こんなにあるの?!ディープな九州隠れ古墳10選巡り

たけはらこふん

竹原古墳

古代ロマン度(おすすめ萌え度):★★★★★
古墳にコーフン度(美しさ度):★★☆☆☆
イケフン度(知名度):★★★★★

具象を画題とした異色の壁画古代アート!

竹原古墳の画像

6世紀後半に造営された九州北部を代表する円墳

国史跡。円墳=墳丘直径約18メートル/高さ約5メートル。築造=6世紀後半。
九州北部に多く見られる装飾(そうしょく)古墳の代表的な古墳です。古墳内部に足を踏み入れてみると、船や人物のほか、奇っ怪な動物が描かれた壁面に圧倒されるはず!古代の壁画アートを間近で見られる貴重なこの古墳、ぜひその迫力を生で感じてみたいですね。

住所
福岡県宮若市竹原731-2
関連リンク
宮若市の公式ホームページはこちら (外部リンク)

動画

モチーフは馬? 龍!? 奥壁のほかにも動物が? 古代人の世界観に触れてみませんか?
竹原古墳は6世紀後半に造られた古墳で、その見どころは古墳内部の壁画です。
石室の奥の壁画の内容は、冠を被った人物、船、その下には海を表現した四つの波。船は死者の死出の航海を表すものなのか、古墳壁画にはしばしば見られます。
船の上部には馬が描かれ、さらにその上にはなんだか馬に似ている怪獣の姿が。
実はこの怪獣については二つの説があるんです。一つは、雌馬と龍を交わらせると強い馬が生まれるという古代中国の伝説を表現したとする説。もう一つは、龍は龍でも東を守る神獣、青龍(せいりゅう)だとする説です。近年では、石室の奥(玄室)手前の袖(そで)部分に描かれた模様が、左側が玄武(げんぶ)、右側が朱雀(しゅじゃく)ではないか、として、奥壁に描かれた怪獣は四神相応(しじんそうおう)に沿って青龍だとする説が有力視されています。
この二つの説を予め知っておくと、実際にこの怪獣を見る時の楽しみが増えますね。

国史跡竹原古墳入口の画像

国史跡竹原古墳入口。

竹原古墳保存観察施設と入口の画像

竹原古墳保存観察施設と入口。画面右手、石垣で補強されているのが古墳墳丘(古墳の塚山の丘部分)。

石室奥壁に描かれた壁画
九州北部の装飾古墳は、壁面などに円や三角形などの文様をあしらったものが多く見られます。
ところが、竹原古墳の内部には、それらと異なり、動物や人、器財など具体的なものが画題に選ばれ、四つの波、船、人物と馬、最上部に龍(?)が描かれています。この両脇に立てられているのは一体何なのでしょう?ぼんぼり?うちわ?正解は「翳(さしば)」と呼ばれる、貴人をはばかって頭や居所を隠す道具だそうです。

 石室奥壁に描かれた壁画の画像
入口方向から見た奥壁と袖部の壁画
竹原古墳の石室奥壁(画面中央)の手前、袖部(そでぶ)と呼ばれる石室入口の両脇には、玄武(げんぶ・左)と朱雀(しゅじゃく・右)と思われる絵がそれぞれ描かれていることに気が付きます。奥壁の壁画を挟むように玄武と朱雀が描かれていることから、これらの壁画は葬礼に参加した人々が前室から玄室を見たときに、神獣に守られた死後の世界や、そこへ旅立った被葬者の安らかな眠りを想像する演出だと解釈する研究者もいます。

玄室奥壁の画像

前室から玄室奥壁を見たところ。

竹原古墳保存観察施設と古墳カード
古墳は本来、神聖な墓であることから、内部を見学できるところはほとんどありません。でもこの竹原古墳は写真や資料ではなく、中に入って自分の目で直に見ることができる貴重な古墳なんです。数メートル先にある古代人が造った埋葬施設と、大胆に描かれた壁画たち。古代の息吹をダイレクトに実感しに、竹原古墳を訪れてみませんか?

竹原古墳保存観察施設の入口の画像

竹原古墳保存観察施設の入口。

保存観察施設内部の画像

保存観察施設内部。

  古墳カード竹原古墳バージョンの画像

宮若市が発行するオフィシャル古墳カード(画像はサンプル)。2021年1月から配布が開始されましたが、現地で見学しないと入手できないことから人気が沸騰!当初の500枚はすでに在庫切れで急遽増刷がかけられたほど。竹原古墳を訪れたら是非ゲットしたい激レアアイテムです。

コロナ感染防止のため、古墳の見学や入場が制限される場合がございます。予めご確認下さい。


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表は、ほうきを持ってギョロリ、裏は手で招いてニッコリ。災いを退散させ幸福を招く、表裏一体型の招き猫、それが『若宮追い出し猫』。なるほど、災いを追い出すためにほうきを持っているんですね。怒った顔を前に置くのが基本だそうです。一匹買ってお家に連れて帰るのはいかがですか?

追い出し猫の画像

アクセス

電車で行く場合

JR福北ゆたか線直方駅下車。JR九州バス福丸バス停下車、徒歩約20分

車で行く場合

九州自動車道 若宮インターより5分