鹿児島県の北西部に位置する薩摩川内市。市内を一級河川の川内川が流れ、東シナ海に注ぎます。この河口近くに、ドラマや映画などで使われる甲冑(かっちゅう)を製造販売する「甲冑工房 丸武(まるたけ)」があります。400年以上前の戦国時代のテーマパークとしても楽しめる甲冑工房で、タイムトリップしてみませんか。
戦国武将展示館には、黒澤映画『乱』・『影武者』等のジオラマを再現して展⽰。その他、名だたる武将の鎧が30領鎮座しています。奥には社長の趣味でもある国産外車もチラリ。
この辺りで一度、「丸武」の歩みを見てみましょう。同社は現社長・田ノ上智隆さんの祖父に当たる田ノ上忍さんが昭和33(1958)年に釣り竿メーカー「丸竹」として設立。地元で豊富に採れる竹で釣り竿を作り、全国へ出荷していました。やがて忍さんの趣味が高じて鎧づくりがスタートし、平成2(1990)年に甲冑メーカー「丸武」へと発展していきます。忍さんは自らを「光忍」と命名するほど甲冑づくりに情熱を注ぎ、細部に至まで本物を忠実に再現することに没頭します。日本古来の美しい形と伝統技を引き継ぐ姿勢が高く評価され、旭日単光章も受章しました。その先代が築き上げた「川内戦国村」の丸武城跡地を平成30(2018)年にリニューアルし、甲冑工房丸武がスタートしました。
同館には、さらに珍しい宝の1つが飾られています。それは、宮内庁へ献上するために床次正精が描いた鹿児島の錦江湾の油絵です。3点描かれたうちの1点が宮内庁に、もう1点が鹿児島県歴史・美術センター黎明館に、そして1点が甲冑とともにここに掛けられています。先代が骨董屋から持ち込まれたこの油絵と鎧を交換したことから、希少な油絵がここに飾られることになったそうです。
展示品をさらに見て行くと、武将鎧だけでなく、近年では企業向けに制作された甲冑や本格的に制作された子供向けの稚児鎧、子供たちが着用して撮影した勇ましくもかわいらしいパネル写真もあります。
ここらで、ひと息ついてみましょう。丸武射的場では、同社で製作されたコルク銃で射的体験ができます。また、休憩処では着付け体験もできるので、甲冑を着け、馬にまたがって記念撮影などいかが。お土産処では、戦国武将グッズ、甲冑販売、薩摩川内市の特産品などを販売。田ノ上社長の押しは、甲冑工房ならではの甲冑プリントTシャツ(税込3520円)だそう。意外と知られていないのが、場内にお食事処があるということ。「匠屋」のメニューは、うどん、そば、丼物、各種定食、ドリンク、甘味など多彩です。ぜひ立ち寄ってみて。
場内を使った季節ごとの野外イベントのうち、2021年のゴールデンウイークは4月29日(木・祝)に「川内マルシェ 戦国丸武春の陣」を開催予定。キッチンカー約20台が出店し、よさこい太鼓、シンガーソングライターやアーティストによるステージショーなどを予定しています。5月5日(水・祝)も同様に「やどかりマルシェ」を計画。キッチンカー出店やワークショップなどを予定しています。ちなみに、田ノ上社長の趣味が高じて集めた、旧車や外国のスーパーカー、オートバイの展示などもあり、ツーリングスポットとして来場するライダーも多いとか。「イベントでも着付け体験をやっているので、戦国武将になりきって楽しんで!」と呼び掛けます。
この他、ブライダル用の甲冑レンタルなども行っているので、詳しくはHPをチェックして。
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