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運も縁も引き寄せる太宰府パワースポットめぐり

学問の神様でおなじみの菅原道真公をお祀りする「太宰府天満宮」をはじめ、見どころいっぱいの太宰府エリア。短時間でも気軽に楽しめるパワースポットめぐりをご紹介します。天満宮のちょっと意外な楽しみかたや、SNSでも注目のアートな神社など、映えスポットが目白押しです!

旅の出発点・太宰府駅で縁起モノを発見。

西鉄太宰府駅
旅のはじまりは、西鉄「太宰府駅」から。2019年にリニューアルオープンした駅舎は、太宰府のシンボル「太宰府天満宮」をモチーフにした情緒ただよう雰囲気。朱色の欄干は天満宮の太鼓橋を、照明や垂れ幕には飛梅がデザインされていて、ホームに降りた瞬間から旅気分を盛り上げてくれます。駅前のロータリーには“うそ"のモニュメントやポストも。“嘘"ではありません。実はこれ、太宰府天満宮の“うそ替え神事"に用いられる“鷽(うそ)"という木彫りの鳥のこと。天神様こと菅原道真公に、これまでの悪いことを嘘にしていただいて一年間の幸福を願う、ありがた〜い神事です。

天神様は動物好き?!ご利益いろいろ、境内の御神獣探しにGO♪

御神牛

参道を抜けて出迎えてくれるのが大きく立派な牛の像。「御神牛(ごしんぎゅう)」というもので、太宰府天満宮の境内にはなんと11頭もいるとか。でも、立っているものはなく、すべて寝そべった姿ばかり。これは菅原道真公が亡くなられたときの故事に由来します。お亡骸をのせた牛車を進めていると、牛が座りこんで動かなくなりました。そこで、牛車の止まったあたりにお墓を立て、お社を建てたのが、のちの天満宮になったそうです。また、菅原道真公は丑年の生まれだったとも伝えられています。やがて牛は天神様のおつかいとなり、総本社のひとつである太宰府天満宮をはじめ、全国の天満宮で神獣として祀られるようになりました。

さて、この御神牛。学問の神様のおつかいだけに、頭をなでると“知恵"を授かるそうです。さらに、自分の手や足など病気・ケガをしているところをなでたあと、御神牛の同じ部分をなでると、悪いものが牛にうつって“快復する"といわれています。境内の御神牛はたくさんの人になでられてピッカピカ!特に、頭と腰はなでられすぎて、もはや金色になっている牛さんもいます。

麒麟の像
境内に祀られているのは御神牛だけではありません。聖人が現れて王道が行われるときに出現するという「麒麟」の像は、菅原道真公の御聖徳をたたえて祀られているそうです。菅原道真公を蜂から守ったとされる鳥「うそ」の像は幸運の象徴で、ご当地キャラばりの可愛さも人気。5対ある狛犬は、キリッと強面から愛嬌たっぷりの表情まで、奉献された年代ごとに個性もいろいろです。

実は学問だけじゃない!知る人ぞ知る太宰府天満宮の開運パワー

コロナ対策をされた手水舎
太鼓橋を通って太宰府天満宮の御本殿に入る前に、まずは手水舍で手を清めます。以前はひしゃくが使われていましたが、新型コロナウィルス感染対策として、今はひとりずつ流水で清めるスタイルに。それから楼門の前で、おじゃましますと一礼。広い境内を神職さんが丁寧に掃き清められています。
おみくじ
ご参拝のあとはおみくじで運試し。夏は水色、秋は黄色やオレンジなど、季節ごとにおみくじの色が変わるそうです。夏限定で楽しめるのが、水玉模様がキュートな「水みくじ」。専用の水場で水に濡らすとみるみる文字が浮かび上がってきます。この日は見事に“大吉"をゲット!素敵な旅の思い出になりそうです。
水に濡らすと文字が現れる「水みくじ」
厄晴れひょうたん
太宰府天満宮のご利益は、学業だけではありません。そのひとつが「厄除け」。境内を歩いていると、ひょうたんがたくさん掛けられたところがあります。梅の木の下でひょうたん酒を飲むと難をのがれるという伝承から、災難にあわないよう「厄晴れひょうたん」で祈願するそうです。
奥之院
そして、知る人ぞ知る強力な開運スポットが、天満宮の奥にある太宰府天満宮の末社「天開稲荷社」。こじんまりとした拝殿には十二支の鈴があり、自分の干支を鳴らしてお参りします。商売繁盛や五穀豊穣のほか、参拝者すべてに開運と幸福をもたらしてくれるそうです。さらにその奥にあるのが「奥之院」。赤い鳥居が連なる中、石段をぐんぐん登ると、岩に囲まれたちいさなお社があります。ピンと張り詰めたような空気感はまさに神域。おごそかな雰囲気に、気持ちが整い、パワーがみなぎってくるようです。

モダンすぎる授与所も話題!霊峰「宝満山」のふもと「竈門神社」で縁結び祈願。

竈門神社拝殿
太宰府の中心部から車で10分ほどのところにある「宝満山」。太宰府の鬼門(北東)に位置することから、鎮護の神として祀られているのが宝満山のふもとにある創建1350年の「竈門神社」です。宝満山は神の山としてあがめられ、山伏の修験道の聖地ともされる霊峰。竈門神社は、宝満山の登山ルートの出発点にもあたるので、石段の途中で登山者とすれ違うことも。登山者のみなさん、長〜い石段を軽やかに登っていきます。
音でも涼む風鈴
古来より「縁結び」で有名な竈門神社。社殿に向かって進んでいくと、さわやかな木々の間から涼しげな音が聞こえてきました。石段の先には木枠に吊るされた風鈴が鈴なりに。楓の緑と赤い風鈴のコントラストが鮮やかで、風が吹くたびチリンチリンと心地よい音色が響きわたります。これは夏季限定の「結びの音」という風鈴で、風鈴の短冊に願いを書いて吊るすそうです。
お札お守り授与所
いよいよ竈門神社の境内に到着!社殿の向かいにあるスタイリッシュな建物は、なんとお札お守り授与所。「100年愛される建物」をコンセプトに、2012年に社務所・参集殿が新築されました。建築は神社を数多く手がける建築家の種村強さん、授与所のデザインは世界的なインテリアデザイナーの片山正通さんによるもの。宝満山の豊かな自然、由緒ある社殿の伝統建築と、ガラス張りのデザイナーズ空間が絶妙にマッチしています。“かまど"をモチーフに曲線を描いた館内には、多種多様なカラー&デザインのお守りやお札、絵馬などがずらり。人気はブレスレットやネックレスにもなる「恋守り むすびの糸」で、神功皇后の伝承に由来する“再会(サイカチ)の木"の実をモチーフにしたオリジナルのお守り。絵馬は十二支そろっていて、館内外に設置されたテーブルでお願い事を書くことができます。内装もディスプレイもすみずみまでオシャレ!女子旅にもイチオシです。
お札お守り授与所
アニメのキャラクターが描かれた絵馬

また、最近では、大ヒット漫画・アニメの主人公と同じ“竈門"という名から、ファンの間で聖地として人気を集めています。

竈門神社のご利益のひとつ“縁結び"は、恋愛や結婚だけではなく、仕事や友達、夢につながるご縁などさまざまです。良縁はもちろん、健やかで幸せな日々を願いに一度足を運んではいかがでしょうか。

神社でのコロナ対策は?

神社でもコロナ対策はさまざまに行われています。神職の方のマスク着用をはじめ、人の手が触れるもの、例えば手水舎の柄杓や鈴緒の撤去などが多くの神社で行われています。手水舎の柄杓が使用できない代わりに、消毒液を設置したり、流水での手洗いができるようにしている神社さんも。また、遠方の方など参拝が難しい方のため、お守りやお札といった授与品の郵送を行っている神社さんもあります。
他方、コロナ対策のため柄杓を撤去した手水鉢に、色とりどりの花を浮かべた「花手水」を行う神社さんも増えてきており、今回訪れた太宰府天満宮・竈門神社でもあじさいの花手水を実施(現在は終了中)。神社の新しい映えスポットとして人気を集めています。

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