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ランチやスイーツも楽しみ♪雛祭りで賑わう熊本県八代市へ

3月3日の桃の節句に合わせて九州各地では雛祭りが開催されています。今回は熊本県「八代市」で開催中の「やつしろのお雛祭り」、「ひなぐ雛祭り」を紹介します。街のあちこちで趣向をこらしたお雛さまはもちろん、雛祭り期間中限定のランチやスイーツも楽しめます。

3月5日(日)まで「やつしろのお雛祭り」を開催

令和5年(2023)年3月5日(日)まで、熊本県八代市で開催されている「やつしろのお雛祭り」。江戸時代に熊本藩の城下町として栄えた八代の歴史と文化に触れられる雛祭りは、今年で21回目を迎えました。八代城主・松井家に伝わる雛人形をはじめ、地域の人々が大切にしてきたお雛さま、心のこもった手作りの人形などを市内各所で鑑賞することができます。

八代市・日奈久温泉で行われる雛祭りや、食事券が当たるお雛ランチ&スイーツ・スタンプラリーも楽しみながら、八代で春の一日を満喫しましょう。
やつしろのお雛祭り

八代市

https://8246ohina.com/

江戸の面影を残す「松浜軒」で松井氏ゆかりのお雛さまを鑑賞

江戸時代初期、元和8(1622)年に完成し、昨年築城400年を迎えた八代城。現在も街の中心地に石垣やお堀が残る「八代城跡公園」があり、八代市のシンボルとして親しまれています。公園のほど近くに位置する「松浜軒(しょうひんけん)」は元禄元(1688)年に4代城主・松井直之が母のために建てた茶屋で、現在は国名勝に指定されています。

こちらでは、令和5(2023)年4月2日(日)まで、江戸時代の貴重なお雛さまや雛道具を飾る企画展「松井家の雛祭り」を開催しています。なかでも注目は松井家10代目章之(てるゆき)の妻・琴姫や娘・加屋姫のお雛さま。江戸から嫁いできた琴姫が寂しい思いをしないようにと京都から取り寄せたものといわれています。200年近くもの間、大切にされている美しいお雛さまを鑑賞してみてはいかがでしょうか。
松浜軒

熊本県八代市北の丸町3-15

https://www.kinasse-yatsushiro.jp/myoken/articles/view/40

歩いて回れる雛祭り会場「本町・通町商店街」

八代市の中心街に位置する「本町商店街」は、東西約730mにわたって飲食店や食品店、衣料品店など約150店舗が軒を連ねるアーケード。休憩場や広場もあり、地域の方々の生活に欠かせない存在です。また、「本町商店街」から徒歩7分ほどの場所には八代の中心を走る通りに面した約300mの「通町商店街」があります。「やつしろのお雛祭り」の期間中は、アーケードや通りの会場にお雛さまが飾られる「商店街のお雛まつり」を開催し、訪れる人を楽しませています。
1~3丁目の区画がある「本町商店街」では、それぞれに会場が設けられています。本町1丁目の「八福商店」では「久保里の雛家」と題し、さまざまな年代の雛段や“さげもん"などが展示されています。
なかでも目を引くのは、商店街のおかみさんたちが手作りした飾りもの。約1000体もある千代紙人形は、おはじきや習字、お祭りなど思い思いに昔の遊びを楽しんでいる様子が表現されており、子どもたちの声が聞こえてきそうなほど生き生きとしていて見入ってしまいます。今年の干支のうさぎ飾りも季節を楽しむうさぎたちがとても可愛らしいですね。
本町2丁目の会場は「春日神社」。「お雛通り商店街」をテーマに座敷に飾られているのは、手作りの雛人形。愛らしい顔立ちの雛人形や、古い時代の着物をまとった市松人形などが出迎えてくれます。
本町3丁目の会場「ふれあいサロン」には、本物の苔で作られた「四季を彩る雛山」が登場。雛山とは、雛人形の周りに苔や岩、草木を飾り付けた雛飾りのことで、宮崎県綾町に伝わる風習なのだそう。苔の中に飾られた野趣あふれるお雛さまもまたいいものです。雛壇やさげもんも美しく飾られています。
通町商店街のテーマは「~昭和の嫁入り鶴に託して~」。豪華な刺繍を施した打掛や福岡県・柳川市の大きなさげもん、雛壇などを観賞することができます。今年初めて披露するという雛人形は歴史のあるもので、涼やかな顔立ちや着物の色使いなどが印象的でした。
熊本県八代市本町・通町商店街

熊本県八代市本町1-5-28

https://www.kinasse-yatsushiro.jp/honmachi/

雛祭り期間限定!ランチやスイーツをめぐるスタンプラリー

「やつしろのお雛祭り」期間には、「お雛ランチ&スイーツ・スタンプラリー」も開催されています。八代市内の31店舗が参加し、この時期限定の春らしいランチメニューやスイーツを提供しています。3店舗以上回ると参加店舗で使える食事券が当たる抽選に応募できます。
まずは、本町商店街から徒歩10分ほどの「旬彩 丹波」からお雛ランチを紹介します。まるで料亭のように趣ある空間で昼は女将・丹波久美子さんが手作りする家庭料理、夜は板前による懐石料理を味わうことができる予約制のお店。四季を感じる日本庭園を眺めながら、旬の食材を使った料理の数々を楽しむことができます。また、店内のあちこちが季節を感じる飾りで彩られ、今の時期はたくさんの雛人形が飾られています。
運ばれてきた時に思わず歓声が上がる華やかな「おひなランチ」(2,200円・要予約)」。花をかたどったちらし寿司や天ぷら、カルパッチョサラダ、茶わん蒸し、八代産芝海老入りのにゅう麺、そして煮物や酢の物、あえ物など少しずついろいろなお惣菜を楽しめる籠盛りと充実の内容です。地元の食材を中心に手作りされた料理の数々はどれもしみじみとおいしく、また温かいおもてなしも相まって心もおなかも満たされました。
旬彩 丹波

熊本県八代市緑町12-5

お雛スイーツは、九州新幹線や在来線が行きかうJR新八代駅の近くにある「Sawada Coffee Roasters(サワダコーヒーロースターズ)」から紹介します。こちらは約20年飲食業界に携わってきた店主・澤田和也さんが令和3(2021)年にオープン。自家焙煎のコーヒーやスイーツ、食事を楽しめるお店です。焙煎機が店内にあり、コーヒー豆の種類や焙煎具合を選び、自分好みにオーダーすることも可能です。また、長年の飲食業経験を活かして作られる食事メニューは、オムライスやチキン南蛮などが人気。地元の方々や新八代駅を利用する人たちで賑わっています。
「苺おひなパフェ(880円)」は、雛祭りをイメージして作られた限定メニュー。いちごとマンゴーのソースやフルーツグラノーラが入ったグラスにいちごのソフトアイスがのり、周りはリンゴのコンポート、いちごロールケーキ、いちご大福、熊本県産いちごなどがデコレーションされています。甘酸っぱいいちごの味わいと明るい彩りが春の訪れを感じさせてくれますね。パフェの価格+150円でセットドリンクを付けることができます。すっきりとした酸味と甘み、コクのバランスがいいハウスブレンドコーヒーがよく合いました。
Sawada Coffee Roasters

熊本県八代市上日置町4477-3

歴史ある温泉地「日奈久温泉」で楽しむ雛祭り

八代市の中心部から車で約20分の温泉地「日奈久温泉」でも、3月5日(日)まで「ひなぐ雛祭り」が開催中です。約600年の歴史ある日奈久温泉街の各旅館をはじめ、温泉施設「ばんぺい湯」などで雛人形を観賞することができます。
駐車場があり、温泉街散策の拠点となる日奈久温泉観光案内所「日奈久ゆめ倉庫」のそばにある「おりや」は俳人・種田山頭火が宿泊した旅館として、全国で唯一現存している建物です。現在は宿として使われていませんが、内部を見学することが可能です。雛祭り期間中は、山頭火の思い出の品や写真とともに、雛人形がずらりと飾られています。
明治43(1910)年に創業し、国の登録有形文化財となっている宿「金波楼」では、雛祭り期間中に建物1階のギャラリーを開放。宿泊者以外も立ち寄ることができ、100年以上の歴史をもつ雛人形などを間近に見ることができます。
日奈久温泉街の各所では20体のくまモンが着物を着て、俳句とともにお出迎え。観光案内所の大きなくまモン雛や「いこいの広場」の足湯の中央にちょこんと座るくまモン雛など、いつもよりおめかししたくまモンを探してみてくださいね。
また、3月2日(木)~4(土)18時~21時には「竹灯り」が開催されます(雨天中止)。会場となる「いこいの広場」は竹灯籠や色とりどりの花のライトで埋め尽くされ、優しい灯りに包まれます。
ひなぐ雛祭り

熊本県八代市日奈久一帯

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