がそこかしこに点在する坪庭を眺めながらの入浴も楽しめます。
工房の表から中まで、いたるところに招き猫が飾られていますが、もともと招き猫専門で作家を始めたわけではなく、最初に作ったのは“かえる"だったとか。縁起物を含め様々な作品を作ってきましたが、お客さんからの要望もあり次第に招き猫の注文が増えていくことに。オーダーメイドの招き猫なので、飼い猫をモデルに作ってもらうこともOK。ただ、実は姫野氏は“実物の猫"が苦手なので、できれば写真などの参考になる資料をご持参いただくほうが助かるそうです。招き猫のほか、2020年には新型コロナウイルスの終息を願い、「アマビエ」の人形制作も開始。姫野氏らしいカラフルでかわいいアマビエで、こちらも人気です。

手びねり体験

人形工房かじかでは体験教室も行っており、自分だけの招き猫を作る手びねり体験ができます。おがくずを原料にした「木の粘土」を使うので手も汚れません。姫野氏のお手本を見た後、まずは胴体と招く手を手びねりで作ります。右手はお金を招き、左手は人を招くそうなので、お好きな方をチョイス。模様は爪楊枝を使い、付けていきます。次に頭を手びねりで。姫野氏とのおしゃべりを楽しみながらも、耳の形を整え、爪楊枝で顔を描いていきます。最後に、爪楊枝で頭と胴体をドッキングさせてできあがり。完成品は2週間ほど乾燥させたのち、自宅まで送ってもらえます。体験教室は要予約ですので、事前のお電話をお忘れなく。

人形工房かじか

大分県竹田市直入町長湯3122-2

http://www.kajika-nagayu.com/

雨の日だから出会える、くじゅうの魅力。

雨の日はくじゅうらしい、どこまでも広がる展望は残念ながら楽しめませんが、雨に濡れた木々の佇まい、霧に包まれた幻想的な風景も雨の日だから体験できるくじゅうの魅力です。いつもの賑わいはないかもしれませんが、まさに深山幽谷の世界を味わうことができます。
屋外での観光は存分には楽しめませんが、巡るのに十分な屋内で楽しめる観光スポットがくじゅうにはありますので、是非お出かけください。普段は人気でなかなか入れないカフェも、お天気が悪い日には案外すんなり入れるかもしれません♪

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