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壱岐や五島だけじゃない!日帰りで楽しめる長崎の離島特集

日本の中で離島の数が最も多い長崎県。壱岐や対馬、朝ドラの舞台となった五島は知っている方も多いと思いますが、実はほかにも個性的な離島があるんです。今回はその中から日帰りで楽しめる離島をご紹介します。(写真提供:平戸市)

炭鉱の島「池島」で、トロッコに乗車して坑内炭鉱体験!

長崎県長崎市にある「池島」。西彼杵半島の西方約7kmに位置しています。
周囲約4kmの有人島で、昭和30年代から炭鉱で栄え、2001年に九州の炭鉱の中では最後に閉山しました。

島へのアクセスは船舶で。長崎市、西海市、佐世保市から航路があります。
・神浦港(長崎市)から旅客船で約12分、フェリーで約27分
・瀬戸港(西海市)からフェリーで約30分、高速船で約13分
・佐世保港(佐世保市)から高速船で約1時間
島内での散策は小さな島なので徒歩でも観光OK。2時間もあれば島を1周できます。
 
写真提供:三井松島ホールディングス株式会社グループ
1959年から2001年11月に閉山するまでの49年間、石炭を出炭し、日本のエネルギー産業を支えた池島炭鉱。炭鉱時代の設備が遺る産業遺産を活用しようと、池島では国内唯一の炭鉱ツアー「池島炭鉱坑内体験ツアー」を実施中です。
元炭鉱マンのガイドの案内付きで坑内を探検できるスペシャルな内容のツアー。
トロッコ列車に乗車し坑内へ。トロッコを下りたあとは、徒歩で移動しながら実際に使われていた道具の展示を解説付きで見学します。
写真提供:三井松島ホールディングス株式会社グループ
岩盤に穴を開ける穿孔機(さっこうき)。ツアーでは模擬操作ができます。
実際には開けた穴にダイナマイトを入れて爆破させていたとか。
写真提供:三井松島ホールディングス株式会社グループ
採炭機械ドラムカッターの展示では、ドラムの模擬運転を体験できます。
炭鉱時代には、この機械で1日800トンもの石炭を採掘し、コンベアーで地上に運んでいたそうです。
坑内にはこうした石炭採掘現場の復元箇所や初期に掘られた斜坑タイプの坑道跡を見学できます。炭鉱見学は約1時間。
午前中からの参加コースのみ、オプションで島内観光をつけることができます。昭和33年に建てられた8階建てのアパートでは、炭鉱で働いていた人の部屋(再現)を見学できます。こちらも時間があればぜひ!
 
午前コースでは事前に予約をすると土日祝のみ「池島炭鉱弁当」を昼食で味わえます。
炭鉱時代のお弁当を再現したもので、アルミ製のお弁当箱の中には白ごはんに梅干し、卵焼き、唐揚げ、天ぷらなどが入っています。
九州最後の炭鉱の島「池島」での炭鉱体験。
料金は池島炭鉱坑内体験ツアー大人2720円、小中学生1360円、坑内体験(午前中)+島内観光オプションコース大人3170円、小中学生1580円。午前中コースのみ、池島炭鉱弁当(900円/お茶付き)が注文できます。
服装や靴は多少汚れても良い格好で。ハイヒール、サンダルなどは入坑不可。昼食にお弁当を注文されない方は持参(現地調達不可)を。
 

池島炭鉱体験
問合せ:0959-26-0888(池島炭鉱体験施設)
予約はインターネットのみ ※予約なしでの当日参加不可
https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/ikeshima/
住所:長崎県長崎市池島

池島炭鉱体験

長崎県長崎市池島

https://saruku.nagasaki-visit.or.jp/ikeshima/

九十九島最大の島「黒島」で、世界遺産観光を♪

写真提供:黒島観光協会
「黒島」は、長崎県佐世保市にある島。九十九島の一つに数えられ、九十九島の中では周囲約12.5kmと、島の面積が最大。江戸時代には「隠れキリシタン」として潜伏した歴史があり、2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として、「黒島の集落」は世界遺産に登録されました。

島へのアクセスは船舶で。
・相浦桟橋(佐世保市)からフェリーで約50分

島内観光はレンタカー(グリーンスローモビリティ)、電動スクーターレンタル、レンタサイクルでの移動がオススメです。いずれも事前予約を行うとスムーズですので、島へ行く前には黒島観光協会(0956-56-2311)へ問合せを。
写真提供:黒島観光協会
「黒島天主堂」は、島のシンボルにもなっている祈りの場です。
黒島特産の御影石を土台に、約40万個のレンガを積み上げ、1902年に完成しました。
外観はロマネスク様式を基調とし、荘厳な雰囲気。真っ青な空にレンガ造りの教会が映えます。
写真提供:黒島観光協会
内部はかまぼこ型を特徴とするリブ・ヴォールト天井となっていて、鮮やかなステンドグラスの窓が張り巡らされています。
祭壇の下には1800枚もの有田焼のタイルが敷き詰められ、時を経てもなお美しい藍色を放っています。

黒島天主堂
住所:長崎県佐世保市黒島町3333
電話:0956-56-2311(黒島観光協会)
https://kuroshimakanko.com/
※黒島天主堂の内部見学は事前連絡制 
https://kyoukaigun.jp/

黒島天主堂

長崎県佐世保市黒島町3333

https://kuroshimakanko.com/index.php/category/cathedral

写真提供:黒島観光協会
黒島を訪れたなら、ぜひ味わいたいのが「島めし」。
「島めし」とは、黒島や近海で採れた新鮮な魚介をふんだんに使った御膳のこと。
魚の刺身、貝類、焼き魚or煮魚or塩炊き、黒島豆腐、野菜の煮物、小鉢、味噌汁、ご飯が基本のセット内容です。
黒島豆腐はにがりの代わりにミネラル豊富な海水を使用するため、固めの食感で風味抜群!
島内で「島めし」を提供している店舗は前日までの予約制となります。

写真の「島めし」は「喜久屋旅館」。漁師の宿です。
新鮮な海の幸と、黒島の大地で育った野菜を使っています。「島めし」2200円。

喜久屋旅館
住所:長崎県佐世保市黒島3769
電話:0956-56-2002
営業時間:11時〜13時
※島めしは3名〜
https://kikuya-kurosima.com/

喜久屋旅館

長崎県佐世保市黒島3769

https://kikuya-kurosima.com/

絶景と美食の宝庫!「鷹島」

伊万里湾に浮かぶ「鷹島」は、長崎県松浦市にあります。
島の大きさは南北約13km、東西約5km。
蒙古襲来の終焉の地としても知られ、島内の「松浦市立埋蔵文化財センター」では、蒙古襲来の舞台へARでタイムスリップすることができます。

島へのアクセスは船舶か車で。
2009年に鷹島肥前大橋が開通され、陸路でのアクセスが可能になりました。
福岡市中心部からだと、車で1時間30分。ドライブするにもピッタリです。
写真提供:松浦市
鷹島のある長崎県松浦市は「アジフライの聖地」を宣言しています。
日本一のアジの水揚げ量(2022年西日本魚市(株)調べ)を誇り、市内各所の店舗で、美味しいアジフライを提供中。
鷹島にある「食事処 海道」は、開店前からファンが待機するほどの人気店なのです。
鷹島でいち早くアジフライを提供した和食一筋の大将が、新鮮なアジを秒でさばき、ふわふわに仕上げています。
分厚いアジフライ目当てに遠方から訪れる人も多いとか。
アジフライはオリジナルにブレンドしたソースで味わいます。
ご飯、小鉢、汁物、漬物がついた「アジフライ定食」は1000円です。
 
写真提供:松浦市
お店は1985年創業。店内には魚が泳ぐいけすもあり、地元でも評判の食事処です。

お食事処 海道
住所:長崎県松浦市鷹島町神崎免91-7
電話:0954-48-2950
営業時間:11時〜14時、17時〜22時(LO 21時30分)
定休日:水曜

お食事処 海道

長崎県松浦市鷹島町神崎免91-7

写真提供:松浦市
鷹島の観光名所として有名なのが島の北端にある「鷹島モンゴル村」。
1993年にオープンし、宿泊施設や温泉センターなどがありましたが、現在は休止中。
広場や遊具などを無料開放しています。
敷地は18万4000㎡と広大!
モンゴルを彷彿させる大草原で、お弁当をもってピクニックを楽しむのも良し、走り回るのも良し。アスレチック遊具や草スキー場(ソリなどは要持参)などもあるので、子どもたちにとってはパラダイス!
写真提供:松浦市
大草原の中にあるコンビネーション遊具。滑り台やアスレチック系の遊具が連なり、子どもたちに大人気。また、草スキーは海を望む好ロケーションの中、海風を浴びながらビューンと楽しむことができます。大人も子どももリフレッシュするには最適のスポットです!

鷹島モンゴル村
住所:長崎県松浦市鷹島町阿翁免1646-1
電話:0955-48-3111(松浦市役所鷹島支所 地域振興課)
開門時間:9時15分〜16時45分
定休日:12月29日〜1月3日
https://www.city-matsuura.jp

鷹島モンゴル村

長崎県松浦市鷹島町阿翁免1646-1

https://www.city-matsuura.jp/top/soshikikarasagasu/takashimashisho/chiikishinkoka/2/1/2/1342.html

絶景夕日に出会える「生月島」でシーサイドドライブを満喫!

写真提供:平戸市
「生月(いきつき)島」は、長崎県平戸市にあります。
平戸島と生月大橋で結ばれているため、アクセスは陸路のみ。
全長960mの生月大橋は、空と海の青を彷彿させるスカイブルー。
橋の周辺は公園として整備されていて、道の駅や展望所などがある憩いの場となっています。
 
平戸と言えば海の幸!生月大橋を渡ってすぐの「ふれあい広場」にある「お食事処 ひといき」では、店主が1年間漁師見習いで素材を見る目を養い、毎日究極の海鮮丼を提供中です。おすすめは「贅沢海鮮丼」2400円。鮮度抜群の魚介が9〜10種類。ご飯が見えなくなるほど盛られ、ボリューム満点!

お食事処 ひといき
住所:長崎県平戸市生月町舘浦南免4432-42
電話:0950-53-0300
営業時間:11時〜14時、木・金・土のみ夜も営業18時30〜23時
定休日:不定休

お食事処 ひといき

長崎県平戸市生月町舘浦南免4432-42

写真提供:平戸市
生月島でぜひ行きたいのが、島の外海に面した道路「生月サンセットウェイ」。
信号が一つもなく、東シナ海の水平線と山側の断崖を眺めながらの爽快ドライブが楽しめます
また、「生月サンセットウェイ」は、自動車メーカーのTVCMやポスターのロケ地としても有名です。
全長10.4kmあり、草原と樹木の間を駆け抜けるワインディングロードは、車好きでなくとも走りたくなるほど。スカッと晴れた日も最高ですが、サンセットウェイという名前の通り、夕日が落ちる時間帯は辺り一面がオレンジ色に染まり、幻想的な風景に。
 
写真提供:平戸市
「生月サンセットウェイ」を抜けて辿り着くのが「大バエ灯台」です。
島の北端にある白亜の灯台。約80mの大バエ断崖の上に建っています。
初点灯は1958年。灯台には展望デッキがあり、360度のパノラマで、壮大な海絶景を見渡すことができます。
オススメタイムは夕暮れ時。
海の向こうに夕日が沈む瞬間まで楽しむことができます。
白亜の灯台から眺める絶景夕日。特別な時間になること、間違いなしです!

大バエ灯台
住所:長崎県平戸市生月町御崎26-2
電話:0950-22-9140(平戸市観光課)
https://www.city.hirado.nagasaki.jp/


車や船で気軽に行ける長崎の離島。見渡す限り広がる海や空、波の音や木々のざわめき、すべてを茜色に染め上げる絶景夕日…。癒しのひと時をお過ごしください。
 
大バエ灯台

長崎県平戸市生月町御崎26-2

https://www.city.hirado.nagasaki.jp/kanko/shizen/shi04.html

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