記事 ARTICLE

島津家ゆかりの「仙巖園」の見所を教えます!

鹿児島の観光地として有名な『仙巌園』。あまり知られていませんが、代々、島津家が運気を高めていた場所でもあります。
美にまつわるご利益がある『鶴嶺神社』、『御殿の池の風水』、全国でも大変珍しい猫を祀るという『猫神』、パワーが集合していると言われる『御庭神社』など観光地とは別の側面をご紹介しようと思います。

島津パワースポットでご利益の旅

鹿児島の繁華街 天文館から市内の主な観光スポットを周回しているバス、シティビューに乗って仙巌園へ。
車内で今日の観光スケージュールをおおよそ思い描きながら15分程で到着。
バスを降りると桜島が久しぶりの噴火でおもてなし。風向きが市内方向ではなかったので一安心。
今日は良い一日になりそうな予感です。
先ずは入り口横にある鶴嶺(つるがね)神社で入園前にお参り。今年厄年ということで神社を見ると手を合わさずにいられないのです。

鶴嶺神社は薩摩を治めてきた島津家当主や、玉里島津家歴代当主と家族を祭っています。
島津義久の娘の持明院様が祭られていて「美にまつわるご利益がある(心身共に美しくなれる)」と言われています。(神社のご利益で美しさを磨きたい女性は参拝を忘れないように!)
美にまつわるご利益がある鶴嶺神社。

磯の仙巌園は、1658年(万治元年)に19代当主であった島津光久によって造園された島津家の別邸で、必ず訪れたい鹿児島の観光地というイメージですが、季節により島津家にまつわるイベントなども催していて地元の人でも楽しめる内容となっています。
実際の反射炉跡の隣にある反射炉模型。
園内で先ず目にするものが 2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の反射炉遺構です。
その基礎部分が遺る反射炉跡は、幕末に近代化政策を行い、磯に工場群を築いた斉彬時代の集成館事業の数少ない遺構で反射炉は大量の銑鉄を溶かして鋳型に流しこみ、大砲の砲身を造る施設で薩英戦争の際、集成館は焼失し、反射炉もその後撤去されました。この地から、近代日本ははじまったと言っても過言ではありません。
園内にあるひときわ立派な門は、2008年のNHK大河ドラマ「篤姫」のロケでも使われた仙巌園の正門。
勝手に脳内で大河ドラマ「篤姫」のテーマが頭の中でながれます。
島津のお殿様や篤姫もこの景色を眺めていたのでしょう。御殿へと進むと目の前に雄大な桜島が見えます!

パワースポットの池の八角形

御殿前の小さな池の中にある、池の水面から出るように作られている八角形のでっぱりがあります。
御殿の中庭には、これと対をなす八角形のくぼみが池の底に彫られています。まさに陽と陰です。
仙巌園のふたつの八角形を結ぶ線上には、当主忠義が日常生活を送っていた部屋があり、風水などを取り入れ、気の高まりをもたらしていたと言われています。(島津家は琉球を通じて中国とのつながりがありましたから、風水のことは取り入れていたようです。八角形は風水最強の形といわれ、さまざまなものに使われています)。
明治時代には本邸として使われていた御殿
園内はどこをとっても画になります。

雅な春の行事 曲水の宴が行われるお庭

​曲水の宴とは上流から流した酒盃が前を通り過ぎないうちに詩歌を作り、盃を取り上げて酒をいただく風流な宴です。
曲水の宴に無くてはならないものが竹ということでお庭の背景には美しい竹林(江南竹林)が広がります。
江南竹林の碑という碑文も残されており、漢文で、「浄国公(21代吉貴)が琉球に江南竹(孟宗竹)のあることを聞き、日本にはまだないので植えたいと願って取り寄せたが2株しかもらえず、それを仙巌園の裏山に植えた。その後、この竹が繁殖し、藩内のみならず国内各地に移植した。そのタケノコがおいしくて、万人に愛されている。この竹で利益を得るものは、浄国公のおかげだから、その名をたたえよ」という内容が書かれています。
書いた人は五代秀尭(ひでたか)、明治の大実業家五代友厚の父親です。

御庭神社

ひっそりとたたずんでいるお社。それが御庭神社(おにわじんじゃ)。

仙巌園の内外にあった13の神社を、大正7(1918)年に社殿を新築して合祀したものです。
まつられているのは、朝日神社、厳島神社、鶴ヶ岡八幡神社、八幡神社、菅原神社、鷹屋神社、大国神社、春日神社、諏訪神社、愛宕神社、稲荷神社、狐神社、五所大明神様。これだけたくさんの神様が集まると、家内安全、健康長寿、学業、交通安全、開運、縁結び、子孫繁栄などなど…。ぜひお参りしてご利益も受けてください。

猫神

全国でも大変珍しい猫を祀るという『猫神』。
豊臣秀吉の文禄・慶長の役(1592~1598年)の際、第17代島津義弘は、朝鮮に7匹の猫を連れていき、猫の目の瞳孔の開き具合で時刻を推測したといわれます。そのうち生還した2匹が後に、猫神として園内に祀られることになりました。ネコたちの末永い幸せを祈って多くの人々が参拝に来られます。

おすすめのお土産

お土産はどの観光地に行っても楽しいのがその土地の工芸や食。
友人や家族、職場の同僚などの顔を思い浮かべてお土産をセレクトするのも旅の楽しみです。
仙巌園のお土産売り場は鹿児島県内の「よかもん」がバランスよくセレクトされていて見応えがあります。
薩摩切子や薩摩焼をはじめ、屋久杉製品、奄美大島の紬 など薩摩切子(さつまきりこ)は、薩摩藩が幕末から明治初頭にかけて生産したガラス細工・カットグラス(切子)。
現在は復刻生産されていて現代の生活にも取り入れやすいデザインのアイテムも見ることが出来ます。
仙巌園限定の本格芋焼酎「思無邪」。この文字は斉彬公の書をラベルにしたもの
2匹の猫ヤスとミケが描かれた絵馬は仙巌園限定。

 
名勝 仙巌園

鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1

/event/?mode=detail&id=9999900038034

まだまだ続く鹿児島のたび。

今日の天気のように晴れ晴れとした気分で仙巌園を後に次の目的地へ向かいます。
 
桜島と鹿児島のグルメを満喫はこちら!

地図を見る

Google Mapの読み込みが上限を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください。

関連するタグ

タグ一覧を見る

関連記事

週間記事ランキング

この記事を書いたフォトライター

PAGETOP