世界自然遺産に登録決定した「奄美大島」で自然体験
鹿児島
更新日:2021年08月19日
奄美群島は、国内でも最大規模の亜熱帯照葉樹林や固有の動植物に恵まれており、2017年3月に34番目の国立公園に指定されています。生態系を保全することはもちろん、国立公園内に農地や集落など多様な地域が含まれる環境文化型の国立公園であることが特徴です。国内5か所目となる世界自然遺産への登録も決定し、注目を集める奄美大島の豊かな自然をご紹介します。
金作原原生林
天然の亜熱帯広葉樹が多数残っている金作原(きんさくばる)は、世界自然遺産の価値を感じることができる場所です。クワズイモや奄美大島が北限となる巨大なヒカゲヘゴなどが生い茂り、国指定天然記念物のルリカケスなどの希少な動物も生息しており、生物の多様性が特徴となっています。
貴重な自然の保全、周辺交通の安全、混雑防止などを目的として、認定エコツアーガイドの同行が求められています。林道沿いに点在する様々な植物の解説を受けながら歩いていくと、あっという間に折り返し地点のオキナワウラジロガシにたどり着き、時間を忘れて大自然を満喫できます。
奄美自然観察の森
奄美自然観察の森は、四季を彩る自然と生き物に触れることができる場所で、奄美大島の自然を身近に感じることができます。
静かな森に足を踏み入れると、多くの生き物に餌や住処を提供している椎の木や、樹の上で発芽して宿り木を枯らすことから「絞め殺し」の別名を持つアコウの木、その他季節に応じた様々な花を観察することができます。
野鳥の声も聞こえる遊歩道を登った場所にある展望台では、美しい紺碧の龍郷湾越しに喜界島の島影を望む素晴らしい眺望が待っています。
河口に広がるマングローブ
奄美市住用町には、国定公園特別保護区に指定されている広大なマングローブ林が広がっています。マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の湿地帯や干潟に生息する植物の総称で、ここはメヒルギやオヒルギで構成されています。隣の「黒潮の森マングローブパーク」では、マングローブの中をカヌーで進むツアーが催行されています。
始めに漕ぎ方を練習してカヌーに乗り込みますが、ガイド同行でマングローブについて説明してもらえます。潮の満ち引きで観察できるものが異なりますが、満潮時はマングローブのトンネルを探検することができ、干潮時にはマングローブの根や干潟を移動するカニなどを観察することができます。
時折オールを漕ぐ手を休めて周囲を眺めると、緑の森林と青い空が広がっています。
あやまる岬
奄美空港から車で8分程度の場所にある「あやまる岬」は、奄美十景の一つに数えられる景勝地です。岬一帯のなだらかな地形がアヤに織られた手鞠に似ていることからついた名称といわれています。
海につき出した岬の展望台から太平洋が一望できます。あやまる岬観光公園には、海水プールやソテツジャングルのほか、芝スキーやグランドゴルフなどのアクティビティも用意されています。
奄美大島の魅力
奄美大島には自然だけでなく、緻密な作業で完成する大島紬などの伝統産業、島唄や踊りなどの伝統文化、サトウキビから作られる黒糖や奄美群島だけで製造が許されている黒糖焼酎、郷土料理の鶏飯などの島グルメなど、多彩な魅力があります。豊かな自然を体験しながら、奄美大島だからこそ味わえる魅力を体感してみませんか。
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