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【セレクション】九州のこだわり古民家宿・歴史的な宿で特別なひとときを

なんだか懐かしいのに、新鮮な驚きや楽しさがあり、とっておきの非日常体験ができる古民家や歴史的建造物を使ったお宿。古さを活かしながらも、使いやすく工夫がしてあるので、居心地は抜群です。今回は、一度は泊まってみたい、築100年を越える古民家や歴史的建造物を使ったこだわりのお宿をご紹介します。

九州のこだわり宿①
築100年以上の古民家を丸ごと貸切り!自分だけの楽しみ方ができる【我道庵(がどうあん):福岡県朝倉市】

白壁の武家屋敷や苔むした石垣が立ち並び、「筑前の小京都」と称される秋月城下町。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、「黒門」「長屋門」などの県指定有形文化財や、桜や紅葉など四季折々の自然の美しさを楽しむことができます。そして、その一角にひっそりと佇むのが、週末のみ・一日一組限定で、築100年以上の古民家を一棟丸ごと貸し切れる"貸し別荘"「我道庵(がどうあん)」です。
お庭には珍しい五右衛門風呂の形をした露天風呂が。夜は満天の星空が見られます。
まだ古民家を使用した宿泊施設などが全国でも珍しかった10年前にオープンして以来、「自分らしく旅を楽しむ」ための時間と空間を提供している「我道庵」。宿の方とは鍵の受け渡しの時に会うだけで、その他はすべてフリーです。キッチンや調理器具もあるので、地元の旬の食材を使って料理をしたり、ご近所のお店でジビエ料理を楽しんだりと自由に過ごせます。日帰り利用やワンちゃん同行もOK!
海外から訪れるお客様やリピーターの方も多く、中には「今日は一歩も宿から出ませんでした」とおっしゃるお客様もいらっしゃるほど、居心地も抜群!もともとインテリア関係のお仕事をされていたオーナーのセンスとこだわりが随所に散りばめられたこのお宿は、スイッチひとつ、蛇口ひとつとっても、他では見たことのない個性たっぷりの可愛いものばかり。撮影スポットとしても人気が高いということも頷けます。インテリアや骨董が好きな方にもおすすめです。
庭園の奥には水底が見えるほど澄んだ野鳥川が流れ、夏には飛び交う蛍の姿も。
母屋のほか、2020年春に改築したばかりの美しい日本庭園が臨める新館や、子どもの頃の夢がぎゅっと詰まったような離れのお部屋もあり、さらに自分らしい楽しみ方が広がりそう。大事な人にだけ、こっそり教える秘密の隠れ家のような「我道庵」には、お部屋に入って初めて分かる驚く仕掛けや遊び心がいっぱいです。梁の上をふと見上げたり、扉を開けたりするたびにちょっとしたサプライズが!わくわくする発見がたくさんあるので、ぜひ実際に足を運んで体験してみてくださいね。
我道庵(がどうあん)

福岡県朝倉市秋月553

http://gadouan.main.jp/

九州のこだわり宿②
全てのお部屋に五右衛門風呂や切石風呂付!囲炉裏端で阿蘇の味を楽しめる【阿蘇乃やまぼうし:熊本県阿蘇市】

雄大な阿蘇の自然を満喫しながら、まるで自分の田舎に里帰りしたかのようなくつろいだ時間を過ごせるお宿、「阿蘇乃やまぼうし」。120年前の古民家を再生した一棟造りの離れをはじめ、平屋造りの和室など、懐かしさと過ごしやすさを兼ね備えたお部屋でゆったりと過ごすことができます。
全ての客室に内湯の切石風呂と、五右衛門風呂か岩風呂が付いているので、小さなお子さんがいらっしゃる方も、時間や周りを気にせずにゆっくりお風呂に入れるのも嬉しいところ。丸い板を踏んで沈めながら入る五右衛門風呂は、うまく浸かれるかどうかちょっとドキドキするけれど、なんだか楽しい!
そして、旅の楽しみのひとつといえば、やっぱりお料理。「阿蘇乃やまぼうし」では、昔話に出てきそうな囲炉裏端で、阿蘇の大自然の中で育った、肉厚でとろけるような美味しさの阿蘇あか牛や、女将手作りの田楽、オリジナルのかっぽ酒やどぶろく、自家製の阿蘇カルデラ清流米など、この場所ならではの郷土料理を堪能できます。囲炉裏端にずらりと小鉢を並べて食べる朝食も人気です。
お宿やお料理の素晴らしさはもちろんですが、このお宿の良さはなんといっても女将さんやスタッフの皆さんの温かい人柄と心のこもったおもてなし。さりげない心遣いときめ細やかな対応が評判で、ご家族の記念日など、大切な人と特別な時間を過ごすために、この宿を選ぶ方が多いというのも納得です。
阿蘇の大観峰展望所や阿蘇中岳火口など、自然の力強さと地球の息吹を感じることのできる観光名所も多く、1日過ごせば日常の疲れや小さな悩みもすぅっと消えていくよう。ちょっと疲れたな…と感じたら、一度訪れてみては。
阿蘇やまぼうし

熊本県阿蘇市湯浦718-1

https://asonoyamaboushi.jp/

九州のこだわり宿③
日田の奥座敷、築130年の古民家でゆったりと過ごす【旅籠かやうさぎ:大分県日田市】

レトロな魅力がいっぱいの大分県日田市。水がきれいなことでも有名で、泉質の良い温泉どころが点在しています。そんな日田の奥座敷、琴平温泉にある築130年の古民家を改装したお宿が「旅籠かやうさぎ」です。
母屋(本館)は、130年前に建てられた旧武内邸をそのまま使用しており、年月を重ねた古民家ならではの味わいがあります。
お屋敷の良さを大切にしながら、色合い等を工夫した可愛らしい建具を加えたお部屋は、大正ロマンを感じさせる、懐かしくもモダンな雰囲気です。本館6室、離れ7室の計13室があり、どのお部屋も素敵なので、選ぶのにも迷ってしまいます。
泉質は炭酸水素塩・塩化物泉。お風呂はゆらぎ湯(内湯)と岩魚(内湯・露天)の2ヶ所があり、露天は岩魚のみですが、日替わりとなるため、宿泊の際は翌日別のお風呂が楽しめます。また、離れは全室露天風呂と内湯付き。いつでも好きなときにゆったり温泉に浸かれます。さらに、宿泊者はこちらのお宿から300mの場所にある温泉施設「ゆめ山水」の露天風呂も無料で利用できるという嬉しい特典も!
お楽しみのお料理は月替わりで、素材の旬を最大限に活かした見た目にも美しいお料理を前菜からデザートまで楽しめます。日田市は酒処としても有名なので、地酒を味わってみるのもいいですよね。本館、離れに宿泊する際は、専用個室でお食事できます。ゆっくり温泉に浸かって、おいしいお料理を食べて、お部屋でごろん…至福のひとときです。
旅籠かやうさぎ

大分県日田市琴平町1529-1

http://www.kayausagi.jp/

九州のこだわり宿④
宿泊者だけの特別な体験も。令和ゆかりの地で清々しいひとときを過ごせる【ホテル カルティア 太宰府:福岡県太宰府市】

「建物が最も輝いていた時代の趣や風情を取り戻す」ことをコンセプトに、江戸期から活躍した絵師の邸宅「古⾹庵」をリノベーションした「ホテル カルティア 太宰府」。古き良き部分は残しつつも、寝室や水回りなどは快適さを追求した、古くて新しい、絶妙なバランスが心地よいホテルです。
一番人気の101号室は、なんと築100年以上の蔵の中。
お部屋に入ると、フレッシュな木の香りが。各部屋に檜風呂があり、まるで森林浴をしているかのようなリラックス感を味わえます。日常の喧騒から離れ、思いのままに過ごせるよう、部屋には敢えてテレビや時計はありません。久しぶりにゆっくり話したり、お庭の花々を眺めてみたり…歴史を感じさせる調度品や季節を感じる可愛い工芸品など、心をくすぐられるポイントもいっぱいで、なんだかわくわくします。
そして、太宰府天満宮が目と鼻の先にある、こちらのホテルだからこそ叶う特別な体験も。閉館後のミュージアムやバックヤードを巡る九州国立博物館のナイトツアーや、太宰府天満宮の閉門後に特別に斎行される夜の正式参拝・朝拝(朝のお祓い)などにも参加することができます。時間や移動手段などを気にせず、貴重な体験ができるのはお泊りするからこその特権。特に、お参りの後にお庭を眺めながらいただく食事のおいしさは格別です! ※開催時間や予約方法など、詳細はHP(https://www.cultia-dazaifu.comをご確認ください。
大人気のランチやディナーコースのほか、女性に嬉しいアフタヌーンティーのセットも。レストランのみの利用も可能です。
館内のレストラン「LE UN HOTEL CULTIA 太宰府」では、地元で採れた新鮮な食材を中心に、国内外から取り寄せた食材を活かした"和食とフレンチ"のフュージョンスタイルがいただけます。同じ野菜でも調理法を変えてひとつのお皿で二つの食感と味を楽しめたり、美しいフレンチの中に和の風味が隠されていたりと、一品一品に美味しい驚きがありました。有田焼の器に盛りつけられたお料理はどれも美しくて、食べるのがもったいないほど。
歩くときしきしと音を立てる木の廊下や、風が吹くとかすかに揺れるレトロなガラス窓、お庭に咲く梅の香りと、昔の名残を留めるどっしりとした梁や壁など、まさに五感で楽しめる「ホテル カルティア 太宰府」。全4室の「古香庵」に加え、今後は近隣の歴史的建造物をリノベーションして新たな宿泊施設を追加し、点在型宿泊施設として展開していく予定なのだとか。 また、太宰府天満宮での挙式の後、レストランでウェディングパーティーをしたり、フォトウェディングを行ったりと、お食事や宿泊以外のご利用も人気が高いそう。これから"太宰府"という地を活かして、さまざまなアクティビティも取り入れていくとのことで、ますます豊かな時間の過ごし方ができそうです。
ホテル カルティア 太宰府

福岡県太宰府市宰府3-3-33

https://www.cultia-dazaifu.com/

まるで自分だけの別荘で過ごすような癒しのひとときを

誰にも邪魔されず、のびのびと過ごせる古民家宿や歴史的な宿の居心地の良さに、また絶対に来たい!という気持ちになるはず。友達と一緒に、家族みんなで、一人でのんびり…と、誰と来るかによって、また過ごし方もガラリと変わりそう。建築、歴史、文化、美食、街歩き、自然など、好きなことに没頭できるお宿で、今度のお休みは日常から離れて、ゆったりとした空間に身をゆだねてみませんか?
 

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