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ステーキの名店が生み出した絶品プリン&クッキー【大分日田のスイーツめぐり#1】

2017年7月上旬、北部九州を襲った水害。大分県日田市もその被害を受けました。現在復興に向かっている日田は、江戸時代に天領地として栄えた昔ながらの町並みを守り続ける豆田エリアの風情と、この土地を大切にする人たちの努力で今日もたくさんの観光客を受け入れています。今回は、最近話題になっていると耳にした日田のグルメ&スウィーツスポットと復興しつつある町並みをめぐってみました。

長男が生まれたお祝いに建てられた蔵で頂く、鉄板焼きとスウィーツ

日田市を東西に流れる三隈川沿いに、大正6年に建てられた蔵で味わう鉄板焼ステーキのお店「すてーき茶寮 和くら」があります。おおいた豊後牛で供されるダイナミックな演出の鉄板焼が人気の同店ですが、カフェ利用もでき、スウィーツも最近とても評判がいいとのことで訪ねてみました。
こちらはもともと「ヤマキチ」という屋号で日田で一番の材木商だった初代・後藤豊三郎さんが、大正6年に長男の誕生を祝って建てた蔵。土蔵2棟を鉄板焼ステーキと茶寮にし、「和くら」として平成元年にオープンしたそうです。
「本物は古くならずに深くなる」という同店の想い通り、古さを感じさせないどっしりと風格のある蔵。
「すてーき茶寮 和くら」と母屋「ヤマキチ後藤家」は、平成20年国指定登録文化財に指定されました。
のれんをくぐると、土壁ならではのひんやりとした空気に包まれます。
茶寮は文字通り蔵そのもの。横木の入った土壁と漆喰の曲線、太い松の梁などと家具が調和し、ステンドグラスからの外光がとっても味わい深いです。
器は主に地元・小鹿田焼(おんたやき)(国重要無形文化財)の若手作家・坂本創さんのものを使っています。
入った瞬間、気になって仕方がない二階への階段…。
期待を上回る佇まい。屋根裏部屋のようでわくわくします。
続いて鉄板焼の蔵へ行ってみました。
春には三隈川越しの亀山(ルビ:きざん)公園に咲き誇る桜を愛でながら鉄板焼が頂けるそうです。「水郷・日田」のシンボルでもあるこの三隈川は、山から切り出された日田杉を運ぶ水路としても活用されていました。美味しい水、そして産業の重要ルートでもある水。日田にとって、まさに生活と命の水として大切にされてきたのです。玄関を出て左手の川石の階段から、川縁へ下りることができるので、食後の散策にぜひ寄り道してみてください。
さて、そろそろ今回のお目当て、スウィーツをご紹介します。今回は、「和くらのこくまろプリン」(写真左:400円)と「和くらスパイスクッキー」(写真右:4枚入り500円)を頂きました。
鉄板焼のお店のスウィーツが評判になった理由のひとつに、「ステーキのあとでもすっと入る、後味を考慮したデザート」というポイントがあります。プリンのこっくりとした卵の風味とすっと消えていく後味は、確かにステーキのあとでも別腹だと思います。そしてまたスパイスクッキーが甘すぎず、絶妙なスパイスがアクセントとなりコーヒーにも紅茶にも合うんです。ステーキを食べていなくても、喫茶だけでも利用したくなる秘密が蔵にもスウィーツにもありました。
ほかにもクリームチーズとサワークリームの2種類のチーズが北海道産のてんさい糖と融合して奥行きのある一品に仕上がっている「ベイクドチーズ」(1個300円)も人気だそうです。
すてーき茶寮 和くら

大分県日田市隈2丁目4-13

http://www.wakura.com

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